岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『ミリオンダラー・ベイビー』.....

2010-03-23 21:07:59 | スポーツ(身体に魅せられて)
今までDVDをレンタルすることはなかった。
購入したのも数本のみ。

最近、借りてみようかと思いだした。
映画館に足を運ぶことが増えているせいかもしれない。

一昨日、近くのレンタルショップの会員になった。
そして、表題のDVDを借りた。

クリント・イーストウッドの作品。
アカデミー賞を受賞している。
部門は何か覚えていない。
検索すればすぐわかるけど、この記事を書いてからにしよう。

映画は、女子ボクサーのよくできたサクセスストーリーかと考えていたが、
完全に外れた。

ノックアウトされたのは、私だった。
何をノックアウトされたか。
理由なき思い込みということになる。

ストーリーを簡単に書くと、

さびれたボクシングジムに、ボクサー志願の女性が訪れる。
ジムのオーナーは、トレーナーでありマネジャーだが、女性は入門させない。
しかし、思いとは裏腹に、やがて彼女のトレーナー&マネジャーをするようになる。

彼女はデビュー以来、連戦連勝を続ける。
そして並はずれたパンチ力が恐れられ、対戦相手がいなくなってしまう。
マネジャーは、危険を承知で、上の階級の選手とマッチメイクをする。

その階級でも、負けることはなかった。

やがて、最後の試合が訪れる。
タイトル戦だ。
相手は尋常ではないチャンピオン。
勝つためには反則も平気という危険なアウトローだ。

挑戦者は壮絶な打ち合いの果てにチャンピオンからナインカウントのダウンを奪う。
その直後、ゴングに助けられたチャンピオンは、自分のコーナーに戻ろうとする挑戦者の
背後から後頭部に殴りかかる。

不意にパンチを浴びた挑戦者はコーナーに飛ばされる。
コーナーには、休憩時にボクサーが座る椅子が置いてあった。

彼女は頸椎を椅子の角に強打する。

一命は取りとめたが、頸椎損傷という重傷を負ってしまった。
首から下の全身が麻痺してしまい、人工呼吸器がはずせなくなった。

リハビリが功を奏し看護師の手助けで車いすに座るまで回復したが、
その後、状態が悪化、足が壊疽し切断するしかなくなった。

彼女の絶望は深く、自死を求めるようになる。
彼女の望みをかなえる手段は、ただ一つしかなかった。
舌を噛み切ることだ。
しかし、実行した彼女を病院の救急処置が阻ばむ。

最後に、彼女の願いをかなえることのできる人間は、彼女をボクサーに育てたジムの
オーナーでありマネジャーであるフランキー(クリント・イーストウッド)しかいなくなった。

ある夜。
病室に訪れた彼は、人工呼吸器を外し、彼女の腕に1本の注射を打った。

そして、すべての人の前から消えた。



※興味がある方は、DVDを観られてはいかがでしょう。写真は21日の落日。運動グランド。




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