goo blog サービス終了のお知らせ 

天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

さまよう靴と拉致被害者と

2025-03-06 11:46:42 | 身辺雑記

           

 

先月25日多喜窪公会堂でKBJ句会をした。句会は盛り上がって楽しかったのだが、予期せぬ不祥事が出来した。

われわれは下の会議室で句会をしたが2階で大人数がカラオケをしていた。彼らの靴は下駄箱に入りきらず廊下に置かれているほどの盛況。

句会を終えてさて帰ろうとしたときうちのH美さんが「この靴、私のじゃない。こんなひどい靴と間違えるはずがない」という。さらにK子さんが小生に呉れるはずだった恩田侑布子句集(コピーして表紙をつけた手製)が消えていた。がっくりした。悪意を感じた。

多喜窪公会堂を管理するのは靴修理屋のおやじ。この人の不愛想は筋金入り……いつも苦虫をかみつぶしているような表情で笑顔を見たことがないばかりか小生の一挙手一投足にも文句をいう、たとえば自転車を俺の店の前に止めるな、といったような。部屋を借りる手続きをするとき一言も口を利かないことはしゅっちゅう。ほかに鍵を借りる近所の女性が「あの人、嫌い」というから彼の悪評は小生だけのものではなさそう。

しかたなく筋金入りのミスター不愛想に不祥事を告げて先方に話をするように頼んだ。しかし1日経ても先方から音沙汰がないので再び不愛想を訪ねると不愛想が沸騰し「俺は忙しんだ!」と怒鳴りつつ先方の責任者の電話番号を書いてくれた。

先方の責任者、野口さんはうちから近かった。200mほどのところ。彼は不愛想でなく温厚で腰が低い。不祥事を詫びるとともに会員に聞いてみるといった。

その答えが7日目のきのう来た。「白っぽい靴ですか?」と。「これはうちの靴じゃない」と90歳の女性が申し出たとか。

一件解決かとH美さんに照会すると「そんな靴、私のじゃありません」という。

また靴は闇の中をさまよう。

 

靴を追求しつつ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による外国人拉致事件を思っていた。国分寺市で不埒にも間違えられた(あるいは意図的に履き替えた)靴を探すのにかくも難渋している。

靴の捜索は、時間がたつと帰って来ない確率が高いので、ミスター不愛想の顔は見たくないが彼と二度談判した。しかし戻って来ない確率が高い。

拉致された人々はどうなのか。

仮に北朝鮮のトップが誠実に事態の解決を図ろうとしたとしてできるのか。報道であの国を見ていて国にどういう部署があるのか知らない。日本なら大蔵省があり文部科学省があり…という図式がある。アメリアやほかの国もそれが判然としている。報道による北朝鮮は、第一書記を囲む軍服の偉そうな人々は映るが、○○省長官というような肩書で報道されたためしはない。経済担当部署を何というのか、農業担当部署を何というのか、といった図式におめにかかったことがない。

日本人拉致局というのがあるのか。あったとして情報管理ができているとは思えない。拉致した人間の管理が文書できちんとなされているのか。アメリカのCIAなら闇に消した要人の記録は管理されている気がするが北朝鮮はなにもかも闇の中のような気がする。

悪意の闇に入ってしまった物や人を探すことに呆然とする。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

札幌のジャンヌ・ダルク

2025-03-03 05:33:09 | 身辺雑記

 札幌雪まつり

 

1月27日、当ブログに「大寒や心臓外科医オペまたオペ」を書いた。1月20日から25日にかけて足かけ6日間で、重篤心臓疾患の患者6名の手術をしたサチ先生についてである。96時間の手術に立ち続け、この間睡眠が3時間、食事2回という過酷な生きざまに驚嘆したのである。

そのサチ先生は、2月14日突如横浜から札幌の病院へ飛び立った。それを彼女から来たメールで再現する。

 

明日札幌へ飛べ(2月13日23:42)

今、医局長から電話があり、「北海道にある分院から連絡が来た」とのこと。そこのトップレベルの心臓外科医な事故で亡くなって困っている。心臓血管外科医を一人派遣をお願いする」と言ってきた。

申し訳ないが君に派遣要員として明日の朝一で札幌の分院へ飛んでくれ。早くて半年後には横浜に帰れるようにする。

引き継ぎがあるからこれから病院へ来て、明日、病院から札幌へ向かえと言われ、「わかりました」と答えた。

これから息子の車で病院は向かいます。

************************************

サチ先生は生まれも育ちも横浜、それも海の匂いのする浜育ち、浜っ子である。横浜を離れたのは慶應義塾大学医学部を卒業してすぐ単身でアメリカ留学をした5年間のみ。当地でバチスタ手術ほか高度なスキルを身に付け、執刀医となって帰国。以来、ずっと横浜で活躍している。

独身とはいえ電話1本で明日、札幌へ飛べというのはまるでメジャーのトレード宣告のようだ。「はい、行きます」と即答したのは潔いが身支度など間に合ったのか。

 

 

北海道に来ちゃった(2月14日14:52)

初めての北海道にとうとう来ちゃった。未知の世界、浦島太郎の気分です。昨夜、医局長が「半年後には横浜に戻す」と言ったが、本当かなあ?

空港から病院までの移動中、北海道は広いと感じた。とにかく寒い。こう寒いと心臓疾患が多そう。だから私は呼ばれたわけか。今の気温が̠-4℃で雪が降ってる。病院に着いたらスタッフが寮を案内してくれた。寮から病院まで2分、近くて良かった!

心臓血管外科の医局に着いたら「天才外科医、ようこそ!」と大歓迎を受けた。土曜日、日曜日は休みだけど慣れるにために出勤し、月曜日から本格的に勤務になる。

今日からここが私の舞台。

 

 

ビシビシ指導(2月16日17:06)

一人の女医と友達になりました。有川麗華という既婚者で50歳代。お互いに名前を呼び合ってもう恋バナしてる。(笑)

麗華も心臓外科医ですがメンタルが弱い。外科医になったのは稼げるからというから医師の原点、つまりクランケを救うという精神が薄いからオペも心配。難しいオペだとすぐ諦めてクランケを死なせる可能性が大きい。内科医向きなんだよね。

麗華にオペのとき困難に遭遇したらどうするか聞いた。麗華は「インオペにする」と感嘆に言う。

インオペにしたらクランケは助からないよ。クランケは生きているんだよ。クランケを何だと思っているんだ! クランケは医師に命を預けているんだ。目の前のクランケを救うのが医師の指名だ、諦めるな! インオペは医師を放棄している。医師としてあり得ない。困難なんときほど冷静な判断と高度な技術が要求される。迷っている時間はない。瞬時にルートを決めて闘え! 麗華のような半端な外科医はクランケにとって迷惑。中途半端な気持ちでオペをするなら外科医を辞めろ!

言っとくけど、私は甘くないからね。クランケをオペをなめるなよ。こまでいうと麗華が泣き始めた。泣いたって問題は解決しない。泣く暇があったらクランケのことを考えろ。私が横浜から来たのは、1人でも多くのクランケを全身全霊で救うためだ。

************************************

インオペとは何もしないで諦めて開いたところをまた閉じること。遺族には「残念ながら手の施しようがありませんでした」と釈明するケースである。

麗華さんは紅一点で甘え上手で男性外科医たちからちやほやされているとか。来年、医師を辞めようと思っていたらしいがサチと会ったことと、夫に医師として中途半端(第3助手のまま)でいいのかと諭されて、やる気になったようだ。

 

 

私はインオペはしない(2月17日21:20)

いま、ホットメールが来た。

МVPをオペ中に合併症が起こり、タンポも発症し、インオペにしようかと。そうだ山田先生にお願いしようと。

私はインオペしません。それはクランケに死ねというのと同じです。私が執刀医として引き継ぎます。任せてくださいと答えて電話を置いた。

手術室へ赴いたら心臓外科医たちがそろって「山田先生、待ってました! 助けてください。執刀医をお願いします」と言われた。

私はすぐオペに取り掛かった。吸引の仕事だけを行なう第3助手に麗華がいた。8時間後の朝6時にオペは無事、終了した。

医師やスタッフから拍手が起こり、「さすがは天才外科医! クランケを救ってくださっていただき本当にありがとうございました」と。

麻酔科の城田部長には「完璧でみごとなオペだった」と、麗華には「幸子、凄い! 感動しました!」と言われた。

私は寮へ戻り、朝食を食べた。中途半端なので寝ない。

************************************

МVPとは僧帽弁形成術のこと。心臓の弁のひとつである僧帽弁を修復する際、もともとの弁を活かしながら障害箇所を治す手術。タンポは心タンポナーデの略。何らかの影響で心臓の周りに液体が貯留し、心臓の拍動が阻害された状態をいう。

どこへ行ってジャンヌ・ダルクはメスを持って奮闘している。寮は朝食、夕食が完備していて味噌汁は蟹が入っているとか。サチ先生はメスは得意だが包丁は苦手なので食事を作ってくれる寮母さんのいる寮は安心である。麗華さんを妹のように感じていて第2助手まで引き上げるのが目標とか。鷹で2句欄の人を3句欄へ引き上げるような感じがする。

 

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

樹木医になりますか

2025-02-28 05:17:23 | 身辺雑記

 

結とこのごろよく「武蔵台センター前」までバスに乗る。

ここで降りると「武蔵台少年野球場」がありわきに公園がある。ここで遊具で遊び、野球をやっていないときは野球場に入る。今、野球場は乾いた土が舞い立つ。そこを足で擦って土煙をもうもうと立てるのが結のいちばん好きなこと。

あとは、大きな欅の剝がれかけた皮を剝がすこと。欅は蛇が皮を脱ぐように新陳代謝しているのか、しょっちゅう皮が剝れかけて浮く。それを剝すのがおもしろいらしい。

結は臆病で女の子に優しい。立川ハビで弱そうな女の子の母親から「結くんのおかげでうちの子がいきいきしています」と言われたことがある。弱い子の面倒見がいいらしい。

夏目漱石に「菫ほどな小さき人に生まれたし」という句がある。漱石は日本が誇る文豪であり才能のかたまりである。ゆえにノイローゼに苦しんだと思う。もし生まれ変わるとしたら「小さき人」がいいという切実な思いをこの句に読む。

結を見ていると大きな人にはなれそうにない。遊具などに対しても怖いようなものには近づかない。爺としては物足りないが、けがをする率は少ないし、意欲をどんどん発揮しない小さな生き方でいいのかもしれないと思っている。好きなように生きろ。

しかし、5歳になって、質問の量が半端ではない。乗り物に乗っていると暇なので、

「なぜあの人は走っているの?」

「今の音は何?」

「雀はなぜ飛んだ?」

と間断なく問う。答えられない問いもあり考えているうちに次の問いが来る。

なぜなぜと聞かれて惑ふ木の芽かな わたる

ここは梅林もある。この裏の山を歩いて黒鐘公園へ行ってまた游ぶ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愚図ではなく病気であった

2025-02-24 04:40:40 | 身辺雑記

「西本願寺門前町」久保いさを(鷹同人/明石市在住)

 

ネット句会三つと対面句会一つを運営しているといろいろなことが起こる。

「流星道場」において小生の発言が失礼だと怒って辞めた一件もその一つである。失礼と言われたら返す言葉はない。パワハラであると言われれば反駁できない。それでも付き合いたいという人がそばにいるのだろう。起こって辞めるのは元気でエネルギーが満ちていていい。自分に合った俳句環境を見つければいい。

困るのは病気である。

ルーズで遅れがちな人が実は病気のためであったりする。流星道場にはひどい交通事故後遺症のためしばしば欠場を余儀なくされるB氏がいる。彼はひどい体調にも関わらず句会をやることで克服しようとしている。その気概が嬉しくて応援している。彼の体調はかなり了解しているので悪いなりに安心できる部分もある。

きのう終わった「ひこばえネット」の場合、М.Nであった。

彼女は投句はきちんとしたのに選句・講評がやけに遅い。締切範囲内であるが12人が21日に選句・講評を終えているのに13人目の彼女は22日の朝も選句・講評を上げない。

先日、当ブログで「サッカーも句会もコンパクトに」を書いたばかりだ。みんなから極端に遅れずに仕事をせよ、日本人は空気を読めと。

それを読んでいないようだ。

М.Nは64歳。NHK添削教室で彼女を知り、田無の俳句教室で指導するなどもう14年の付き合い。小生の性格(遅刻、ルーズ、はきはきしない、は大嫌い)は熟知していると思うが、なぜ遅れるのか。

もしや病気かと思い21日夕方、電話したが留守電である。留守電は嫌! 彼女は携帯端末を持たない主義で、こういう場合困る。

なんとか22日の昼過ぎ、選句は上げたが講評は無し。掲示板で「病院に長居となります。選句だけで勘弁を」と言う。俳句のように簡単な文面、困惑した。先月も体調不良で選句のみであった。

彼女は世の中の埃、ゴミ、細菌、ウイルス等に過敏で会社勤めだがコロナ禍のときはもちろん、それが去ってからも家で働いている、テレワークである。テレワークが許されるのは優秀だからであろう。テレワークで家に籠り病原菌の渦巻く社会へ出なくてこのように犯されているとは……病気はすぐそこにある。М.Nの病状がどれほどのものか、そのうち面会(見舞い)すべきだろう。

座長として全員に接していると、おのおのが書く句のこと以外に、性格とか置かれている事情だとか聞かなくてもわかるようになる。

けれどМ.Nのようにずっと過敏な体質のいわば蒲柳の質の女性は、体調が悪いのか怠けているのかわかりにくい。叱咤すればよけい病状を悪化させたりする。

体調の悪いときはB氏のようにこと細かく伝えてほしいとせつに思う。そうでないいと怠けているとみんなに思われる。怠ける人は嫌われる。病気のことを伝えて同情を買えとは言わないが、1人の不調をほかの面々が知っていいたほうがいいだろう。それはプロ野球で故障や不具合があったら隠さず申告せよというのと一緒である。

座長はМ.Nの欠場は1回だけなのか2回3回とあるのか、ひいては句会から去ることになるのか、けっこう気にしているのである。

先だって91歳の人が「悪性腫瘍の疑いで入院します」と掲示板に書いたときは、復帰できないと踏んで代替メンバーを補充した、すると彼女はたった1回休んだだけで復帰した。ああ、俺はせっかちだ、勇み足だったと、笑った。彼女にはずっと俳句をかんばって欲しい。「ビシバシ厳しく言ってください」と、うれしいことをおっしゃる。

座長はおのおののことを気にして運営しているが、俺が病むことだってある。人の心配どころではない。座長代理を指名しなればいけないかな、とこのごろ思う。そんなに会員のことを気にしなくてもいいのだけれど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京競馬場の遊園地へ

2025-02-23 06:04:25 | 身辺雑記

 

きのう、結と優希を妻と協同してみた。場所は東京競馬場。

今週が開催のラスト、来週から競馬は中山開催となる。ぽんぽん撥ねるマシュマロのような大きな器具で遊ばせる。

 

 

その後、すぐ、遊園地の中を一周する新幹線模型に乗りたいといって並んだのが運のつき。待ち時間の長いこと。30分以上待って空の雲が厚くなって雪がちらほらする。冷えてきた。30分待って2分の乗車ではかなわない。待つ間、空の雲を眺めて西行と雲、ないし空の組合せで句を考えたが決まらず、持ち越した。この淡い空は西行なのだが……。

次から新幹線模型には乗らない。子どもが希望しても却下することで妻と一致した。

梯子とミックスした大型滑り台がこの遊園地の売り。滑り台のバリエーションは知るかぎりここが最高。落ちるような急こう配もあって泣く子もいる。

ラーメンを食べたいというがここも列をなしている。ラーメンは家で食べようということで引き上げる。帰りにスーパーで妻がラーメンを買う。

競馬場は歩く距離があり帰宅したとき9500歩に達していいた。腹が減った。子どもたちも腹が減ったことであろう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする