
回復者に抗体がどの程度できているのか注目されていますが調査結果が報告されています。
山中伸也教授のホームページからです。
回復者における中和抗体(課題と可能性)
Robianni et al., Convergent antibody responses to SARS-CoV-2 in convalescent individuals. Nature 6月18日オンライン版
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2456-9
(内容)
新型コロナウイルス感染症からの回復者149名において、中和抗体(ウイルス感染を防止する力のある抗体)活性を測定した。残念ながら33%の回復者においては、中和抗体活性は検出限度未満であり、46%では弱い活性が検出された。強い中和抗体活性が認められたのは1%のみであった。強い活性を認めた回復者からは3種類の中和抗体が検出され、いずれも新型コロナウイルのSタンパク質、その中の受容体結合部位(RBP)に対する抗体であった。これらの抗体は、149名全員において(多くの回復者においては微量ながら)検出された。
(山中教授のコメント)
感染から回復しても1/3においては中和抗体がほとんど出来ていないというのは、残念な結果。一方で、すべての回復者において微量であっても中和抗体が検出されたことは、ワクチンのデザイン次第では中和抗体の誘導が可能であることを示唆する。
転載終わります。
なるほど、「ワクチンのデザイン」が重要なのですね。
お読みいただきありがとうございました。
※画像は岡山県赤磐市松木あたり 詩人・永瀬清子さんの生家とお墓があります。