片隅といえども新宿、近くの飲食店が出前をして呉れないようになって久しい。
人件費の高騰だとかで、最後まで「うちは頑張ります!」と叫んでいた中華そば屋のおっさんの顔を最後に見たのは10年以上前、、、。
という次第で、弁当を持参するようになった。
今日は、その包み紙の話。
定番の新聞紙である。
普段は、家人が自分の読む分を確保するため、意味のない番組欄が使用される。
今日はどうしたわけか、囲碁の欄と耕論「降り込め詐欺 狙う死角」という特集が載っているのに包まれていた。
東京新聞である。(原発事故後、それは一層強まったが、徳さんは東京新聞ファンなのだ)
そこで出会ったのが、関川夏央氏の発言。
関川さんは過去に降り込め詐欺にだまされかかった事があるそうだ。
友人の危機を知らされ、とっさに彼が思ったのは、友人の危機を救えると、むしろ勇躍したそうである。
その時の心情を支えていたのは、「友情」という関係を維持しようという強い意志だった。
じゃあ、老人達はどんな心理で振り込め詐欺にかかってしまうのだろうか?
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騙される親は60歳以上が大半です。騙す側は30~40歳代くらいの「経済的危機に見舞われた息子」を演じる。彼らが少年であった1970年代ごろ、子育て用語として「個性」「自立」が流行した半面、ゴールは良い会社に帰属することとされ、そこには矛盾がありました。
子育ての失敗を、親たちが苦く認識するのはそのためです。その息子が助けを求めてきた。これを機に「家族を再建できるかもしれない」という希望が、親をATMへ向かわせるのではないでしょうか。
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う~ん。
唸ってしまった。
なるほど、これなら頷ける。
息子と名乗る人物の声が多少違っていても、やすやすと本人と思い込む。
法外な額にも応じる。
繰り返しの要求に応じる行動も判る。
なにしろ、息子の子育てに対して、本人でもはっきりしない挫折感が無意識を支配していたのだ。
今まで、騙される老人達をいくらか馬鹿にしてた徳さん、一挙に反省モードに入りました。
今日の弁当には隠し味が盛り込められて、いつも以上に旨かった、、、。
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