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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

皇国史観の系譜

2006-08-19 22:09:16 | 戦争を語り継ぐ
今日の毎日新聞の記事には驚いた。
A級戦犯靖国合祀を決断した松平宮司が師事した故平泉東大教授に
ついて書かれてた。

引用:田村元・元衆院議長が父親の旧制高校時代の親友だった平泉氏を
白山神社に訪ねた時のこと。平泉氏は「戦犯というものは存在しない。
国に尽くした人たちの戦死に準じる絞首刑だ。靖国神社に合祀すべきだ」と
主張。「東京裁判は認められないが、戦犯といわれる人たちは無謀な戦争を
やった」と反発する田村氏に、「日本の国体をもっと勉強しなさい」と
答えたという。
 平泉氏は戦時中、皇族や政治家、軍人らと交わり、東条英機、近衛文麿
両元首相の相談に乗るなど戦争政策に深くかかわった。
農民史を卒論に書こうとした学生に「豚に歴史はありますか」と反問し、
学徒出陣前の最終講義では短刀を抜いて和歌を詠み「永久にお別れです」と
宣言したという。
敗戦で大学を辞職したが、ほどなく言論活動を再開している。
東大を去った平泉門下生の何人かは、文部省で教科書検定や学習指導要領の
作成を担当。80年代に始まった歴史教科書問題と靖国問題は、表裏の関係に
ある。その間、経済はバブル景気と「失われた15年」で激動し、
国民的な歴史認識の熟成はなおざりにされた。

岸氏の孫で次期首相最有力の安倍晋三官房長官は、靖国問題や東京裁判で
詳細な持論を展開し、憲法や教育基本法の改正に意欲を燃やす。
直接のつながりはないが、その論理は平泉史観と驚くほど似ている:
引用終り

靖国と遺族会のつながりは深い。
戦前の陸軍省と海軍省の靖国業務が、戦後は厚生省援護局に受け継がれた。
また海外にあった国策教育機関(例:東亜同文書院)が国内の私立大学に
引き継がれていることなど知らないことが多い。

この地下水脈が時の権力者に受け継がれているということだろう。
皇国史観の人脈を辿れば謎が解けてくる。

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2 コメント

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はじめまして (新党誠の党首)
2006-08-19 22:44:39
楽しく読ませていただきました。

質問を一つ。政権が変われば受け継がれた地下水脈がなくなりますか?政権交代すれば日本は変わりますか?
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Unknown (岩清水)
2006-08-20 22:18:23
政権交代する政党によるでしょうね。

可能性はないでしょうが、共産党になれば

地下水脈はくなるでしょうが、別の地下水脈が

現れるでしょう。それもとてもやっかいな。

民主党は基本的には保守政党ですから、利権

癒着に関してはかなり改善されるでしょうが、

こと靖国に関しては決別とはいかないでしょうね。
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