扶養する家が一つではない日常を忙しく送っていると、介護する高齢者も倍々に増えている。
1月の末に亡くなった爺様の火葬・葬儀・墓仕舞いと埋葬まで無事に終わりそうで、独り残った婆様を東京の近くに呼ぶ算段を始める前に、こちらの大病院の人間ドッグを受けさせた訳だ。
難聴と視力に問題がありそうだと俺は常々言っていたが、それ以外の悪い箇所もいっぺんに把握しておきたいからと伝え、しぶしぶ受けてもらった。
そろそろ結果が送られてくる頃なんだが連絡が無いまんま、自宅の防犯強化に出掛けたついでに、その件について再確認した。
・・・いろいろと忙しいから、その話は後にして! なんかあっても近所の○○先生のところで見てもらうから! 自分のことはまだ自分でちゃんとできます!! と、独りで逆切れしてプリプリ怒り出したのを見て
・・・結果は来てるの?? それなら見せてくれなきゃ~! 子供じゃ~ないんだから
だいたい思っていた通りの結果だったが、肺・呼吸器と腎臓にF判定がついていた。
AからHまでの判定。
それに驚愕したのかショックだったのか独りで仕舞いこんでしまって、眠れない夜を過ごしていたようだった。
孫の前ではキチンとした優しいお婆ちゃんを演じていても、だいたいの高齢者は戦前・戦中に洗脳教育をキチンと受けて来てるせいで、いざ自分の話になると貝のように自閉して狼狽える。
親や国家の言う通りに生き、ロクに人生経験も無い癖に頭デッカチに洗脳されている人たちは、アクシデントやトラブルとなるとマニュアルが無ければナニも自分では解決できずに、彷徨い始める。
そんなもん高齢者ならだいたい出る判定であって、急を要することでもなく、過去の治った形跡がそのまんま出て来ることの方が多いんだと、笑って教えてあげた訳だ。
特に肺や呼吸器については、正確に検査するには手術して細胞を取ることしか方法は無いんだから、本人の日常にナニも問題が無く、正常であれば影ごときでガタガタ心配することなんかナニもないと教えてあげた。
再検査をするにしても常に口喧しい俺が付いていてあげるから、安心してもうちょっと見てもらおうと納得させた。
・・・それにして、通信簿をもらって、あまりの悪さに親に渡せないでモジモジしている子供とおなじだよ! ちゃんと正直に話せばすぐに解決することなのに!
大笑いして、終わりにしておいた。
医者や病院を神様のように思っている高齢者たちが、いいように脅されてマニュアル治療で玩具にされてゆくのは、そんな高齢者自身や身内のド阿呆な無知に原因がある。
俺のように頭を使う前に先に身体を使って膨大な経験を積んで生きて居るオヤジは、どんなトラブルやアクシデントが起きても悠々と愉しんで生きて居る。
人間の社会では、合理的で民主的な会話や話し合いで解決しないことは多く、そういったケースでは非合理で一方的な創作物でもある、あの世や来世やお化けや霊魂に怨みや祟りまで持ち出して来て、その場を鎮めまとめようとすることは多い。
大昔から、人間の社会では集団の管理や統治には原始的な宗教が使われていたが、在りもしない禁忌な寓話を創作した後始末・辻褄合わせのような役割を持っていたのが本当のところだ。
民話や昔話、語り継がれた噂話では怖く恐ろしい化け物が出る、呪われる、祟る、という大自然の素敵な場所は、だからこそ手付かずで自然の姿を残していることは多い。
俺のようなガキの時分からの変わり者は、禁忌な物事や場所に片っ端から関係なしにズカズカ入り込んで行ってるバチ当たりなオヤジだから、とっても最高な禁忌!! とも言える。
コロナ渦で、高速道路がいつもガラガラだった時に、せっせと薄笑いを浮かべて遠路を走り回り、高い山に登りまくっていたのもそんなことだった。
間抜けな洗脳を施された群れの動きを見ながら、俺はいつも生きて居る。
こんな簡単なことで、随分と得することは多いんだよ。
先週は、1週間も経ずに金(ゴールド)は円建てでグラム400円くらい跳ね上がっていたが、調整らしい調整も無く、上がり続けている奴を利確しながら短期は遊んでいる。
世界で続いた金融緩和の終盤に、コロナ騒動のおかげで投資市場がまたまたジャブジャブになった支援金や助成金バブルの溢れたゼニカネ、これがまだまだ市場を飛び回っていると専門家は後付け講釈を垂れてるが、ドルの価値の棄損が一番の原因だとは言わない。
長期保有の金(ゴールド)は本業よりも利益が出続けているから、素直には笑えない。
ところで新年度は早々に皆さんは昇給以上の物価高に襲われる訳だけんども、次は数々の増税と公共料金等の値上げだから、もっと笑えないね。
CLOと呼ばれるローン担保債券がある。
リーマンショックの時には、信用力の少ない貸出し先に高金利で融資していた住宅ローン、サブプライムローンを中心にして作った闇鍋のようなごった煮債券を、融資元の金融機関等からかき集めた金融投資会社が高リターンの投資商品として売り出して世界中にばら蒔いていた訳だが、闇鍋に入っていた一つが焦げ付くとその債券は価値を暴落・消失させるという事態を引き起こしていた。
それで懲りて止めれば良いものを、同じようなごった煮債券は相変わらずに売り出され、日本の農林中金なんかは世界一のCLO保有者だと揶揄されている。
欧州で売りに出されているごった煮債券CLOの9割位に入っているオランダの通信会社大手アルティス・ヨーロッパのフランス部門が焦げ付いて煙をあげ始めている。
それはそれでニュースだが、ここ数年、日本でもよく目にしていた商業用のビル建築ラッシュは凄い勢いだったが、これなんかも完成して上がる家賃収入を想定して債券化して売りに出して、建築主と融資元の金融機関は逃げていたり、互いに債券を持ち合っていたり、そんな債券をごった煮の債券に組み込んでいたり、投資ゲームの商品として売り買いされている訳だ。
想定していた皮算用の家賃収入が入らなければ、その債券は焦げ付き、それをごった煮に入れて作った債券もまた紙切れ・鼻紙・便所紙になるということだ。
色んなキレイゴトの投資商品は作られているが、経済が戦後の復興期ならば右肩上がりで上手く回転するが、いまや基軸通貨のアメリカ・ドルは衰退一途、投資ゲームに参加していた大旦那の資源大国の面々は、BRICSを中心にして博打場から出て行こうとしている訳で、面白い見世物は幾らでも煙を上げて燻っている。
世界が長く続けた金融緩和でダブついている余剰資金がまだまだあり、これが世界中の株式や債券や商品やに流れ込んでは派手な騒動を起こしている。
日本のメディアの報道姿勢は、そんな世界の真実を決して国民には伝えず、景気は良い! 上向きだ! 未来は明るい! だけで、雀の涙ほどの昇給を大袈裟に素晴らしい話と連日報道し、こっそり準備を終えている昇給額以上の徴税増税を見えないように隠している。
まさに国民は養豚場の豚扱いで、その国民もまた朝から深夜までブ~ブ~喧しいだけの自覚なし、これが日本の現状だ。
ということで、そんな現代お子ちゃま社会の動きには関係無しに、低い山を歩き回って来て、花桃や山桜や艶やかな春の花々を大汗かいて満喫して来た。
カタクリ・ニリンソウ・ユキヤナギ・モクレン・・・忙しいくらいに満開だった。
俺はガキの頃から街中の名所の桜は嫌いで、間抜けで群れてフラフラ酔眼朦朧な日本人そのものにしか見えず、梅や桃の花の方が好きだから、暑い陽気にしっかり日焼けしてきたがな。
不条理・残酷な死に方をした場所に、桜はたくさん植えられてきた日本の歴史を、酒ばかり呑んでないで少しは考えなさい。
陰湿で、陰気で、おどろおどろしい場所だからこそ、メクラマシに激しく狂い咲く桜を植えているんだがね~。
これは禁忌ではなくって、事実だ。