古安曽Obs・観測ノート

雑多な内容も含め、普段の活動記録です。
よかったら下段のブックマーク「古安曽観測所だより」HPへもお立ち寄りください。

7/19宵のC/2020 F3(NEOWISE)・画像処理してみた

2020-07-25 16:42:54 | 彗星
その後、東京オリンピック開会式にあわせる「はずだった」4連休に入り、
ある程度作業時間が確保できたので、
柄にもなくコンポジット処理etcやってみた。


まずは、X-T1+SIGMA170-500mmF5.6 APO zoomによる画像。
170mm、F5.6と8の中間、ISO3200、
露出各30秒で得られたjpeg画像6枚を加算コンポジットした後
トーンカーブをコントラスト強めに、
イオンテール・ダストテールを目立たせるために
青と黄色を強めに振ってみた。



通過していったのはISS。
ちょうど撮影している時間帯だったので、あえてそのまま重ねてみた。


2枚目は、X-A3+Ai Nikkor135mmF2.8による画像。
F開放、ISO 3200、露出各15秒で得られたRAW画像8枚を加算コンポジットした後、
1枚目と同様のトーンカーブ調整、色補正と周辺減光補正をかけてみた。




また、2枚目の画像をモノクロに直して、
階調レベルを「白飛び」に振ってみたのがこちら。




ダストの尾が「人差し指」のように輝きながらも
全体としてコーン状に広がっている感じ。


追記:
135mmF2.8の画像は、拡大してみると少しピントが甘かった。
X-T1もX-A3も、ともに3.0液晶モニター越しに星像拡大して
ピントチェックしたのだが・・・

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7/19宵・C/2020 F3(NEOWISE)

2020-07-21 23:33:54 | 彗星
昨夜の彗星の見え方・撮影状況に関して、
やはりもう少し街明かり等の影響が少ない観測地で
じっくりと彗星を眺めてみたいと強く感じた。

せっかくの日曜日。
そんなことを考えながら天気予報・天気予報分布を眺めていた。






ふと、ぼんやりだが、ひらめいた。
「そうか!先週は海の向こうの、街明かりのない方向に彗星があったから
肉眼でもはっきりと彗星の形を捕らえられたのかもしれない」

ならば、この予報を見る限り、
選択肢は「上越方面」がイチバン確実だ。


かくて、機材を載せた車は、一路日本海を目指した。
適当な場所を見つけて、機材を組み上げたのが20h過ぎ。
ほどなく薄明も終わり、彗星は肉眼ではっきりと判る状況となった。
多少は暗くなりつつあるものの、コツが判れば何とか探せるだろうか?
春の大曲線もよく見えていた。





撮影条件はほぼ共通:EOS kissX5+10-17mmF3.5(絞り4.5) ISO=3200、露出25秒(固定撮影)、明るさ調整・星像強調処理済み


望遠レンズの画像では、見事に2種類の尾が写っていた。
途中ISS通過に出くわしたのも、せっかくなのでいい記念になった感。





撮影条件:X-A3+Ai Nikkor135mmF2.8(開放) ISO 3200、露出8~15秒(自動ガイド)


ISSの通過予報は、こんな感じだった。
まあ、明るさからみて、候補はほぼISS。
これもいい記念になったと思う。






最後に、撮影中の1コマ。



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C/2020 F3(NEOWISE)のgifアニメ(7/18)

2020-07-19 07:44:38 | 彗星
試みに昨夜の彗星の画像を
SiriusComp64で「パラパラ動画」にしてみた。

goo blogでは、アニメgifは掲載受付できるようなので、
AnyVideoConverterで変換。
少し重いかもしれませんが、どうぞ(画像をクリックすると拡大)。


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7/18夕方・C/2020 F3(NEOWISE)

2020-07-19 07:12:33 | 彗星
7月後半になり、この彗星の位置は夕方の空へ移ってきた。
ただ、相変わらずの梅雨空が続いていて、
なかなか雲の切れ間がやってこない。

そんな中での、久々のチャンス到来!
土曜日でもあるので、ゆっくりと移動・機材準備もできた。




が、しかし。
頭上近くのアークトゥルスでピント調節を終えたまではまずまずだったのだが、
やはり雲の影響が出始めて彗星が見つからない。
少しずつ彗星が暗くなってきていることもあるし・・・。

彗星没の時刻とにらめっこでやきもきしながら、
ようやくその姿をとらえたのが20h45m頃。
数回の写真判定で何とか捕まえた。



X-A3+Ai Nikkor135mmF2.8(開放) ISO 1600、露出5秒(自動ガイド)


既に高度は10゜を切ろうとしており、
方角的に上田市街地の明かりの影響もやむを得ないのだが、
それでも雲の切れ間に悠々と沈んでいく姿を楽しめた。
ただし、肉眼では厳しかったので、6cm屈折で。


ちなみに、終わってみればこのレベル。
貴重な雲の切れ目だった。
あと、ここだけの話、気付いたら極軸合わせはかなり適当だった。


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7/11朝・C/2020 F3(NEOWISE)を見に行ってみた

2020-07-11 12:08:01 | 彗星
昨夜のこと。
いつも親しくしている星仲間から電話が入った。

仲間 「NEOWISE彗星、結構すごいみたいですね」
私  「ああ、明け方の空でぼちぼち見え始めているようですね~」
今月3日に近日点を通過した新彗星のことだ。
確かにネット検索すると海外で撮影された画像が出回り始めている。

仲間 「今から撮影に行きませんか?銚子方面へ」
私  「???」
仲間 「いや、ちょこっとだけ雲が切れそうなんで・・・」

言われてチェックしてみると、
確かにSCWや気象庁ではそれらしい予報となっている。






「判りました。では○○分後でお願いします」

急いで最低限の機材等をパッキングし、仲間の愛車に同乗して出発。
目指すは約250km彼方の「あるかもしれない」晴れ間。


高速を乗り継いで現地入りしたのが午前2時過ぎ。
最初は大洗周辺から観測地探しを開始したものの、
低い雲が飛び交っていて晴れ間がない。

海岸沿いに南下して何とかなりそうな気がしてきたのが
鹿島の辺りだった。
駐車スペースを当てにして、海水浴場へと向かった。



この頃になると、車窓からNEOWISE彗星らしき縦長の光芒が見え始めていた。
そろそろ3時になるが、何とかなりそうだ。


駐車場に入ってみると、
我々と同様に彗星を撮影にやってきたとおぼしき人影が既にちらほら。
確かに護岸用にコンクリートが打ってあるので
ここなら足場はバッチリだ。

もう薄明は始まっている。
晴れ間もぎりぎりしかないけど、いざ!





(上)2020/07/11 03h17m、露出2秒(画像をクリックすると拡大、ステライメージで明るさレベルのみ調整)
(下)2020/07/11 03h24m、露出2.5秒(画像をクリックすると拡大)
(共通データ)X-T1+SIGMA28-135F3.5(35mm、F4にセット)、ISO3200、WB:太陽光、固定撮影


晴れ間がどんどん閉ざされてしまったため、
せいぜい15分程度のチャンスしかなかったが、
この悪条件下で35mm固定撮影で、これだけ明るく大きく写るとは!

この彗星、ダストテイルがしっかりと出ているため
肉眼でもかなり判りやすかった。
自分の記憶の中では、2013年のPanSTARS彗星(C/2011 L4)よりも見栄えが良く、
広がりは小ぶりながらも
ヘール・ボップ彗星以来久々のダストリッチな彗星らしさを感じた。

いや~、遠征して良かった!
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