氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

報怨以徳

2006-10-16 10:01:43 | 名言
老子の名言です。
「怨みに報いるに徳を以てす」
老子特有の諧謔では有りませんが中々実践できない理想論です。
第二次世界大戦後の中華民国政府(台湾)は日本に対し戦後補償を放棄しました。

日本はその徳に対して中華人民共和国政府を承認して中華民国(台湾)との国交
を断絶しました。
情けない国家だとは思いませんか?
我が日本は受けた恩を忘れ経済原理と利益を追求する・・・

「報徳以怨」(徳に報いるに怨みを以てす)を実行した時から我が国は可笑しな
方向へと進み始めた様に思います。
無駄を省き、邪魔を退け自己の利益を追求する姿勢が善しとされたのです。
その後の30年間で経済大国に成り上がりエコノミックアニマルと世界中から嫌
われ挙句の果てがバブル崩壊でデフレ不況の嵐が吹き荒び経済も民度も荒廃した
現状に成り果てました。

中高年の年収が高い邪魔な社員はリストラ・・・面倒な老人は福祉の切捨て・・・
邪魔で無駄な利益に成らないものは排除するのが善しとされる。
親が子を殺し・・・子が親を殺す・・・此の世の地獄です。

強い者が弱い物を支配して貧富の格差が拡大し「勝ち組」「負け組」が出現する。
精神的にはこんなに貧困で殺伐とした時代が来るなんて想像出来ませんでした。

21世紀は希望の時代では無かったのか?
最近はTVや新聞のニュースを見るのが恐怖です。
道徳感や社会倫理の欠如以前の根本的な何かが壊れています。
我々は戦後生まれですが人の親として反省しなくては成りません。
子供は大人を見て育ちます。
教育を人任せにした報いです。

公立学校の日教組教師は真剣に反省しないと日本の未来は無いのです。
政財官は真摯に受け止め改めねば。
この罪は万死に値します。