小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

芳しき肉焼く煙り聖夜かな

2019年12月26日 | 日記

今年もまた11時ころから並んだ。近所の商店街にある鶏肉専門店「こばやし」のローストチキンを買うために・・。炭火で焼くこの店の「焼き鳥」が美味く、昔から評判も高かった。鶏肉の質は上等で、たれの甘さも控え目、絶妙な味わいがある。

「こばやし」さんは何時のころからか、クリスマス・イブから26日までローストチキンだけを売るようになった。テレビか何かで評判になったのだろうか、この期間は行列ができるほど賑わう。店が開く前から、醤油の焦げた香ばしい匂いと、肉を焼く煙が外にもれてくる。最近では行列を見、匂いを嗅ぎつけた外国観光客(台湾、香港人?)までもが、列に紛れこむようになった。なじみの店が繁盛するのは、しごく嬉しい、ということにしておこう。

▲美味いローストチキン。観光客向けに年々値上げ? 今年は1本800円。消費税をとらないから許せるが、来年値上げしたら考える。

 

▲「こばやし」の店内。谷中ならではのレトロ感、昭和のたたずまい。

 

クリスマスに「こばやし」のローストチキンを食べるようになったのは、この4,5年のこと。クリスマスには洋食を食べる、それが幼きころからの慣わしで、近くにある「すずきの肉」の牛肉も、ご馳走の部類だった。ステーキはちと贅沢で、我が家ではせいぜいとんかつ、メンチカツを買い求めた。でも、それが洋食の定番には間違いない。

その他、貝屋の「福島」さんでは、エビ、カキ、ホタテなど買い、母の手料理によるフライものは絶品。これはクリスマスの日、限定というわけでなく、目出たいことがあったときの特別料理。プルースト効果というのだろうか、子供時代の記憶がよみがえる。

 

小生は料理するのが嫌いではなく、下手な横好きで洋食をよくつくる。カレー、シチュー、パスタなどは得意な方。カレー、シチュー系の料理では、鶏肉は比較的手頃だし、素材の美味さが料理の下手さを補ってくれる。「こばやし」さんの鶏肉は、山梨のどこかの地鶏だから文句のつけようがないほど旨い(先代のご主人は、すき焼きで食すことを勧めたくらいだ)。ということで、ローストチキンを食べるのが、この時期の「お決まり」になったわけである。

話がとんでしまうが、最近ではパンづくりに挑戦している。以前は福島から取り寄せていたのだが、事情があってやめてしまった(パン製造をやめ、フクシマ問題に傾注)。もちろん、都内にはおいしいパン屋はいくらでもあるが、自分で作ったものを食すことの喜びは格別。なかなか思うようなものはできないが、ドイツのライ麦を買って、噛めば噛むほど味わいのあるパンづくりをめざしている。

外側カリッと、中はフワフワ、あるいはもっちり。これもパンの魅力だが、重くとも味わい深い、しっかりしたパン生地を食したい。

 載せるのは憚れたが、「パンつくってます」の証拠写真として紹介。見た目は悪いが、味はまあまあなんです。パンづくりはたいへん難しい。素材はシンプルなのに、段取り、温度管理、イースト菌や塩、砂糖などの配分、タイミングなど、適当に作っていたらまず失敗する。窯があったら、仕上がりはさらに美味しくなるんだが・・。

先日は、クルミ、カシューナッツなどを入れたのを作ったので、次はドライフルーツあるいはピール系(柚子の皮など「外果皮」のこと)を入れた、ずっしりとしたライ麦パンをつくることにしている。

▲レンジのオーブン、ときにトースターを使う。パン焼きは「窯」に限るのであろうか?

▲ナッツ類が入ったライ麦パン。温度管理に失敗したときに撮影、それ以降余裕をなくし、撮影を忘れる。


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