こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『花咲小路一丁目の髪結いの亭主』小路幸也

2020-07-31 15:56:59 | 読書感想
 
谷岡せいらは理髪師だった祖父に憧れて理髪師になり、しかも、昔から望んでいた古き良き香りが漂う昔ながらの理髪店〈バーバーひしおか〉に飛び込んで雇ってもらう事ができた。
そこは、理髪師のミミコさんの旦那・凌次郎まで、典型的な”髪結いの亭主”を体現していた。

しかしある日、〈魚亭〉の奥さんとの会話でご主人の嘉樹さんが借金のカタに預かったという変なペンダントから、凌次郎さんが趣味で美術鑑定士をやっている事が分かる。しかも、かなり高い能力を持つというのだ。

そこから、実は怪盗セイントじゃないかと噂のあるセイさんこと、矢車聖人さんを巻き込む大芝居を企む事となった。

凌次郎さんといい、息子の桔平さんといい、フラフラしていながら隠し持つ能力がプロのトップレベルというところが、得体が知れません。
まあ、花咲小路の人々は皆、得体が知れない人ばかりかもしれません。
今回も、物事は収まるべきところに収まり、かつ、読者の冒険心も満足させる楽しい作品になっています。
お薦めです。
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コミックス『新サクラ大戦 the Comic 3』野口こゆり

2020-07-31 15:30:36 | アニメ・コミック・ゲーム
 
コミックス版『新サクラ大戦』終幕です。

しばらく前に読了していたのですが、感想を書いていなかったので、今さらながら書きます。

黒幕は、あからさまに怪しかったのでそう意外ではありませんでしたが、夜叉の正体が・・・そう来たかー!と感じました。
しかも、今のさくらと真宮寺さくらとの出会いからして・・・ねえ?

ゲームをやっていれば明らかなのでしょうが、いかんせん、今の私には予算も無ければ時間も無いという状態なので。
せめて、これと来年発売予定の新ネオロマゲームのハードが重なっているなら、買う余地もあるのですが、今のところ困難です。

願わくば、舞台をDVD化していただけたらと思います。
それなら買おうと思っていますので。
宜しくお願いいたします。・・・と、ここで書いても、読む方はいなさそうですけどねえ(汗)
と、ともかく、コミックスは面白かったです。
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『宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー』東京創元社編集部[編]

2020-07-22 20:07:04 | 読書感想
 
宇宙人たちとのファーストコンタクトで不平等な関税ルールに対して先制攻撃をしたあげく、全ての国民が夜空の向こうに連れ去られてしまったアメリカ合衆国国民。
そこからたった一人、赤ん坊が成人するほどの年月をかけて生還した、星間行商人スミレ・シンシア・ヒル。
そんな彼女の次の商売のために同行するアルバイトとして選ばれた主人公は、大陸棚の底生生物群(イソギンチャクなど)を研究している大学研究員だった。

オキシタケヒコさんの「平林君と魚の裔」は、宇宙生物大好きな私にはとても興味深い作品です。

また、今回の酉島伝法さんの「黙唱」は、短いせいか、読みにくいながらも面白く読めました。
人間由来らしいけど、これも面白い生き物ですよね?

宮内建礼さんのパラレルワールドものや、宮澤伊織さんのマッドサイエンティストと助手の話、高山羽根子さんのボーイミーツガールもの、理山貞二さんの五分後の未来が見えるキューブをめぐる連続殺人など、どれも個性的で先鋭的ながら、とても楽しく読み応えのある宇宙アンソロジーでした。
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『〈銀の鰊亭〉の御挨拶』小路幸也

2020-07-21 19:43:46 | 読書感想
 
桂沢光が高校三年生の時、母の実家の別邸が焼失した。
不幸にも、祖父母がそれに巻き込まれて焼死。
叔母は助かったが、光が甥だという事以外、記憶を失ってしまった。

弁護士である光の父は事件性を感じ、光が大学入学するのを機にいくらか近いその実家に住まわせる事にした。
これは重要機密だが、火災現場に祖父母以外の身元不明の男女の焼死体があったのだ。

母の実家は高級な料亭旅館を営んでいるのだが、営業再開とともにやって来た客の動きが、どうも怪しい。
父の友人である刑事とも相談しながら捜査していくと、社会的地位の高い人物が次々と不審人物となっていく。

何と言いますか、貧乏くじを引かされた人物には気の毒ですし、大切な人まで失うしで・・・。
ただこの展開だと、貧乏くじさんが続きを牽引するシリーズにもできそうな物語ですね。
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『スズメの謎 身近な野鳥が減っている』三上修

2020-07-18 19:57:01 | 読書感想
 
ずいぶん前に、母が「最近、スズメが減っているような気がする」と言っていました。
確かに、そんな気もしましたが、さほど気にせずにいました。

ところが最近、某小説の参考文献の1つにこの本が挙がっていたので、読んでみる事にしました。

まず、スズメの個体数をどうやって数えるかというのも面白く、街で見かける野鳥も愛らしかったです。
メインのスズメが本当に減っているのかという事と、その原因の考察も興味深いです。

あと、私が地元でよく見かけて和むのは、スズメとハクセキレイですね。

皆さんも、どのような要因で野鳥が減っているのかを、考えながら読んでみて下さい。
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