注文していた『この国の危機管理 失敗の本質』柳田邦男著 が届きました。
序章が、欠陥遺伝子の源流ーミッドウェー海戦ー虚構の戦略 です。
この海戦が太平洋戦争において重要だったことは知っていますが、航空母艦の搭載機の雷装、爆装との混乱で時間を取られ米軍に急襲され大敗した程度の知識でした。
ちょうど、アマゾンで映画『ミッドウェー』が配信されており、同時並行的に見ると理解が早いと思いました。
確かに理解が早かったです。
映画『ミッドウェー』は、米軍の戦闘機乗りが主人公です。
急降下爆撃機SBDドーントレスを操って日本軍の航空母艦に突撃します。
対空砲火をまともに受けての急降下の迫力はたじろぐほどです。
この映画の見どころです。
『ミッドウェー』というタイトルですが映画は真珠湾攻撃から始まります。
この奇襲攻撃による米国民の怒りは、並大抵ではありません。
今のウクライナの人々を思い起こさせました。
復讐心に駆られ米軍は徹底した軍備補強と奇襲攻撃を許した情報部門強化をすすめます。
一方、連戦連勝の連合艦隊は史上最強の海軍部隊とうぬぼれ楽観論が支配しています。
米軍の情報部隊は日本軍の秘密通信をほぼ解析しています。
その結果、連合艦隊の位置を特定。戦略意図も読み解いていました。
空母数や航空機数では優位に立っていた連合艦隊ですが、決死の米軍兵士の意欲の高さは尋常ではありません。
映画の中では決死の爆撃機による東京空襲が開戦からわずか4か月後に敢行されたことが描かれています。
この海戦の米軍勝利は、偶然ではないと本は書き映画は描きます。
柳田氏は、
「ミッドウェー海戦は、戦争全体を通じての日本軍の組織・戦略・行動の問題点が、ほとんど出そろっていたという点で
重要であるばかりではなく、国家の重要政策や企業の巨大プロジェクトの失敗例として普遍的な教訓を読み取りをすべき
事件だったのである」と序章を締めくくります。
これから読み進みます。
映画『ミッドウェー』は日本人が観るのはつらいのですが、頑張って観ることをおすすめします。
ドイツはいつまでも「戦争時の悪事の話」を世界中から聞かされていますが、日本も同様なところがあります。
日本国内ではあまり上映されませんが、今後も映画はつくられていきます。
100年経っても語られ続くことでしょう。
戦争はしてはいけません。
ロシアの戦争も100年後も忘れられることはないでしょう。
お読みいただきありがとうございました。