月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

【検証】トリュフって本当に美味しいの?(中2編)

2021-12-23 16:35:12 | キノコ料理
最後の最後で何かに気づいたような気がしたものの、カビたトリュフではどうにもならない。モヤモヤとした思いだけを残して、そのままトリュフのことは忘却の中に消えていった。

再びそれが呼び起こされたのは、それから2年後のことだった。

こんどは別の菌友からトリュフが送られてきたのである。大謝謝!
小ぶりなサイズながら、今回はにおいがハンパなく強い。冷蔵庫に入れておくと庫内が佃煮臭であふれかえるほどだ。これがおそらく完熟品なのだろうと納得する。

とりあえず適当にオムレツにでもしてみた。

!!

食べてみてはっきりした。やっぱり何かが以前とは違う。
確実に「良いにおい」だと認識できるようになっているのだ。

におい自体は前回より強いものの、においの質が変わったわけではない。相変わらず佃煮臭と、ボンドっぽい化学系のにおいがする。一言で言えば「クサい」。前と同じだ。でもそれを良いにおいと感じる。その理由はおそらく・・・「自分の認識が変化したから」だろう。

たとえばウーロン茶という飲み物がある。
今でこそソフトドリンクの定番として定着しているけど、私が中学生くらいの時分には、まだ多くの人にとって未知の存在だった。私などは「お金を出してお茶を買うなんてバカバカしい」と本気で思ってたくらいだから無理もない。
それを初めて飲んだときは衝撃を受けたものだ。「ぐえ。マズいお茶!」と。
でもそれから幾度か飲むうちに、不思議と違和感がなくなり受け入れていって、今ではむしろ好きな飲み物の部類に入っている。

トリュフもこれと同じではないのだろうか。
新しい感覚を受け入れるには、ある程度の回数と時間が必要なのだ。
何回か繰り返すうちに馴染んでいき、ある時を境にして、まるでトンネルでも通じたかのようにその感覚が開発される。「慣れる」のだ。

トリュフは高級品。せいぜい祝いの席のフルコースで出てくるくらいで、普通の人はめったに口にすることがない。たまにトリュフ料理を食べるくらいでは「え、こんなもん?よくわからんわー」で終わってしまうのも無理はないかもしれない。

なるほどなー。
いや、でもこれが良いニオイだとしても、あんなに大金を積んで手に入れようとは思わんぞ。そのへんはもうちょっと掘り下げて考える必要があるかも。
【続く】

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5 コメント

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Unknown (optiarc)
2021-12-23 18:58:15
マテ茶も同じ(笑)!
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Unknown (nerotch9055)
2021-12-23 23:09:11
なるほど!
感覚が開発される=慣れる、ですか!
わかるような気がします!!
ルートビアも、そうだった!
(。・_・。)ノ
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Unknown (remonappleorange)
2021-12-27 13:55:57
こんにちは。
はじめまして。
トリュフ慣れないと美味しく感じないのですね。大金だして慣れなくてもいいけど一度食べてみたい好奇心ありますね〜。
日本の松茸も外国人にとってはこうなのかもしれませんね。
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Unknown (鳥居)
2022-01-05 01:03:03
optiarcさん
nerotch9055さん
そう、その感覚なのです!
自分はどっちも知らんけど(^-^;
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Unknown (鳥居)
2022-01-05 01:09:48
remonappleorangeさん
はじめまして
最近はマツタケも海外で人気が出つつあるそうですが、中華鍋で炒めたりシチューにぶっこんだりするので、日本人から総ツッコミを浴びそうな。本当に価値がわかってんのかなー?

このトリュフ記事もあちらの人が読んだら、見るに堪えないものだったりして(^-^;
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