古安曽Obs・観測ノート

雑多な内容も含め、普段の活動記録です。
よかったら下段のブックマーク「古安曽観測所だより」HPへもお立ち寄りください。

ケアンズ皆既日食・ハイライト

2012-11-28 09:50:47 | 皆既日食2012Nov14
おきまりの、ハイライト画像。

食の中心時刻をセンターに、
第2・第3接触の画像と
各時刻から3分前(後)、8分前(後)の画像を
比較明合成してみた。

時間軸は右上から左下へ。
90゜右回転で縦位置に直した時に
実際の太陽が地平線に対して昇っていった向きと
同じ感じになるようにしてみた。
したがって、画像はすべて南が上。


ところで、当然といえば当然だが、
センターでコロナが広がっている分、
金環の画像と比べると隙間が大きくなった。
そのため、元画像でいうと
横方向は1万pixelを越える巨大なサイズでの編集となった。

そのせいか、さすがのステライメージも
時々固まっていた(笑)。
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アントキノ、コロナ

2012-11-24 00:43:40 | 皆既日食2012Nov14
これがなかなか大変だった。

どうしたって内部と外部では
コロナの輝度差はとんでもなく大きい。

でも、人間の目は、そんなことお構いなしに
だいたい全部見渡せてしまう。
何の根拠もない個人的な想像だが、
多分瞬間的に感度を切り替えながら
その都度飛び込んできた映像を脳でコンポジットして
「見えちゃった」ことにしてしまうのだろう。

そんなわけで、
あの時双眼鏡でみたコロナに近づけるべく
9枚の画像を重ね合わせた。
1/500s、1/250s、1/125s、1/60s、1/30s、1/15s、1/8s、1/4s、1/2s。
どれも6cm(fl=300mm)+E-620(ISO200)でとらえた画像だ。

AstroArtsで紹介している手法
http://www.astroarts.co.jp/special/20090722solar_eclipse/process/index-j.shtml
に倣って、
一緒に観測したK氏から教えてもらったステライメージver.6で
これらの画像をこつこつ手作業でコンポジットし、
最後にローテーショナルグラディエント処理をかけてみた。
(画像は南が上)



おお!!
結構近い、と思った。

科学技術は、着実に進歩していたのだった。

ところで、この画像、
よく見ると黒い太陽の縁に
青いにじみがかかっている。

そりゃそうだよね。
使っている光学系が古典的な
単層アクロマートなんだから(^_^;)。

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観測の合間に見上げた空

2012-11-23 17:05:51 | 皆既日食2012Nov14
日食当日の朝は
夜半過ぎまでは曇ったり雨がぱらついたりしたが、
現地時間で2時を過ぎて以降は
こんな感じで晴れ上がってくれた。

そんなわけで日の出を待つ間
極軸合わせをしながら
南天の星々を眺めていた。
「ああ、本当に南半球まで来たんだなあ…」と思いながら。

以下、職場から借りていったEOS X50に魚眼ズームをつけて
ISO6400、固定1分露出で撮った南天の星々。

天の南極・極軸方向をつかむのにとてもありがたかった
大小マゼラン雲とアケルナル(右側の明るい星)、カノープス(天頂寄りの星)。


趣は確かに「冬の天の川」なのだけれど、
見るからに違和感ありありな
逆さまのオリオン、冬の大三角、すばる、木星。


「背面飛び」状態で東の空に昇ってきたしし座。
おおいぬ座も「背面飛び」。


薄明前についに姿を現した南十字。


これだけでも、夢のようなひとときだった。
その上皆既日食も見ることが出来たなんて、
本当に幸せな11/14の朝だったな~とつくづく思う。

海岸沿いの観測地で
雨や雲にやられてしまった皆さんには
本当に申し訳ないって感じですが。

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本影錘の移動

2012-11-19 22:46:27 | 皆既日食2012Nov14
対角魚眼による本影錘の移動の様子を
SiriusCompでスライドショウ的に動画化してみた。

撮影条件は、
・Tokina FISHEYE 10-17mmF3.5-4.5→10mm開放
・EOS kiss X50
・感度設定: ISO 400
・露出AUTO(AEB±0.7)
・タイマーリモコンで10秒毎に3コマずつ撮影
てな感じ。

事前のテストで明るめに絵が記録される感じがしたので、
標準露出自体を0.7アンダーに設定した。

なお、画面内に表示される撮影時刻は
とりあえずカメラ内蔵の時計によるもの。
撮影後にGPSによる時刻表示と比較したところ
約46秒ほどカメラの時計の方が進んでいたので、
正しい撮影時刻は46秒引いた値ということになる。


で、皆既約2分から連続撮影したものを
つないでみたのが以下のファイル(形式はWMV)。

・補正-0.7の画像・毎秒2コマ送り
http://koaso.MyDNS.jp/cairns2012/output_comp-0.7_2fps_WMV_V9.wmv

・補正-1.4の画像・毎秒2コマ送り
http://koaso.MyDNS.jp/cairns2012/output_comp-1.4_2fps_WMV_V9.wmv

どちらかといえば後者の方がわかりやすいか?
もう少しアンダー側に振っても良かったかも。

あと、もう少し間隔を詰めてシャッターが切れるように
感度設定を800-1600まで上げた方が
本影錘の移動が滑らかに判ったかもしれない。

でもまあ、そこそこわかる映像ではあるので
これはこれなりに満足。


ちなみに、個人的にはこれぐらい↓↓ゆっくりコマ送りしたほうが
落ち着いて見れるかな。

・補正-1.4の画像・毎秒1コマ送り
http://koaso.MyDNS.jp/cairns2012/output_comp-1.4_fps_WMV_V9.wmv

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フラッシュスペクトル

2012-11-18 16:52:46 | 皆既日食2012Nov14
先の記事で完成させたグレーチングフィルターで
無事フラッシュスペクトルをとらえることに成功した。

機材はこんな感じ。
・SuperTAKUMAR 135mmF3.5→F8に
・Panasonic GH1 HD(1280×720) 60fpsで動画撮影
・感度設定: ISO 400

以下は動画からの切り出し画像。
こちらが第2接触の頃。


こちらが第3接触の頃。


動画ファイル(mpg形式)は、
とりあえず自宅サーバに置いてみた。
上手くリンクできるかどうか
しばらく放置してみよう…。
http://koaso.MyDNS.jp/cairns2012/00038_mpeg2video.mpg


終始ガイドは安定していたかなと思う。
同時に記録されている音声は
多少?興奮してしゃべっている気もするけど。

グレーチングフィルター以外は
何ら減光していないので、
光球面がある程度のぞいていて
画面内が明るい状態だと
画面の右側にユーカリの林が映っている。
改めて低空での現象だったかなと感じる。

あと、時々残り時間を読み上げているのは
持ち込んだエクリプスナビゲータによるもの。
GPSの値で観測地の経緯度を再設定してあるので
現象は予報とかなりあっていると思われる。

短波ラジオの時報信号とかが挿入できれば
マジで接触時刻の測定ができたのかも?と思うが、
あまり受信状態が良くなかったので
鳴らすのは諦めた。
まあ、その分時折鳥の鳴き声が入ったりして
落ち着いた雰囲気で撮影できたかな。
コメント (2)
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