こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔』村上リコ

2023-04-13 20:00:23 | 読書感想
 
ひところは執事カフェというものがメイドカフェと共に楽しまれていたようですが、果たして実際の英国執事がどういうものだったのか?
私は、ぼんやりしたイメージだけでよく分かっていません。

そういう訳で、先日、メイドについての本も読んだ事ですし、せっかくなので執事についても知りたいと思い、この本を手に取りました。

どうやら小学校通学のかたわら、あるいは卒業後に近所の農家や商店などの下働きをするところから下準備が始まるようです。
1年から1年半勤めて仕事に慣れたところで、地元の有力者仲介や新聞広告を見ての応募、使用人紹介所を使うなどの方法で、貴族や地主の下働きが出来るようになります。
まずは「ボーイ」やがて「フットマン」それから「従者」や「執事」あるいは屋敷によっては「下級執事」などもあるようで、決まりはそれぞれのようです。

ちなみに中世では、紳士や騎士の身分の者が上位の有力は家に子どもを送り込んで仕えさせており、そのトップが「家令」だったようです。
時代が移ると身分の高いものは仕える事もなくなったようで、それが「家令」「執事」「従者」だったみたいです。

他にも、執事は元々、酒類担当だった事もあってワインセラーなどの管理も任されるため、酒に飲まれる事も多かったとか、独身である事が求められがちだったとか、エリザベス二世陛下に家令として採用されたものの、長年陛下にレディーズメイドとして仕えてきた女性に軽く扱われ、結局、解雇になった人物の話とか、興味深い話がいっぱいでした。

なかなか面白い話がありますので、興味のわいた方はぜひお読みください。
コメント
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