こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『デイ・トリッパー』梶尾真治

2017-07-31 19:31:55 | 読書感想
結婚後、たった三年半で最愛の夫・大介を亡くした香菜子の前に現れた初対面の女性・笠陣芙美は、遡時誘導機・デイ・トリッパーで、彼に再会させてくれると言う。
訝しくは思ったがどうしても大介に会いたい香菜子は、藁にも縋る思いでその話に乗った。
どうやら、デイ・トリッパーは、芙美の亡き伯父の発明品らしい。

さて、ただ一つ芙美が香菜子に約束させたのは、過去の大介に、彼の病名を告げない事。
その秘密の約束を胸に秘め、過去へと旅立った香菜子は大介とただ、気持ちよく楽しい時間を過ごせるよう心掛けていたのだが・・・。

Web連載で読んでいたため、本でも購入したのに感想を書くのを忘れていました(苦笑)
多分、梶尾さんが今まで描いてこられたタイムトラベルストーリーの中で、一番のハッピーエンドではないでしょうか?

そこにたどり着くまでに、香菜子が何を思い、どう行動したのか。
皆さんも、この究極のラブストーリーをご堪能ください。
強く、お薦めいたします。
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『ゆかし妖し』堀川アサコ

2017-07-30 19:37:33 | 読書感想
足利幕府の時代、奥州から夫を捜しに京へとやって来たというくぐつ芸人・着草は、病になって悲田院に身を寄せていたが、何者かに毒を盛られて亡くなった。

それからしばらくして、薙王の廓に、同じ名前で似た身の上の遊女が現れた。
彼女は、その廓一番の美姫・笙から、廓一番のお得意様である割菱の君を奪った。
しかもその後、彼女に何らかの攻撃をしようとした笙は、変死体で発見されてしまったのだ。

着草は、怨霊になってしまったのか?

裏表紙の惹句にもあるように、本当に次々と事件と謎が発生して、翻弄されます。
途中から、廓の着草の正体は分かりますが、これは我々が俯瞰で事件を見ているからなので、当事者には、なかなか分かりにくいことでしょう。
それにしても、まさか、あの人物が黒幕とは思いもよりませんでした。
しかも、あの結末はねえ。
何とも、おどろおどろしくも、納得の時代ミステリではありました。
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CD『スギテツブラボー!』スギテツ

2017-07-29 19:42:30 | CD・DVD等
クラシック音楽を楽しくアレンジされるスギテツのお二人のアルバムなのですが、今回は、多種多様な楽器を演奏されている方々が参加され、その芸の幅を広げていらっしゃいます。

オープニングの「いふうどうどう de SKA?」は、お二人での演奏ではありますが、ずいぶん軽やかで楽しくなっています。
ちなみに、NHK Eテレ「おんがくブラボー」のテーマ曲なんですよ。

他に気に行ったのは、シタールの「遠きヒマラヤに日は落ちて」
ジョシさんの故郷のネパールの方々には、もっと受けると思われます。
うん!いかにも、ヒマラヤの落日って感じです。

次に、ウクレレえいじさんの「ハワイメライ」
ウクレレで演奏される南国の香りがする「トロイメライ」でした。

栗コーダーカルテットさんの「運命」も、何とものどかなリコーダーとオケの演奏が交互にあり、サブタイトルの「~人生、山あり谷あり~」だなあ、と思わされました。

クリテツさんの「ウイリアム・テルミン」も、何ともテルミンだなあ、と感じさせられました。
SF大会で、初めて生テルミン演奏を聴いた時も思い出しました。

一番笑ってしまったのは、申し訳ありませんが「くるみ割り『蝋人形の館』」
デーモン閣下直々の台詞と歌に、感動もしました。

「エピローグ~チャイム協奏曲」で、「パッヘルベルのカノン」とチャイムが合わさって見事な終礼となり、堪能したなーと満足しました。
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『ILC/TOHOKU』小川一水 柴田勝家 野尻抱介

2017-07-26 19:43:15 | 読書感想
ILC(国際リニアコライダー)とは、全長約30kmのトンネル内で電子と陽子を衝突させてビッグバン状態を再現、宇宙の誕生や素粒子の起源について研究するための巨大加速器である。

この本は、もし近未来において、ILC候補地である北上山地にそれが建設され運用されるようになったら、という三つの物語から成ります。

野尻さんは、『子供の夢を壊す百の回答』を読んだことから物理学者になったエレン・ベーカーを、柴田さんは、未來の自分自身から災厄を避けるすべを学んだ佐々木鏡子を、小川さんは、千年もの過去から生き続けていると言う大工物部清国との交渉をする破目になった現場監督・明火竹央を描いています。

私は、タイムトラベルを思わせる体験をした鏡子の話と、不老不死を騙る老人を説得する事になった明火の話が好きです。

SFというと難解な物語と思われがちですが、大丈夫。
私も、この物語の科学知識の半分も解っていないかもしれません。
それでも十分楽しめます。
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コミックス『かりん歩(2)』柳原望

2017-07-25 19:26:27 | アニメ・コミック・ゲーム
妹ラブな市井かりんは、そろそろ大学卒業への準備段階であり、妹・くるみも、高校受験を控えて自立への道を模索中。

今回も、名古屋の地理・歴史が詳しく学べます。
特に、日本で唯一、仏様の真骨が安置されているのが、名古屋だというのには驚きました。

驚きと言えば、かりんのゼミでの最後の課題に提出したものが、もっとびっくりするものでした。

あと、久々の久留里ちゃんとの再会が、嬉しかったなー。

次巻で姉妹が社会人・高校生になっているわけですが、どう変化、成長しているのかも楽しみです。
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