ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

東京フォーラム大江戸骨董市に(再掲版)

2024-06-11 08:50:00 | 街めぐり

 この日は真壁に行った土曜日と打って変わって寒空の日曜日であったが、東京駅近くの休日駐車許可道路に車を停めて東京フォーラムの大江戸骨董市に、今年ここへは2回目になるな。この第3日曜のほうが出展者が多くて、この日は外人客も目だって盛況の様子。


  最近の骨董市には勤めをリタイヤした新参で並べるものが少ない出店者も目立つようになりましたね、今回は何故か仏教関連のものが多かったようですが、僕は骨董市で何と山野草のイワウチワを仕入れようかということで出掛けたのですよ。

 もう3年前に軽井沢に地植えしたものが台風の土砂でダメになったみたいで新たに今年植えようかということで。それが2月までは持ってくると言っていた爺さん、今回だけ大物を持ってきたから乗せられなくてと謝られてしまった、来月なら持ってくるいうが、こちらがまた来るか分からないからまた次の冬場でもお互い生きていたらねと場を離れる。
  当てがはずれたからあとは出物があればぐらいで一回り、その間に女房は古布中心に別行動、お互いに買ったものは安いからいいかというものばかりで、僕は先月に三浦乾也の明治物といっていた乾山風絵違いの小鉢5個セット(冒頭写真)がまだ残っているのを値段交渉して、先月の言い値の半分ほどになって手締めお買上げ、女房は厚手の藍染の麻の暖簾になる大きさのシッカリした古布や箸置になるというタイルにバカ安のイヤリングなどを、まぁ安物買いの銭失いの見本みたいなものだねぇ。

                                           乾の字らしいものが入る

  それで三浦乾也なる人物をネットで調べていたのだが、この人のことを書いた本もあるらしく多芸な奇人だったそうで、陶芸は乾山六世を自称、破笠風漆芸にも通じ、さらには西洋式造船術も学んで仙台藩に招かれ日本最初の開成丸建造までしたんだそうだ、もしその人物の作だとしたら愉快じゃないですか、でもそうじゃなくてもこの絵付けは気に入って買ったんだからせいぜい酒肴を入れる小鉢として活用しましょうやと。


  昼は12時少し前に一旦骨董市を切上げて、混み合わないうちにと鹿児島県アンテナショップ2Fにある黒豚料理が自慢のいちにぃさんという店に入る、しばし席待ちしたもののまずまずスムースに案内されて、この店は昼時は早めに入らないとエラク待たされることがあるからねぇ。

 この日は二人ともバラカツ定食を注文、もうこれだけで我々は腹一杯になってしまう、それにしてもここの豚汁は美味しいねぇ、入っている豚はほとんどが脂身なんだけれどこれがしつこくなくて実に旨い、我家で作る豚汁もここに習って具材を全て品よく薄切りにし、使う味噌はこの1Fで購入した麹が多い甘目の鹿児島産の味噌を使うのです。

                      
  帰りにもフォーラムガラス棟側だけの出店をさっと歩きながら見ていきながら、女房が目ざとくアイヌ刺繍の着物があったというあまりこういう商売人らしからぬ中年で小柄な小ざっぱりした人の店、床にこじんまりと並べた品物の中に一点が折畳んでビニール袋に入れてあった。

 そのお値段を聞けば50万円だと、女房いわく刺繍も細い糸で上手に刺しているそうだがその生地が木の皮の繊維だそうで、これがマチマチの太さで織ってあって素朴な雰囲気、これで高いんだろうね、こういうものは儀式用だからかなり古い物でも綺麗なままなんだそうだ、もう一つあった少し痛んだ角盆も細かいアイヌ彫があってこちらは4万円だという、おそらくよほどの物好きでなければこんなもの買わないですぞ。

              

   
 こういう青空市は雑多な出展者がいて面白いなぁと、今回のようにアイヌのものなど始めて見るものがあったりして買わなくても充分楽しめますよ。

 ちなみに女房が最近に作ったアイヌ刺繍のエプロン、ちょっとばかり骨董市の着物に似ているところがあるでしょ。

                        

                         

 

<追記>

 その後にネットで調べてみたら7世乾山という浦野乾哉の作品が出ていて、作風はそちらにそっくり。6代を名乗る三浦乾也のほうの作品も調べてはみたが、これと同じようなものは見つからない、同じく乾山を名乗るからには似た作風だとは思うが、これは浦野乾哉作だとしておく、ちなみに浦野乾哉は民芸運動で有名なバーナード・リーチの師匠だそうだ。

 

2010年からの再掲です


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