北小学校の桜並木が芽吹く頃になりました。3月18日、北小学校の6年生が巣立っていきました。今の新型肺炎への対策で、日々学校は、子どもの命第一と考え、休校の措置を続けているところです。本来の子どもたちの願いや思いを顧みれば、今のこの状況は、地域や保護者の協力なくしては成立しません。支えてくださっている保護者・地域の方々におわびとともに感謝申し上げます。
これからの方向が検討される中、思い出されるのは25年前の阪神・淡路大震災の時の学校のあり方です。神戸の教職員であった私は、1月18日の震災の次の日の昼頃、歩いて勤務校にたどり着きました。水がない、ガスがない、電気もない、今までのあたり前があたり前でなくなる状況の中、2000人の被災者が学校にあふれていました。その2か月後、3月多くの被災者は子どもたちのために体育館や教室をあけて卒業式がとり行われました。4月からの学校再開に向けても、多くの大人たちの協力があり、4月からの学校も避難者もいる中で再開されていきました。
私たち教職員が子どもたちに願うことは、「困難な状況を乗り越える課題解決力」や「高い壁に立ち向かうためのしぶとさ」です。総合学習が学校で始まった時も「社会の中で生きる力」を繰り返し育みたい目標として掲げられたものです。今この状況で、教職員や大人たちができることは、困難な状況で大人たちがどう解決にむけて行動しているのかを示すことです。新年度も状況を見ながら、子どもたちを守っていくことが第一の責務です。希望に満ちた新年度に向かうため今一度保護者・地域・学校との連携を深くし、課題解決の姿勢を子どもたちに示していきたいと思います。
校長 佐藤秀昭