
今回は鶴岡は素通りするだけであったが、鶴岡(旧羽黒町)には庄内映画村があるように映画撮影場所の誘致が盛んで、酒田でも山王くらぶ近くにおくりびとでNKエージェントとして使われたレトロな建物が山王くらぶの駐車場から見えた。それより昔には山居倉庫などでNHKドラマのおしんの撮影もあったとバスガイドが紹介していたら、おくりびと以上に盛り上がった声が聞かれたから、ツアー客の年齢層が大体分かるよな。
おくりびとのNKエージェントとなった建物
山王クラブからは市街を走って酒田の大商人の屋敷の旧鐙屋や本間家本邸などをチョイ見して、ここにも祭りの獅子頭が鎮座する市役所を過ぎれば暫くで酒田観光では定番の山居倉庫(冒頭写真は蔵が並ぶ全景を)に到着する。
市役所にも獅子頭が
我々はここはもう何度も立寄ってはいるが説明を聞くのは初めてで、欅並木や二重屋根の理由は聞き知ってはいたが、並木のあいだにある今まで見過ごしていた三居稲荷神社のことは初めて知った。明治になってこの倉庫を建てた旧藩主が、元からあった稲荷神社にほかからの二社を合祀したんだそうで、三社の三居稲荷神社としたそうで、山居と同じ読み方にしたとは頓智だね。それと注連縄が俵の形になっているのは稲荷とはキツネじゃなくてイネが本来なのだと、米どころでは主張しているんだろうね。今も現役の米蔵は見学できないが、12棟あるこの倉庫の一番奥には庄内米歴史資料館があって、米俵担ぎ体験ができるそうだが60kgは男でもロートルには厳しそう、それが昔は5俵を一度に運ぶのが女性の仕事だったという話には皆でエーッと、今は紙袋になって半分の30kgなのにそれでもエッコラヤッコラだものな。観光施設としては手前の2棟が酒田観光物産館夢の倶楽にレストランと、ジュサブロウ人形展示や酒田の歴史文化や工芸品などを紹介する華の館となっていて、普段は有料の華の館は庄内ひな街道期間は無料ということであったが、内部は撮影禁止ということで写真はここにありません。
山居倉庫夢の倶楽
西日を避ける倉庫西側の欅並木
二重屋根の説明が
小さな社の稲荷神社で今までは気に掛けないで通り過ぎるだけであった
小型運搬船の小鵜飼船の復元展示
日本三大刺子の一つ庄内刺子も販売
この小魚加工品が旨いとお買上げ
山居倉庫の駐車場脇には夢の倶楽とは競合する品も一部にはあるものの農産物主体の直売所もあって覗いてみたが、やはりこの時期だと雪国は農産物はできないから売場には品物は少なかった。昨年産の庄内米はどちらでも買えるが、両者で値段差があるかは調べなかったから分からないが、最近の銘柄人気ではつや姫が一番のようで値段も高かった。
農産物直売所
この時期は農産物の棚はほとんど空状態
酒田の観光はここまでとなって、また鶴岡方面に戻る道は最上川最下流の橋を渡ってから左折して土門拳記念館前を走り抜ける、ここは我々もよく使った道でもある。
最上川河口方面
第一日目の最終立寄り場所は庄内観光物産館というここも総合お土産屋、このあたりはR7沿いでスーパーや大型店が軒を連ねるところ、我々はスーパーの方が良かったんだけどここにも2回ほど覗いてはいる。庄内のお土産は一通り揃うし、鮮魚や蟹専門コーナーもあるから観光客には確かに便利だが、お値段は格安ということでは無い。以前には本長の漬物は少なかったと記憶するが、今回は庄内特有の藤沢カブの甘酢漬けがあったので少しばかりと何故か秋田名物のいぶりがっこを、さらに庄内駄菓子の雄であるミニチュア玩具が入ったからからせんべいととちの実せんべいをお土産にと女房が買い求めていた。帰り際には夕刻の時間となったからか、櫓からホッカブリ男の人形が綱で降りてきて口上を発していたが、そんな仕掛けがあったとはついぞや知らなんだ。
庄内観光物産館、櫓に人形が
漬物コーナー
オランダせんべいは山居倉庫の夢の倶楽で 藤沢かぶといぶりがっこ
酒田から鶴岡とバスの道中は曇り空で、最上川と並び称される庄内の自然景観の代表格の鳥海山の姿が見られ仕舞いだったのだけは残念であった。