岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「マネーゲーム」が「人生ゲーム」になった日

2006-01-20 14:25:45 | 日本の仲間
ちょおと留守をしていると大変な動きでしたね。
相撲も社会も違う旗を見たいといったら、本当にそうなりそうです。
また旅の空なので、簡単に感想を書いてみます。

エイチエス証券の野口副社長。ご愁傷さまです。
こんなことで死ぬことはないのです。
たかがマネーゲームなのに。
勘違いをされてしまいました。
でも、人間せっぱつまると、すべてが絶望的になるのだと思います。
自分の人生は終わったと。
妻子のことを考えろといいいますが、
そのような余裕はまったくなかったと思います。
会社のために自死することはしない、
自分の人生に絶望したのだと思います。
彼の勘違いなのですが。

彼は、ホリエモンの今でも側近なのでしょう。会社では副社長。
絶えず参謀的な立場でした。
すなわち、M&A=財務のすべてを知っていたでしょう。
当然、アンダーグランドとつながっていたでしょう。
それだけに、絶望的になるのはわかりますが、
ふてぶてしい国会証人喚問の人々のずぶとさの何分の一でも持って
いてくれたらと残念です。

今回のライブドア事件を例えて、高速道路の渋滞中に路肩通行を
する車だといった人がいますが、言いえて妙です。
確かに通ることができるが、1台通れば他の車も通る。
最初に走った車を止めなければ、路肩帯本来の目的に使えなくなる。
そのために警告だというわけです。
確かに強制捜査が行われる場合は警告的意味合いが多いのです。

よく堀江氏は法律に不備がある。それを明らかにするということを
いっていましたが、それは自らのビジネスを正当化する方便でした。

なぜなら、彼のビジネスは法律の不備、違法行為すれすれを狙って
いたのですが、これを私は触法商行為といいます。
この触法商行為こそ、ビジネスの醍醐味だったのです。
スリルと金儲けがあって、その上、多くの国民が支持し、最後には
経団連も自民党も巻き込んで、少々の違法も権力者がバックにいれば
大丈夫と思ったのでしょう。
その点は小嶋社長とまったく同じです。
自分には常人にない力があると慢心して、東京の中心のタワービルから、
世界は俺の手にあると思い上がったのです。

私は、株の売買など、仕事のうちに入らないと常々書いてきました。
今日の朝日新聞に、100億円を稼いだ個人投資家についての
紹介で、職業については無職と書いていました。
個人投資家が100億円稼いで、職業でないとしたら、職業って
なんでしょうか。
仕事とはなにか、やはり真剣に考える必要があります。
仕事は「マネーゲーム」ではないはずです。

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