
京セラドーム大阪
きのう金足農業高校のエース吉田は5回途中、肉体の限界で降板した。それまでに甲子園6試合をひとりで投げ、881球投げたという。中泉監督が「接戦続きで吉田しかいなかった」というのは勝ち負けを最優先すれば理解できる。
けれど高校野球の投手一人にかかる負担はこれでいいのか。同じことはかの松坂大輔の過酷な投球数にも感じた。あのとき松坂は高校野球で消耗して野球人生を終えるのではないかと大いに心配した。いま松坂がメジャーから帰り、さらに中日で勝ち星を上げていることは奇跡に思える。あの過酷な甲子園での投球を思うと……。
讀賣新聞は本日の20面で「負担軽減へ改革元年*大会総評」なるコラムを掲げている。
延長戦でタイブレークを取り入れたこと、給水タイムを設けたことなどを改革というのだが、本気で選手の体調や将来性を考えているとしたら手ぬるいのではないか。
桑田真澄がいうように、球数・投球回数の制限を考えるべきだろう。
この記事を書いている古谷禎一記者は、京都大会のように気温のあがる時間帯の試合を避ける工夫が必要と言う。
暑さ対策ならば屋根つき球場を使ったらどうか。
高校野球を甲子園球場でやらなくてもいいのではないか。ドーム球場にしたらどうか。東京ドームでも名古屋ドームでもいいが、関西の人々がその地区を譲れないだろうから、京セラドーム大阪(オリックス・バファローズの本拠地)を使ってもいいのではないか。
なにごとも柔軟に対処すべきである。選手の消耗を減らす対策としてこれは一番できそうなことだと思う。
投球回数の制限も絶対必要だろう。
金足農に救援投手がいないと思っていたが、打川くんがいてくれてよかった。彼は結構よく投げて3回を1失点はみごとであった。
甲子園で9人野球はもう通じない。古きよき時代のことである。
球数・投球回数を課すべきであろう。これがルールになればどうしても複数の投手を養成しなければならないし、複数の投手を使うことになる。
現実問題として投手の資質のある選手はそうそういないのだが、とにかく投手を作らなければ甲子園へ行けないというしくみはあったほうがいいと思う。
金足農の吉田くんはかの松坂クラスの逸材だという。プロでスーパースターになるなずの逸材を高校野球でつぶしてしまう愚は避けたいのである。松坂はよくつぶれなかった。それは奇跡だと思っている。
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