こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

タルト・タタンの夢

2007-12-14 00:00:00 | 未分類
近藤史恵さん『タルト・タタンの夢』を読みました。

ビストロ・パ・マルは、カウンターが七席、テーブルが五つという小さなフレンチレストランである。
料理人の志村洋二、ソムリエの金子ゆき、ギャルソンの高築智行、そして、店長でもある三舟忍。
ここの従業員は、この四人ですべてだ。

三舟シェフがフランスで十年以上も修行してきたのは事実だが、どうやら、地方のオーベルジュやレストランを
転々としていたらしい。

ここは、フレンチレストランと言っても、気取らない、
本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむ料理ばかりが用意されている。

そんなシェフが、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎を解き明かす。

あまりにも偏食がひどい粕屋氏の妻が、料理の下ごしらえさえきちんとしないのはなぜか?
志村さんが奥さんの麻美さんと出会ったばかりの時期に、彼が初めて焼いたガレット・デ・ロワ。
みんなが見ている前でいれたフェーブ(小さな陶器の人形)が無くなってしまった理由は?
二回もこのレストランに一緒に来てくれていた彼女が、電話にも出てくれなくなったのはどうしてか?

理由は、ほんの些細なこと。
人のこころのひだを読み取れる三舟シェフは、きっと、温かく繊細な料理を食べさせてくれるのでしょう。
こんなレストランがあったら行ってみたいです。

コメント
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