こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

SFマガジン1月号「予告殺人」草上仁

2011-11-30 20:07:53 | 本と雑誌

ビッグG工場のダイオキシン被爆事故から急激に増えたミュータント(突然変異)のせいで、
郡警察の仕事は大変な事になっている。

予知能力のある妹が、姉が義兄をピストルで殺すことになると予知をしたと、
姉夫婦と共にやってきた。
彼らは、妹の予知だけでなく、姉は念動力と透視を少し、義兄はテレポーターだという。
そのため、夫婦のどちらを保護拘禁しても、二人の殺人事件は防げないらしいのだ。
それでは、彼らは何のために来たのか?

結末がまさか、こういう展開に至るとは思いもしませんでした。
超能力者も、所詮人間ということでしょうか?
面白く、わびしくもある結末でした。

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やがて目覚めない朝が来る

2011-11-30 00:00:00 | 未分類
大島真寿美さん『やがて目覚めない朝が来る』を読みました。

主人公・有加とその父方の祖母・蕗さん、そして父と離婚した母・のぶちゃんの
不思議な同居生活が描かれています。
蕗さんのところへ時折現れる富樫さんや一松さんや田幡さん、ミラさんなど
個性的で魅力的な人たち。
有加は、家族ばかりでなく、そういう人々から問わず語りに様々なことを
聞かされて知り、吸収して成長していきます。

とても複雑で難しい人間関係の家族なのに、温かく穏やかな日々が過ぎていきます。
荒波のような凪のような蕗さんの人生に、圧倒されるわけでも漂うだけでもなく、
ただ、ながめていただけのような読後感でした。

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予告殺人

2011-11-29 00:00:00 | 未分類
SFマガジン1月号掲載草上仁さん『予告殺人』を読みました。

ビッグG工場のダイオキシン被爆事故から急激に増えたミュータント(突然変異)のせいで、
郡警察の仕事は大変な事になっている。

予知能力のある妹が、姉が義兄をピストルで殺すことになると予知をしたと、
姉夫婦と共にやってきた。
彼らは、妹の予知だけでなく、姉は念動力と透視を少し、義兄はテレポーターだという。
そのため、夫婦のどちらを保護拘禁しても、二人の殺人事件は防げないらしいのだ。
それでは、彼らは何のために来たのか?

結末がまさか、こういう展開に至るとは思いもしませんでした。
超能力者も、所詮人間ということでしょうか?
面白く、わびしくもある結末でした。

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21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集 時間はだれも待ってくれない

2011-11-28 00:00:00 | 未分類
高野史緒さん編集による『21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集 時間はだれも待ってくれない』
読みました。

それぞれの作品の高野さんのまえがきを読む限りでは、時間SFの表題作が一番肌になじみやすいと
思っていました。
もちろん、この作品の幻想性は、私にとってとても相性の良いものでしたが、
このアンソロジー集の中で一番好きだと感じたのは「労働者の手にあるインターネット」でした。
確かに、このジャンルも私が好むものではあります。
そして二番目が表題作でした。

続いて遠未来のカトリック教会のコンクラーヴェ(教皇選出会議)を描いた
「ハーベムス・パーパム(新教皇万歳)」
清朝時代のような中国らしき国を描いた「盛雲、庭園に隠れる者」
神との対面を描いた「列車」
チュルノブイリ原発を扱った「ブリャハ」
などが、特に好きです。

全てが、東欧独特の空気を感じさせる面白いものでした。

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ノーマジーン

2011-11-27 00:00:00 | 未分類
初野晴さん『ノーマジーン』を読みました。

リュックサックを背負い、ジュラルミン製のスーツケースを引いて、シズカの前に現れたノーマジーン。
彼とシズカの奇妙で温かな同居生活が描かれていきます。

富裕層と貧困層の格差が大きくなり、多くの人々が新興宗教にすがっている世界。
シズカの生い立ちとノーマジーンの正体がすべて明らかになった時、
大きな衝撃が二人の生活を揺さぶります。

残酷で切なく、それでも温かい物語でした。

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