小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

3度目の入退院、WBCのこと

2023年03月27日 | 日記
▲退院した当日の東大構内。開花宣言したが、あいにくの空模様だった。 一昨日、2週間の治療を経て、無事に退院した。入院治療といっても、朝晩3錠の薬を飲んで、ベッドに寝てるだけのこと。薬を飲んで何か異常が出るかをチェックするのが目的である。入院費用もそれなりに要するんですけど・・。 ま、しかし、それだけ副作用が出やすい劇薬なのであろう。薬を飲むときだけは、自分で直接さわらないように取り出して服 . . . 本文を読む

只今、入院中。徒然なる儘に

2023年03月17日 | 日記
再入院して1週間。クスリを替えて服用する化学療法は、危惧された副作用もなく、経過は順調といえよう。 癌そのものへの薬効はいつ頃から顕れるだろうか…。とりもなおさず、体調はいたって変わりない。どういうわけか、口周りの髭がチョボチョボ伸びはじめている。去年の入院中から全く伸びなくなり、淋しい思いをしていた。 眉毛、睫毛さえも抜け落ちて、いや、さるところのOKKさえも消失して、毛無し爺 . . . 本文を読む

切れぎれの近況について②

2023年03月04日 | 日記
理由はわからないが、がん細胞が増殖しているという残念な結果を知らされ、新たな抗がん剤による治療をうけることは書いた。飲んでがんを退治するというティーエスワンという内服薬で、後で調べると膵がん・胆道がんの治療に用いられる代表的な抗がん剤とのこと。劇薬にも指定されているらしい(消化器系の薬だけに下痢などの副作用が心配だ)。 担当医師を信頼しているから、それほどショックはうけていない。治療の新たなフェ . . . 本文を読む

切れぎれの近況について

2023年02月28日 | 日記
まる2ヵ月もブログを書けなかった。新年を迎えて慶ばしいひとときを過ごし、気が緩んだともいえる。年末と年始に化学療法(抗がん剤の点滴)をうけ、身体的にはさしたる不調もなく、お取り寄せの正月料理を堪能・・。美味しいものをいただいても、どうも心は満たされない・・。そんな無粋な老人になっちまったのか。 それが祟ったのか知らん。1月中旬ころから下痢症状が酷くなった。こんな私にもちっぽけな尊厳はある。詳しい . . . 本文を読む

初春や兎跳ねるも樹にとまり

2023年01月01日 | 日記
明けましておめでとうございます。2023年年賀のイメージは、十月桜と呼ばれる写真をお借りした。妻がフェイスブックから見つけたもの。以前は、地元でロケハンして題材を探したが、近年は努力の甲斐もなくこれだというものが撮れない。年明けからエクスキューズするわけではないが、活力の衰えということでご勘弁願いたい。まあ、干支縛りはどうにか継続しているので、そのあたりを認めていただけたら嬉しい。本年も当ブログの . . . 本文を読む

通院と化学療法、年の終りへ

2022年12月30日 | 日記
退院してから美味しいものを食べ歩いた。食通ではない、美食も知らない。昭和戦後世代の平均的な食生活を経験してきた。医食同源なんて忘れて、自分の好きなものしか食べない。なんとも贅沢であることか、そんな心境であった。それが心の栄養となったし、身体にも良いことだったと思いたい。 年末28日に外来の主治医〇◇先生の診察をうけ、その後に抗がん剤投与。そのための準備としてたっぷりと滋養をつけて、通院での治療に . . . 本文を読む

退院して飽食のち脱力

2022年12月21日 | 日記
実は、先週の木曜日(11/15)に退院した。前回の入院後と同じような体調なら、12月21日ぐらいに退院予定だった。それが、予測を超えるほどの免疫力を保持していて、ならば即、退院ということになった。(前回は2回目の抗がん剤投与してから、血小板や好中球の数値がかなり下がり、免疫力を回復してから退院の運びとなったので、今回とは雲泥の差)。 また、今回は事前に免疫力アップの食品を独自に摂取したことで、体 . . . 本文を読む

再入院、そして抗がん剤の点滴

2022年12月03日 | 日記
12月1日東大病院に再入院した。病室は奇しくも前回の隣。同室の患者さんは同年代であろうが、気さくな方で話しも円滑に進む。1日前に再入院されたとの事だが、その前は通院されていたという。その辺の事情は詳しくは聞いていない。 小生の治療プログラムは、21日間を1クールとして3回の抗がん剤を点滴投与するもの(初回は2回目まで、3回目の点滴は断念)。治療の成果が認められ、免疫力に問題がなければ退院できる。 . . . 本文を読む

再入院する前日の出来事から

2022年12月02日 | 日記
再入院の前日は、コロナのPCR検査を受けなければならない。東大病院へは、近頃都バスを利用し、池之端門から入る。歩きだと地下鉄湯島駅から竜岡門までの半分ほど短縮できる。 で、目的の一つ前のバス停のこと。客を降ろし、出発しようとした瞬間、自転車のウーバーが突然、バスの前に飛びでてきた。急停止したのでバスは上下に激しく揺れて止まった。自転車は颯爽と走り去った。 後ろの方でドスンと大きな物音。すかさず . . . 本文を読む

帰宅して養う、鋭気と滋養

2022年11月28日 | 日記
一週間プラス1日の帰宅となった。予定のことなのに、何かの猶予期間が与えられた変な気分である。留守中に妻が、私の居住エリアを隅々まで綺麗にしてくれた。苦手な整理整頓をやってくれたはいいが、キッチンや身の回りのもの、下着や服の位置の大幅な変換が行われていた。この際、妻の言い分を素直に受け入れ、何がどこに収納されているのか、早く頭にインプットしておこう。 自宅に戻って感じた大きな変化は、汚い話で恐縮だ . . . 本文を読む

僅かだが、驚くべき変化

2022年11月21日 | 日記
  2回目の抗がん剤投与から、本格的な副作用が波のように襲ってきた。まず食欲がなくなる。鼻血が朝と夜に出る。意識して唾を飲み込むと感じる強い喉の痛み。それに伴う咳。下痢、脱毛、もうよそう。 これらの副作用は、何よりも免疫力の低下が起因している。その原因は、血液の中の多様な物質の変化、反応に現れる。そして、ほぼ毎日、朝に採血して解析される様々なデータを見るために、医師は入院を命じた . . . 本文を読む

心の本体と自然

2022年11月13日 | 日記
看護士さんが起床時間を知らせてくれる。今日は特別に気持ちのいい朝ですよ、ラウンジに行かれたらいかがですか、と。屈託のない男性看護士の声に背中を押された。 車椅子に乗った女性と、男女が間隔をあけて体を動かしていた。誰かのスマホからラジオ体操が聴こえてくる。一緒にいかが、気持ちいいですよと声をかけてくれた。 屈伸したり、アキレス腱を伸ばしたり、手を伸ばして深呼吸をする。体は重く、動きもぎこちない。 . . . 本文を読む

直近の、嬉しかったこと、幾つか

2022年11月08日 | 日記
その一。かつて仕事を共にした仲間からラインメールがきた。昔、彼は突然、英国本国に語学留学したことがある。終わるとバス旅で、ヨーロッパから中東へ回った。イランでのエピソードは強烈で今も忘れない。 ブログを読んだ彼は、こう書いてくれた。英国ではくしゃみ、咳すると誰彼となく、 Bress youの声をかけてくれるそうだ。いい話である。最後、入院中はあまり難しい本は読まないようにと、体を気づかってくれた . . . 本文を読む

しゃっくりが止まった

2022年11月06日 | 日記
悩みのタネだったしゃっくりが思わぬことに、僥倖である、突然なくなった。抗がん剤を点滴するときには、副作用を軽減する薬も使用する。当然、その効果が現れたのかもしれない。 深夜、お隣に寝ている患者さんに迷惑にならぬよう、少々しゃっくりをガマンをしていた。体は正直だ、小生の気遣いをはね除け、甲高いしゃっくりが鉄砲玉のように出てしまった。自分でも驚く音が静けさを裂いた。 音が引いたその時、隣から息 . . . 本文を読む

副作用はまず、しゃっくり

2022年11月03日 | 日記
抗がん剤による化学療法は、「毒をもって毒を制す」だと思う。もちろん、独断と偏見である。それ以上は書かない。 不思議なことに抗がん剤を投与してから、入院まえからの悩みだった「めまい」が消えた。目覚めのとき、排尿のときに頭や目がぐるぐる廻る。気持ち悪くて、転倒しそうになること度々。 それが消えた。元気復活、勇気凛凛である。深夜にブログの追加記事や仏語でリコメを書いたりした。 しかし、当日の昼ころ . . . 本文を読む