こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『都会のトム&ソーヤ外伝16.5 魔女が微笑む夜』はやみねかおる

2020-03-30 19:55:05 | 読書感想
 
創也は、『夢幻』のゲームを創る時と『スパイシティ』のゲームの後始末とで、かなりの貯金を使ってしまい、銀行残高が293円となってしまった。

そこで内人と創也はネジの袋詰めのバイトを始めたのだが、1週間で音を上げ、休憩してしまったせいで悪魔のささやきを聞いてしまった。
それは、ゲーム作りの神・マクリさんからの時給950円のバイト紹介から始まった。
実は、それこそが魔女のゲームへの誘いだったのだ。

さらに今回は、真野萌奈美と丸井丸男、すなわち『モナミは世界を終わらせる?』の中心人物2人がゲストとして存在するために、栗井栄太ご一行との戦いを回避しないと世界が滅びかねないというジレンマに悩まされる。

今回は、意外と内人のサバイバル能力よりも、創也の知恵と機転で乗り越えられたゲームになったので、読む側としては拍子抜けになったような気がします。
もちろん、内人と創也は萌奈美の能力のせいで、いらん気疲れをしてしまったとは思います。

今後、ゲームのためには悪魔とも契約しかねない創也を、内人がコントロールできるかが問題になってくるようで、創也自身も自覚しているところは安心材料ではありますね。

はやみねさんのあとがきによると、そろそろ風呂敷を畳む時期に入ってきているようで、これからの2人がどのように活躍し、成長し、どのような日常に戻っていくのかを楽しみに追いかけて行きたいと思っています。

最後に、7/31(金)にこの作品の映画が全国公開になるそうで、本に宣伝のチラシが入っていました。
既に、内人役と創也役は載っています。
創也は、意外と見つかりやすいタイプと思っていましたが、問題の内人役の城桧吏くんが、活発でありつつ可愛らしい、素直そうな普通の少年って感じで実にピッタリです。
あとは外見だけでなく、彼の動きと演技がどのように役にはまっていくのかが楽しみです。
サバイバルできそうな身体能力を見せてくださいね。

ただ多分、女の子の人気は、創也役の酒井大地くんに持って行かれるというオチもつくと楽しいかな?と。
頑張ってくださいね、色んな意味で。
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コミックス『魔法使いの印刷所(4)』原作:もちんち 作画:深山靖宙

2020-03-29 20:12:59 | アニメ・コミック・ゲーム
 
こちらの物語は、東京オリンピックとコミケにからめて語られています。

この世界でも、バトルオリンピアンによってマジケが中止となり、苦情を申し立てるも相手にされず、主人公印刷倒産と借金の危機に陥ります。
ミカは、この難局をどう乗り切るのか?

メインの物語は、こちら☝ですが、クレアとミカの出逢いと交流の物語も、とても楽しめました。
そっかー、ミカはペットなのねー(違う)
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コミックス『パレス・メイヂ 番外編~陛下のプロトコール~』久世番子

2020-03-29 19:50:13 | アニメ・コミック・ゲーム
 
今回の物語は、東宮の欧州外遊よりの帰国から始まります。

東宮が、婚約予定の令嬢について迷いながらも決断するところが、誠実でいいなと思えましたし、御園の天敵である某宮様も、ようやく腹をくくるところが、面白くも素敵でした。

また、英国でもその誠実さで某王女の周りも動かし、彼女の心痛を少しながら軽くする事ができます。

日の当たりにくい臣下の行いや思いやりにも、目配り気配りのされている、心温まる番外編でした。
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『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第三部 領主の養女V』香月美夜

2020-03-28 19:54:09 | 読書感想
 
今回のローゼマインは、ハッセの民への貴族に対する正しい対応の教育や、ヴィルフリートが巻き込まれた領主家のゴタゴタ、リュエルの実の収穫と薬の作成、妹シャルロッテとの初対面、ダームエルの恋路など、なかなか多忙です。

さらに、元気になるために一年以上薬に浸かったために、それまでにローゼマインがどれほど周りに目配り気配りしていたかを実感させた巻でもありました。

今後気になるのは、リリーが戻った後の対応のまずさですね。
現代社会と考え方が根本的に違うのは分かっていますが、ローゼマインを始めとした日本女性なら、基本的に代わりの灰色巫女を渡しませんし、知ったら怒り狂うでしょうねえ。

ローゼマインの不在のおかげで、彼女が来る前とこの世界で変わった事と変わらない事が分かりましたが、今後、ローゼマインがどういう行動をするのかも楽しみです。
灰色巫女に関しては、私なら、今後、灰色巫女を売る事になったら、妊娠させたら夫人にさせるとか、危害を加えたらその痛みや怪我が加えた本人にも返ってくるとかの魔術契約を結びますね。
できれば、ですが。
どうなりますやら。
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『7分間SF』草上仁

2020-03-23 20:24:39 | 草上仁

化石資源が眠る惑星クロッカス。
意識を家電製品にロードするキッチン・ローダー。
世界を救うと言われつつも、みんなのように特技を持たないと劣等感を持つルーイ。
ダーラβIIIに生まれカレシいない歴半年の少女。
スピード違反で免許停止になったヒデト。
節電のため、惑星間飛行する人間にも導入されたスリープモード。
宇宙空間で、本物の遭難者と学習機能付きの訓練用遭難シュミレーター・ブイとを識別する方法。
外界から隔絶された盆地で孤立し、両親にも先立たれた兄妹ウリとマヤ。
サグド人による地球人の殺害の量刑について。
都市機能の衰退が招いた悲劇と、その解決法。
タイムトラベルが日常のパラム氏の生活。

大雑把なあらすじを並べてみましたが、皆さんはどれがお好みでしょうか?
私がいいなと思ったのは「カツブシ岩」「キッチン・ローダー」「カレシいない歴」「免許停止」「壁の向こうの友」「緊急避難」「ラスト・メディア」「パラム氏の多忙な日常」です。

特に「免許停止」「緊急避難」は、法学部出身の筆者らしく、法的な理屈をこねまわすところが(失礼?)楽しい作品です。
また「カレシいない歴」では、異星の少女の心もくみ取りつつ意外な結末を見せるところがいいですね。
さらに印象深いのは「壁の向こうの友」で、SFマガジン掲載時より加筆訂正が加わっているような気がしますが、どうでしょうね。
「ラスト・メディア」も肩入れしたいし、「パラム氏の多忙な日常」の結末も好きですし、本当はどれも魅力的だと感じています。

『5分間SF』を気に入られている方は、即座に買いに走りましょう。
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