会社のS水嬢が、「立ち飲み行ったことないし~」みたいなことをのたまった。
それでも昭和生まれか!とも思ったが、仕方ない。あと半年で平成生まれになり損ねたのだから、それは禁句というものだろう。
「立ち飲み」の話題をしていると、彼女はやけに「バル」という単語を使ってくる。いやいや、「立ち飲み」という言葉を使っていいのは、ガード下の大衆酒場と角打ちだけだと言ったら、意外や意外、彼女が「行きたい」とのたまうではないか。
それならば、「オレが本当の立ち飲みを教えてやるよ」とまるで山岡士郎風に宣言して、その夜連れていったのが、アメ横の「たきおか」だ。
ここならば、「立ち飲み」の醍醐味が全て味わえる。
オヤジ度99%、汚い度72%、モクモク(煙)度79%。キャッシュオンデリの純立ち飲み。
これが「カドクラ」だとちょっと違う。「カドクラ」のオヤジ度は91%、汚い度68%、モクモク度66%で若干「たきおか」よりも異なる。
そこで、S水嬢を店に連れて行くと、一瞬驚きの表情を見せたが、その後はとても楽しそうにしている。さすが、現代っ子。
わたしは、ホッピーを飲んだが、彼女は「チューハイ」。ここでホッピーを飲んだら、拍手してあげようと思ったが、さすがにそこまで踏み込まなかった。
それにしても、「たきおか」に20代の女子が入ると、さすがに映える。他のタチノミストらもそんな彼女をしげしげと見ていた。
さて、その翌日、会社のT根に誘われ、酒を飲みに行くことに。
昨夜のS水嬢の話しをしたところ、「たきおか」に行こうかという話しになった。
そういえば、3号店にまだ行ったことがない。以前、Y澤さんと行こうとしたが、店の前が工事をしていて、うるさいやら、埃が舞うやらでやめにしたことがある。
「3号店に行ってみないか」と聞くと、T根は「OK」と言い、我々は3号店へと向かった。
「たきおか」が3号店を作ったのは驚きだった。「たきおか」の多店舗戦略。恐らく、社員に独立ののれん分けをさせているのだろう。
2号店はあまり好きではない。うまく説明できないが、雰囲気が好きではないのだ。店員さんが怖いというのもある。だから、2号店には1度しか足を運んだことがない。
さて、3号店はどうだろうか。
結論から言おう。3号店が「たきおか」の中で一番好きだ。
てきぱき働く女性の方が素晴らしい。一度に何人ものオーダーを覚え、捌いていく。キレキレの女性店員。この女性店員の働きで店が華やいでいる。
メニューは若干、1号店と違うかな。
中でも、わたしの一番好きなメニューは「じゃがカレー」。
今や月に1度は3号店に通うけれど、このメニューは絶対に外せない。
しかし、ここ最近、カレーをつまみに出す居酒屋が増えてきた。カレーをつまみに酒を飲む人といえば、文芸評論家の坪内祐三さんが有名だ。かつては、その行為をどうしても奇人として見ていたが、今ではそれも普通の行動になった。
カレーをつまみに出す立ち飲みは浦和の「モルガン」、池袋の「三兵酒店」がある。
ともあれ、「たきおか」の「じゃがカレー」は最高。文字通りジャガイモのカレーなのだが、小さなジャガイモが1個丸ごと入っている。これはすごい。他に具材はないのだが、その存在感といったら。黒ホッピーはもちろん、「チューハイ」にもよくあう。
前日、「たきおか」の1号店に行った際、かつてより店内に余裕があると思った。だが、2号店が出来て、3号店も開店し、このように満員になっているのならば、客が分散しているのだろう。
アメ横に「たきおか」あり!アメ横の立ち飲みの覇者はやっぱり「たきおか」だ。
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