小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

善悪の彼岸へ、ウィルスのこと

2020年09月07日 | エッセイ・コラム
愛よりなされたことは、つねに善悪の彼岸に起る。(153) ニーチェ (新潮文庫)   地球誕生からの歴史を「一年史」で譬えると、我々人類ホモ・サピエンスは、大晦日、それも最後のほんの数秒を生きているにしか過ぎない。ウィルスはといえば、新緑の美しい5月の初めごろに誕生したらしい。ウィルスは自然のなかの生物に寄生し、揺り籠の中にいるかのごとく静謐を保っていた。地球生態系の安定した、収まり . . . 本文を読む