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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

1番イチロー2番ジーターを観た。

2007-07-11 23:17:22 | 世界のなかま
ヤンキースの外野が日本人が占めるということが
ありうるのか。
確かに魅力的な外野手たちになる。
ヤンキースの話はともかく、オールスターの1番イチロー、
2番ジーターというのは、凄い打順だった。
走攻守が超一流の二人で、ともに不動の1.2番だ。
おまけに同い年ではないだろうか。

しかし、並べばいいというわけではない。
夢の1.2番で年に1度のチームでいいのかもしれない。

さて、今日のイチローである。
イチローにして、MVPは強運なくしては獲れない。
そして7年目にしてその強運が、自身がもっとも好調な時に
やってきた。もちろん好調が強運を呼んだのだろう。

そして「野球殿堂入り」だ。
もしマリナーズと複数年契約が終わっているなら、
少し早かったのではないか。
この活躍で少なくとも2割は年俸が違っただろう。
この高騰するスポーツ選手の給与は認めるわけには
いかないが、今夜は特別にしたい。

イチローという比類なきアスリートを観ることが、
人生の喜びという人の中に私はいる。

彼は自分に対して、修験者のように厳しい。
そして、人に対しても同じようなスタンスを
求める。
イチローのインタビューはとても興味深い。
こころの有り様は、真剣にインタビューを
見聞きすることで見えてくる。

彼の受け答えは、質問に対してしばし思考し
考えがまとまると一気に話し出す。
その間合いが、彼の思考回路を表している。
その回答は彼のこころからしか出てこない。
こころを間違いなく消費している。
浪費はしたくない。

ゆえに、大して考えていない質問には応えない。
これは、真剣に考えて答えてるのだから、
真剣でない考えの浅い質問を受けないという姿勢だ。
無駄な時間には耐えられない。
彼にとって時間はとても貴重だ。
浪費できるものではない。
浪費できないということは、愛着に繋がる。
彼が道具を大切にするのも同じだ。
愛着のあるものを大切にするのは時間を無駄にしないことだ。
物を浪費することは、時を浪費することと同義だ。

彼の答えはいつも真剣だ。
話した内容には責任を持つという姿勢がある。
彼は完璧主義者といわれる。
それが本当かどうかは知らないが、
彼が合理主義者で効率主義者であることはその行動から
明らかである。

しかし、合理主義者で効率主義者と付き合うのは、
私にとってはちょっと退屈なような気もする。

さて、注目はイチローの今後の人生の有り様だ。
インタビューにしても、このまま禅問答のように
なっていくのか。
それともどんどん簡潔でわかりやすくなっていくのか。

完ぺき主義はより徹していくのか。

完璧を通り越せば、受容の世界に入っていくのか。
一アスリートの心にここまでコミットするということは
イチローが初めてだし、以後はないだろう。

最後に、イチローは今年間違いなくステップアップした。
それはこころか、それとも技術か。
もちろんどちらもだ。
ほとんどの人に技術は理解できないだろう。
そうすると「こころ」を想像するしかない。
たぶん、これは理解可能だ。
その理解に努めると、実りがあると思う。

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