氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

治大国若烹小鮮

2006-10-21 00:05:26 | 名言
老子の名言です。
「大国を治めるは小鮮を烹(にる)がごとし」
小魚を煮炊きする時は箸で突付き回したり蓋を開けたりしては駄目である。
小魚の身や骨が型崩れして汁も濁ってしまい見た目も味も悪く成って仕舞います。
味付けと水加減や火加減を慎重に見守る。
此れが小魚の佃煮や甘露煮を上手く作る秘訣です。

国家を治める秘訣も老子は此処に有ると言っています。
為政者は大所高所に立ち黙って睨みを効かすだけで細かく介入しません。
老子の理想は「無為自然」に有るのです。

多すぎる官僚の弊害は紀元前の昔から有ったのですね・・・

善用人者為之下

2006-10-20 00:28:15 | 名言
老子の名言です。
「善く人を用うる者はこれが下となる」
人使いの名人は相手の下手にでる。
勝つ事の名人は武力を乱用しないで力ずくの対決は避けるのです。
此れを老子は「不争の徳」と呼びました。
力を誇示したり乱用せずどんな相手にも謙虚にへりくだる。

彼の国の首領様や核クラブの元首達にも老子は是非にも学んで欲しい。
強気で突っ張るばかりでは解決にはなりません。
核兵器を所持している国から進んで廃絶しましょう。
と言っても実現は無理でしょうが・・・

世界唯一の被爆国である我が国が核兵器の廃絶を国際社会に訴える事が大切です。
この問題を真摯に考えないと核兵器という危険な玩具を持ってしまった人類の未
来は暗い・・・


功遂身退 天之道也

2006-10-19 00:49:01 | 名言
老子の名言ですす。
「功遂げ身しりぞくは天の道なり」
功績を残し仕事を成し遂げたら身を引くのが天の道なのです。
上り詰めた絶頂の時に引退の道を考えるのが老子の処世哲学で有る。

日本銀行総裁も地位にしがみ付かないで潔く身を引いて欲しい。
道路公団の総裁にも学んで欲しい「地位に恋々としない」と言いながら解雇処分
されるまで自主的に身を退かない困ったものです。

新聞やニュースで取り上げられない市井のミニボスや地方議会の議員様どうか自
らの進退を考える時はこの明言を思い出して下さい。
巨大新聞社のボスも早く後進に道を譲り晩節を汚さないで欲しいと思う。

知足不辱 知止不殆

2006-10-18 00:18:55 | 名言
老子の名言です。
「足るを知れば辱められず 止るを知れば殆うからず」
老子の処世哲学の一つで「止足の戒め」と言う・・・
目先の利益や自分一人儲けたいと言う利己的な生き方を戒める名言です。
充分に利益が出ているのにもっと利益を追及する。
現代の日本人に対する警告の如く感じます。

粉飾決算を指示してヒルズから東京拘置所に住所を移され社長を解任された彼も
老荘哲学を学んでいて足るを知っていたら・・・
マネーゲームは麻薬と同じでもっと欲しくなり満足感は得られません。
軍拡競争もまた同じで軍備はエスカレートし止まる所を知らないのです。
国民が飢えようがミサイル発射や核実験を強行する彼の国の首領様にも老子を
学んで「止足の戒め」を知って欲しい。

私は「足るを知り止まる勇気を持って」満足した生き方を理想としたい・・・

軽諾者必寡信

2006-10-17 00:15:37 | 名言
老子の名言です。
「軽諾者は必ず信寡(すくな)し」
軽々しく安請け合いする者はあまり信用出来ない事が多い。
逆説的に言えば人から頼まれた事は軽々しく安請け合いせずに慎重に考えて出来
うる自信の有る事だけ請け合うのが無難です。

後先も考えずつい「承知しました何とかしましょう」などと相手に期待を持たす
様な返事をしてしまう。
結局如何する事も出来ずに相手に不信感を持たせてしまいます。
好意から快諾して自分で自分を苦しめ其の上に相手の信頼を失い不信感まで買っ
てしまう事に成ってしまう。

何事にも慎重に寡黙を心掛ける事が理想です。
しかし解っていても快諾し不本意な結果に成り自己嫌悪に陥る事が多い・・・
反省してもおっちょこちょいな性格はなかなか直りません。

報怨以徳

2006-10-16 10:01:43 | 名言
老子の名言です。
「怨みに報いるに徳を以てす」
老子特有の諧謔では有りませんが中々実践できない理想論です。
第二次世界大戦後の中華民国政府(台湾)は日本に対し戦後補償を放棄しました。

日本はその徳に対して中華人民共和国政府を承認して中華民国(台湾)との国交
を断絶しました。
情けない国家だとは思いませんか?
我が日本は受けた恩を忘れ経済原理と利益を追求する・・・

「報徳以怨」(徳に報いるに怨みを以てす)を実行した時から我が国は可笑しな
方向へと進み始めた様に思います。
無駄を省き、邪魔を退け自己の利益を追求する姿勢が善しとされたのです。
その後の30年間で経済大国に成り上がりエコノミックアニマルと世界中から嫌
われ挙句の果てがバブル崩壊でデフレ不況の嵐が吹き荒び経済も民度も荒廃した
現状に成り果てました。

中高年の年収が高い邪魔な社員はリストラ・・・面倒な老人は福祉の切捨て・・・
邪魔で無駄な利益に成らないものは排除するのが善しとされる。
親が子を殺し・・・子が親を殺す・・・此の世の地獄です。

強い者が弱い物を支配して貧富の格差が拡大し「勝ち組」「負け組」が出現する。
精神的にはこんなに貧困で殺伐とした時代が来るなんて想像出来ませんでした。

21世紀は希望の時代では無かったのか?
最近はTVや新聞のニュースを見るのが恐怖です。
道徳感や社会倫理の欠如以前の根本的な何かが壊れています。
我々は戦後生まれですが人の親として反省しなくては成りません。
子供は大人を見て育ちます。
教育を人任せにした報いです。

公立学校の日教組教師は真剣に反省しないと日本の未来は無いのです。
政財官は真摯に受け止め改めねば。
この罪は万死に値します。

上善如水

2006-10-15 01:49:58 | 名言
老子の名言です。
「上善は水の如し」上善とは生き方の理想です。
老子は水の特徴から人生の理想の生き方を学びました。
1 無限のエネルギーを秘めている。
  一度エネルギーを得ると荒れ狂い堅牢な岩石をも打ち砕きます。
2 頗る柔軟で有る。
  丸い器に入れれば丸くなり四角い器に入れば瞬間に四角く成ります。
3 高所から低地へと流れて行きます。
  極めて謙譲の徳を持っていると言える。
  自分の能力や地位を誇示しない。

この類稀な特徴を学び人生の理想の生き方としました。

和光同塵

2006-10-14 00:04:14 | 名言
「和其光 同其塵」(其の光を和らげ其の塵に同じうす)
老子の名言です略して「和光同塵」と成りました。
老子は万物の根源に「道(タオ)」の存在を思索し万物はこのタオから生まれ
出て来ると考えました。
タオは大宇宙を創造し万物を生成したのです。
この宇宙の創造と言う大きな働きをビックバン誕生の150億年前から現在も
未来永劫休む事無く変化変転し一瞬たりとも休む事は有りません。

タオは此れほど偉大な働きをしても自己主張せず静かに沈黙しています。
老子はこのタオの働きを「無為自然」ととらえました。
「無為自然」は老荘の徒が理想とする最高の境地でも有ります。

老子の名言「和光同塵」は人もタオの持つ偉大な徳を身に体得する為の方法を
教えた言葉である。
「光」は知識や才能を意味し「塵」は世俗を意味します。

本当に才能や知識を持っている人は特別な場所に居るのではなく世俗の市井に
俗住して才能や知識を表さない。
別の考え方に「自己の才能を見せびらかさず世俗と同調する」が有ります。
私はどちらかと言えば先の方が気に入っています。

大弁如訥

2006-10-13 00:00:14 | 名言
「大弁は訥なるが如し。」
老子の名言です。
真の雄弁は訥弁に似ている。
立て板に水の弁舌よりも誠意ある訥弁の方が説得力と話に真実味があるよう
に思います。

老子のこの一節をもう少し見てみましょう。
「本当に真っ直ぐな物は曲がっているように見える、本当に巧妙な物は稚拙
なように見える、真の雄弁は訥弁と変わらない、本当に豊かな物は何処かし
ら不足しているように見える。」

物事の表面上の出来事に捉われる事なく真の内面を看破する力を養いたい。
俗眼で目先の良さに惑わされ失敗するより道眼を磨き真の良さを見出したい
ものです・・・しかし中々理想の境地には届きません。

知人者智 自知者明

2006-10-12 00:01:41 | 名言
「人を知る者は智なり 自ら知る者は明なり」
老子の名言です。
他人を知る事は困難で洞察力に優れた智者に可能な事です。
しかし本当に自分を知る事は他人を知るよりもっと困難な事です。
智者のレベルでは他人を知れども自分の心は捕らえ所が無く茫洋として知る事が
出来ません。

自分の事に成ると事に臨んで的確な判断を下せないのです。
的確な判断力を養う為には「智」は勿論さらに深く洞察力を持つ「明」のレベル
に成らなければなりません。
他人の短所や長所は「智者」の洞察力で判断出来ます。
自分の事に成ると判断が甘くなり的確な判断が出来なく成る。
「明」を養い己を知る事が大切なのです。