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天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

むさしのは見あぐる槻や七五三

2016-10-30 07:25:07 | 身辺雑記
長男の長女が来月の勤労感謝の日で7歳になる。きのう一足はやい七五三のお参りをした。大國魂神社はいつも欅が見事だと感じる。
七五三の句を書こうとするといつも水原秋桜子のこの句が立ちはだかっている。



むさしのは見あぐる槻や七五三

秋桜子には
冬菊のまとふはおのがひかりのみ
という人口に膾炙した句がありぼくも俳句に入った37歳のころこういう句を書こうとした。しかし年を取るにつれこのからみつくような情緒が面倒になってきた。それより「見あぐる槻」と簡潔にとらえた七五三の句にずっと惹かれるようになっている。
大國魂神社へ来るたびに春夏秋冬この水原秋桜子の欅の句を思い出してしまう。
大國魂神社はかの武蔵国の国府であり今も大國魂神社例大祭(くらやみ祭)がそれを謳っている。
秋桜子にがこの「武蔵野」への思いをこめて七五三を荘厳しているのがいい。
小生が欅で七五三を書くのを諦めさせるほど位の高い句だと思う。
秋桜子の
啄木鳥や落ち葉を急ぐ牧の木々
も思い出した。
来週、となりの競馬場からこの神社へも吟行で通ることになる。さてわれわれはどんな木の葉をここで見ることになろうか。





化粧して着物を着た孫ははや女の感じがした。大学生のとき出会ったS子の面影がありどきっとした。
孫に「じじ、くちゃくちゃ食べないでよ」と注意される。それを見て孫の父は笑う。かれもたぶん「パパ、くちゃくちゃ食べないでよ」と言われているに違いない。
生れたとき2500グラムほどしかなかったあやうい命がここまで来たことを欅に感謝したい。




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