トミンハイム中庭
しばらく黒鐘公園(森林公園)を歩いていたが久しぶりにきのうトミンハイムへ帰った。階段の昇降をしたくなった。ウォーキングは気分である。トミンハイムは何棟あるかわからないが最上階はどこも14階。1階分の階段の数は16段。きのうは3棟昇ったから、14×3×16で672段。
昇っていて四国の金毘羅様を思う。金刀比羅宮の本宮へ昇る階段の段数を。奥社まで行くと1368段あるそうだ。672段の約2倍。2倍あっても奥社まで行けそうな気がした。年寄が金毘羅様参りを企図するのは励みになるだろう。小生はあんな遠くへ行かないけれど。
スポーツクラブルネサンスの向こうが、西国分寺駅
14階から北を見ると中央線の線路があり、建物では「スポーツクラブルネサンス」が印象的。その中で体の鍛錬をしている人たちは隣の団地の階段など見向きもしないだろう。若いころジムトレーニングに励んだことがあったが次第にそういう場を離れた。室内より外がいい。風や景色の動きがある環境のほうがエクササイズは持続する。水泳は好きだが最近プールも行っていない。壁から壁の往復に飽きた。外を歩くとよけいなことを思い、俳句が浮かぶ。
都立多摩図書館
14階から俯瞰しておもしろいのは他の建物の屋上。たとえば、多摩図書館の屋上の一部には草が植えられている。なぜ屋上で草を育むのか。そこへは業者でないと上がることができない。デパートの屋上でないところになぜそんな意匠を施すのか。よもやトミンハイムの上部に住む人たちの目の保養のためではああるまい。
また、ビルディングの屋上がフラットであることにずっと疑問を持っている。一般家屋の屋根のようにすこし傾斜をつけた方が雨水が流れやすい。雨水が滞留する構造は長い間に雨漏りの原因にならないのか。小生が建築家ならビルの屋上に少し傾斜をつけるだろう。一般家屋の屋根ほどではないが。
高い建物の階段を昇ることは新宿に勤めていたころからやった。通称「新宿三角ビル」に職場がありそこでデスクワークをしていたとき、さぼってよく51階を昇った。そのころ小生のようにトレーニングのために昇る人を見たことはなかったが、高層ビルの階段昇りはスポーツの種目になっていて好事家たちを集めている。
名付けて、「ステアクライミング」。超高層ビルやタワーの階段を駆け登る競走である。
ニューヨークのエンパイアステートを駆け上るのを「エンパイアステートビル・ランアップ」という。ここは86階まで1576段あるそうだ。参加費1人125ドルは高いが世界中のエリートランナーにとってバケットリスト(死ぬ前にやっておきたい)レースであるという。これまでの最高記録は、男性はオーストラリアのPaul Crake氏の9分33秒(2003年)、女性はオーストリアのAndrea Mayr氏の11分23秒(2006年)。
小生は新宿三角ビル51階昇りに13分かかったからエンパイアステートビルは20分かかる。したがって彼らの記録はべらぼうに速い。
エンパイアステートビル・ランアップの人たちは帰りはエレベーターだろう。しかし小生は今、階段下りもしている。新宿三角ビルのころは昇るだけで下りはエレベーターのお世話になったが今は下りも重要視する。スポーツ医療の偉い先生が階段は下りるときの方が筋肉は鍛えられると言った。スキーを思うと納得する。彼の意見をすぐ取り入れ、2月からエレベーターを使っていない。
エンパイアステートビル・ランアップの人たちはそう広いとも思えぬ階段に殺到して転倒・転落等の事故はないのか。大丈夫かなあと思いつつ一人のんきに昇り下りする。
ニューヨーク、エンパイアステートビル辺り