この有名なテレビ番組をあまり観たことがなかったのです。
年末に偶然、台湾編を観ました。これは劇場版だったらしい。
とても面白く観ていたら、次の日に第25弾があると告知されました。
ネット検索すると太川陽介さんと蛭子能収さんのコンビの最終回とわかりました。
蛭子さんが70歳になるのでもう限界ということでした。
ローカルバスの旅とはのんびりとした旅という先入観がありましたが、「乗り継ぐ」となるとこれがどんなに大変なことか私も知ることになりました。
太川リーダーと蛭子同行者というコンビはまさに現代の弥次喜多です。
この二人に「マドンナ」係の女性が加わり3人で旅をします。
本当にガチの旅です。
ローカル路線バスは地域によっては「絶滅危惧種」です。
マイカーに押されているのは、ローカル路線鉄道とローカル路線バスです。
地元の人だって路線バスは乗ったことがない人が大勢います。
特に県境を超える場合は繋がっているほうが珍しいくらい。
路線バスからコミュニティバスに主役は変わっています。
しかしコミュニティバスの情報は現地に行ってもわからないことが多いのです。
目的地が決まっていて経由地も指定される3人は知力と体力の限界に挑みます。
次々に現れる選択肢毎に判断を迫られます。限られた時間で決断しなくてはなりません。
タイミングがあったときは歓喜し、次の瞬間に落胆することも日常茶飯事です。
旅は3泊4日と決まっています。3泊の宿も行き着いた町や村での飛び込みです。
当然のことですが、3人で旅をしているようでも実際は総勢14~5名の旅です。
カメラも3台はあるはず。ロケバスは2台必要です。マイクロバスサイズでしょう。
当然スタッフもルートはわかりません。3人がどのように進んでいくかわからないからです。
宿も全員分必要です。
蛭子さんが宿探しをするわけですが、正直な人だから、「とりあえず3部屋ありますか」と聞いたりします。
カメラが回っていないところでは、スタッフ約10名分の宿泊も確保しなくてはなりません。
ではどのくらい乗り継げばゴールにたどり着くか。合計で40回程度の乗り換えは普通です。
ということは40回は真剣な決断を迫られることになります。
先読みを試みるが情報不足のために仕方なく決断し後悔するということ多いのです。
そのたびごとに心は乱れます。一瞬の油断が致命的な事態を引き起こします。
しかし、太川リーダーは、お見事です。とても優秀なリーダーです。
蛭子同行人も見事です。一緒に旅する人は大変でしょうが、観客にはたまりません。
マドンナたちは、人生で初めてという苦難に立ち向かいます。
しかし、一芸をなした人々です。その根性には頭が下がります。
日ごろ、路線バスや徒歩移動をしないマドンナも、マラソン選手のようにゴールを目指します。
人は極限状態に置かれるとその人自身が現れます。
その意味でたいした人々だとおもいました。
正月が過ぎてもまだ観ています。
youtubeで全作品を観ることができると思います。
まだ7~8本です。
楽しみはこれからです。
最後に一言アドバイス。ながら見はだめです。
真剣に見ないとこの番組は面白くないのです。
サッカーの試合のように、いつ決定的な場面が現れるかわからないのです。
楽しんでください。