こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『星から来た船(上)星へ行く船シリーズ6』新井素子

2019-05-31 19:39:59 | 読書感想
『星へ行く船』のあゆみちゃんを除く主要メンバーの出会いや成り立ちを描いた物語です。
基本的に麻子さん視点で描かれていて、一応、私には再読となるわけですが、うーん、読み返してみると、こんなにみんなすっ飛んだ人々だったんだと、再認識しました。

そして、作者視点からすると、ここ30年ほどで意外と技術の進化がすさまじかったんだなあと、あとがきから分かりました。

また、今回嬉しかったのが、太一郎さんの乳母?家政婦?のお澄さんから見た話が、書下ろしされているところです。
なるほど、太一郎さんは、家出してもなお、大事にされているいるんだと思うエピソードでした。
太一郎さんの時代まで、「細うで繁盛記」の映像が残っているとのこと。「肝っ玉かあさん」や「ありがとう」も残っているのかな?
楽しく読みました。
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『おとぎカンパニー』田丸雅智

2019-05-29 19:57:37 | 読書感想
おとぎ話を現代に持ってきたら・・・これは多分、そういうアイディアから創られたものだと思います。

私としては「赤い頭巾」「豆の木マンション」「町長の像」「大沢の耳」「靴屋の悲劇」辺りが好きです。
特に「靴屋・・・」に関しては、小人が「もっと上質の靴を作れよ」と言っているのではないかと感じました。

あと、田丸さんには、できれば次があるなら、日本の昔話でも書いていただきたいです。
例えば「瓜子姫とあまんじゃく」「赤いろうそくと人魚」とか、太郎系以外にも、色々と面白い話がありますよね。

宜しくお願いします。
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CD『拍』浅野祥

2019-05-28 20:39:54 | CD・DVD等
今日、津軽三味線奏者の浅野祥さんのCDを買ってきました。

以前、スギテツさんとのライヴでお会いしてから注目していたのですが、今回、新譜が出るとの事で、予約していました。
定番の「津軽じょんがら節」はもちろんいいのですが、「リベルタンゴ」を津軽三味線でって、どんなのだろうと楽しみでした。
6曲と曲数は少ないのですが、その分、1500円+税と安価で手に取りやすいです。
興味が出てこられた方は、これから聴いてみるのもいいかもしれません。

楽しかったので、早速、ウォークマンにも入れました。
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『森見登美彦リクエスト!美女と竹林のアンソロジー』阿川せんり・伊坂幸太郎・北野勇作・恩田陸・飴村行・森見登美彦・有栖川有栖・京極夏彦・佐藤哲也・矢部嵩

2019-05-27 19:48:50 | 読書感想
「美女と竹林」をテーマに、十人の作家が考えた物語を揃えたアンソロジー。
遠距離恋愛か失業かを迷った結果、北海道から上野へ来てしまった馬取ミカ子。
仙台で、代々かぐや姫を育てては、月に還しているという驚きの事実。
細長い竹林を彷徨ううちに、心まで迷ってしまった主人公。

一部を列挙するだけでも、不思議の世界へ迷い込むようです。

どれも面白く読めたと言いたいところですが、一作だけ、どうしても読んでいると不思議の世界どころか、狂気の世界へ引きずり込まれそうな気がして読み飛ばしてしまった作品があります。
つまらない訳ではなく、あれはあれで、素晴らしい世界を描いていると私には思えます。
ただ、私の平常心が保てないだけで。

なかなか、バラエティ豊かなアンソロジーでした。
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『ペンギンは空を見上げる』八重野統摩

2019-05-24 19:36:05 | 読書感想
佐倉ハルは、北海道朝見市に住む小学六年生。
三か月前に風船ロケットを宇宙に飛ばしたくらい宇宙に憧れていて、将来は、NASAかJAXAのエンジニアになりたいと思っている。

そんな彼は、過去のとある事件によって、クラスで孤立していた。
しかし、四月に転校してきた女子生徒・鳴沢イリスが、彼以上に孤立する態度を取った為、思いがけず振り回されることとなった。

うん。ハルくんは悪くなかったし、よく頑張っていると思います。
三好くんも、いい奴ですよね。
イリスちゃんをあそこまでいじめる首謀者は、子どもの中でも、特に想像力の無いバカなだけですから、あれで、ずっと苦しめばいいのです。
それはともかく、世の中理不尽な事が多いのですが、そんな中、半分絶望しているようで将来を見据えているハルくんは、素晴らしいと感じました。
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