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石川さゆりの「日本海峡冬景色」を歌う長山洋子
「BS日本のうた」をたびたび視聴する。3年ほど前やったものの再放送である。ぼーっと過したいとき懐メロ歌謡曲がいい。歌はいま流行っているものは知らないし、聴いてもついていけない。
「BS日本のうた」はぼくの幼少から二十歳ほどの時代に流行った歌をやってくれる。あのころ聴いた歌謡曲でありその多くは歌える。よって親しみがある。
歌を聴いていて最近、歌手が歌詞を暗記していることに驚いている。
ぼくは孫の面倒をみる機会が増えてしょっちゅう歌を歌っている。妻はプロの保母であったが唯一の弱点は音程が狂うこと。それで歌を歌うことをぼくに任せている。ベビーカーを押しながら童謡を次から次へ歌うのだが、しっかり覚えているのは10曲ほど。それも一番のみということが多く、「浦島太郎」は二番まで歌えるが三番四番は記憶していない。
歌番組で出てくる歌手は、そう売れていない存在と思っても、歌詞をきちんと二番まで覚えている。凄いと思う。
自分の楽曲ならともかく他人の楽曲を歌うケースも多く、半分以上、他人の楽曲をカバーして彼らの生活がある。他人の楽曲も当然のように歌う。その記憶力のよさに脱帽する。事前に歌う歌は指示されているだろうがそれでもにわか仕込みではなさそう。歌手は他人の歌も含めて300曲は記憶しているのであろうか。
いつか紅白歌合戦で細川たかしが歌詞を間違えたことがありそれが事件になるほど彼らは歌詞を記憶している。
それに比べてぼくは歌ばかりでなく自分のつくった句を記憶できなくなっている。句の端々がおぼろで、ときにかつてつくった句を出して誰かに「それ去年出しましたよ」などといわれる始末。
10年ほど前、鷹の20句出しの「星辰賞」というコンクールでその賞をいただいたが、その20句を今すらすらと言えない。賞をいただきながら審査員諸氏のきつい批評があったことのほうを記憶している。
そんなわけだから歌手の諸君が生業とはいえ歌詞をきちんと二番まで記憶しているのは凄いと思う。
ぼくももう少し歌詞を記憶して孫に歌ってやりたい。歌詞を忘れてラララララン…ということのないように。
井沢八郎の「北海の満月」を歌う松村和子
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