みんなちがって みんないい 校 長 佐藤 秀昭
今日から2学期がスタートしました。子どもたちの元気な声が校庭に、校舎に返ってきました。2学期も子どもたちといっしょに一人ひとりの成長を見つめながら歩んでいきたいと思っています。 この夏、詩人である金子みすゞさんについての書物を読みました。国語の教科書にも載る有名な詩があります。
わたしと小鳥と鈴と
わたしが両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥はわたしのように、 地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴はわたしのように、 たくさんなうたは知らないよ。
鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい。
ほのぼのとした詩の最後の一行にこめられた願いは、学校教育や教職員が子どもたちに育てていきたい視点を明確に述べています。ここではくわしく書きませんが、金子みすゞさんの人生は決して、平坦なものではありませんでした。「みんなちがってみんないい」には、その当時の社会や環境に対しての異議申し立ての意味が込められているように思えます。
学校が一年の中で、大切にしたいことのひとつにクラスや、学年が進む中で、自分のもちあじに気づき、友だちの多様な面を受け入れていくことがあります。昨今、大きな問題になっている「いじめ」の問題も多様な価値観を受け入れられないことの表れなのかと感じます。「友だちとちがっている自分らしさ」を大切に「友だちのちがい」も大切にできるような取り組みをつくっていくことが学校としての大きな使命ではないかと感じるこの頃です。
学校教育目標でもある「ゆめ なかま いのち」には多様な価値観を認められる豊かな社会づくりに参画できる人の育成の願いもこめています。さあ、子どもたち一人ひとりが「みんなちがって みんないい」と感じられるように取り組みを進めていきます。変わらぬご支援、ご協力をお願いします。