本日付「日刊スポーツ」2、3面
サッカーワールドカップの決勝戦、フランスVSクロアチアを見ていて、クロアチアのほうが強いのになあ…と何度も思った。
クロアチアのボール支配率は66%。クロアチアは中盤も制してフランスを攻めていた。クロアチアに点が入るんじゃないかと何度も思ったが結局守られた。
すくない機会にボールを得たフランスはポグバ(3点目)にしろエンバペ(4点目)にしろそう苦労せずゴールへきれいに蹴り込んだ印象であった。このときフランスは盤石と思った。
攻めているときのクロアチアは雄々しかったが守ると日本の守備陣よりひ弱な感じがした。
こうなると自分たちがボールを34%しか保持できなくてもいいじゃないかという気がする。
むしろ攻め疲れてここぞの局面で決められないとまるで徒労ではないか。
その際たる一戦がドイツVS韓国。
ドイツのボール支配率69%に対して韓国は31%。韓国は一方的に攻められていたように見えた。攻められていたがシュート数はドイツ16に対して韓国13。うち枠へ行ったのはドイツ6に対して韓国5。ドイツは攻めているように見えたが内実はほぼ徒労であった。
しまいにはキーパーまで攻撃に参加させたその隙をつかれて2点目を取られて完敗した。憐れというしかなかった。
セルジオ越後さんは今日の日刊スポーツで、フランスをはじめベルギーなど活躍したチームを、「守ってカウンター、またはセットプレー」であり、要するにおもしろくないと酷評している。
自分らしさを出すより相手の強いところを出させない、勝利至上主義、まるでゲームであると舌鋒鋭いのだが、しかしサッカーは勝つためにやっているのではないか。ならば堅守カウンターが完璧にできるチームを批判して何になるのだろう。
世界ランキング70位のロシアがベスト8まで行ったのは堅守であった。観客を感動させないゲームスタイル。
フランスも守り重点型であるがロシアと違い攻めると簡単に相手ゴールを割った。ロシアがフランス型でありながらベスト4に行けなかったのは攻撃力不足であったろう。
守備的作戦を一部に批判されるフランスであるが、短い時間の攻めの収穫は半端ではない。手間暇かけず点を取る能力も並みはずれていた。これは華といっていいのではないのか。
フランスサッカーは1980年代、「シャンパンサッカー」といわれた。
ミシェル・プラティニを中心とした選手たちがまるでシャンパンの泡のように華麗で奔放なパスを回すパスサッカーのことである。
これからみれば今回のサッカーは地味である。けれど時代によってサッカーもなにもかも変わらざるを得ない。
エンパべという核弾頭をちらつかせることで盤石のディフェンシブサッカーが花開いたといっていい。それは誇っていい。
仮に日本にこのサッカーをやれといわれてもできる要素がない。
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