小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

神田明神へ、お参りと吟行に

2020年01月20日 | 日記

 

日曜日、今年初めての吟行にいってきた。場所は神田明神こと神田神社。都心108町会の総氏神であり、大黒さま、恵比寿さま、そして平将門の三神を祀るあまりにも有名な神社だ。

詳しいことは省くが、徳川家康が幕府を開いたときに、大手町から表鬼門にあたる現在地に移転した。この延長上、丑寅の方角に上野の寛永寺がある。

小正月を過ぎたというのに、参拝客が意外に多いので驚いた。午前11頃には拝殿の前にけっこうな人たちが並び、境内はちょっとごった返しの雰囲気に。着いたときは丁度、稚児太鼓のイベントもあり、威勢のいい太鼓の音が響きわたっていた。この時節柄、本格的な正月気分を味わうのは不思議。

例年の仕事始めでは、ここ神田明神で多くのビジネスマンたちの初詣がテレビ中継される。大勢の男たちに混じって、振袖の女性たちも華やかで印象的だ。さすがに、そういった女性は見かけなかったが、初春の盛り上がった余韻を満喫できた。良い歳にしたいものだ。

▲お賽銭入れは、新年からの白い布で覆った特設場だった。

 

別の場所では猿回しで盛り上がっていた。俳句のことをしばし忘れ見入ってしまう。おめでたい雰囲気を演出する猿回しは、金髪に染めた気っぷのいいお姉さん。サルは時折白い歯を剥くが、基本いいなりで見事に演じ切ったのではないか。観客も最後まで見惚れ、札の祝儀を差し出した方が多かった。こちらは途中から見はじめたので、大きめのワンコインを・・。

 

思わぬ正月気分にもどって、少し高揚した心持で作句にのぞんだのだが、何処ぞに座って眺め、風情にひたるという余裕がない。人の流れにのって、ただ境内を周遊する風体は残念至極。で言い訳になるが、今回も前回と同様、集中しのめり込んだ作句とは言い難い。

ともあれ、投句した五句を載せる。最後の句をのぞいて、四句いずれも選に入った。今回は現地で詠んだものがほとんどで、前回の反省に立って現場そのものを諷詠することを心がけた。まだ、自分の作風は不確かで、何か無難なところを詠んだ気がする。恥を承知で、ここに載せる。


境内に響き渡るや初太鼓
仁王立ち凛々しき猿に初笑
冬陽浴びいなせな風は神田かな
三神のひろがり充ちる淑気かな
三が日過ぎて人出の賑わひよ

 

▲「明かり」という名がつけられた「神馬」。雌馬 、ポニーでしょうね。 あし毛が将来、白馬になると期待されている。

 

追記:同行した妻がつくった俳句に票が集まり、記念に載せてほしいということで・・。

願い込め五円玉舞う初社(はつやしろ)

 

▲梅の蕾はもう少し、寒椿はいささか勢いが失われていた。


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