気まぐれ日言己2

日々の出来事や趣味の事、時事ネタなどを気まぐれで書き込みます。

しらせ(二代目) その3

2017-10-22 18:08:00 | 船ネタ
ブリッジに上がります。

階段は海自艦艇と比べると傾斜はそれほどきつくありません。

階段を上がる途中で見たのが・・・



オレンジ色の救命艇。

確か、同じタイプのが探査船『ちきゅう』にも搭載されていたはず。

どのような状態でも転覆しない救命艇と聞いた記憶があります。

暴風圏とか南極近海で使用するようなことがあれば、
こういういのでないといけないのですな。

近くに居た自衛官に話を伺うと、
乗り込んだ南極観測隊の隊員や研究者、同行している民間の方が
この救命艇に乗り込むとのこと。

自衛官達は救命いかだの乗り込むとか・・・。
荒れた海にいかだか・・・。
いくら訓練しているとはいえ、ちと気の毒です。

そんな事態にはなることは、おそらく無いでしょうけど。


ブリッジに上がりました。

が、ブリッジ内は人で大混雑。
あんまり落ち着かないので撮影しておりません。m(_ _)m

器機や各種レーダー画面、配置などは海自艦艇と変わりません。
違うのはブリッジ内が広いぐらいですかね。

で、唯一撮影したのがこの写真。



初代『しらせ』で記録した最大傾斜記録。
左に53度とのこと。Σ(゚Д゚;)

当たり前ですが、このときは船内すべてが傾き、
固定していない物は右から左に滑り落ちたらしいです。
もちろん人も・・・。

それで転覆しなかったのも不思議です。

恐るべし暴風圏・・・。

人が多かったので早々にブリッジから脱出。
階段を下りると生活区画へ。

散髪屋や艦内神社の『しらせ』神社がありました。

医療設備もあり歯科もあるらしいのですが、そこらへんは
公開していませんでした。



安倍晋三内閣総理大臣からの表彰状がありました。

平成28年(2016年)に座礁した豪観測船の観測隊員らを救助した
ことで表彰されたとのこと。



公開されていた観測隊員の個室。
二人一組で生活するようです。
殺風景ですが、こんなものでしょう。

ベットはなんか床が硬そうですね・・・

この後、甲板に誘導。
コースはすべて周り終えたので、タラップを下りて退艦しました。



下りてから改めて見ると、やっぱりでかいなぁ・・・。

第四突堤での艦艇一般公開の時、私はいつもポートアイランドの
北公園に移動して撮影するのですが、今日は家族で来ている
ので、歩いて移動は無理(娘らが文句を言う)と判断。

それならばと中突堤に移動して、神戸港遊覧船に乗船して海上から
撮影することにしました。

神戸大橋を回るコース遊覧船に乗船。

家族四人分なのでそれなりの出費ががが・・・_| ̄|○

川重や三菱前を通って神戸港をぐるりと周り、神戸大橋へ。

第四突堤を過ぎると2代目が見えます。



右舷後方から。



右舷全体。
これは海上からでないと撮影できません。



船首付近を右舷から。
岸壁からとは違い、喫水線から上が撮影できます。

やっぱでかいなぁ。

船首から右舷全体を撮影したかったのですが、コースの都合上
無理でした。

北公園一帯からとは違い、海側から艦艇を撮影できるので、
遊覧船を利用するのも一つの手段ですね。

これからはちょくちょく利用します。

これで2代目『しらせ』のレポ終わりです。

---------------------

●おまけ

川重前で撮影した写真。



海自潜水艦。
艦尾舵がX字型なので、『そうりゅう』級のどれかです。

整備中なのか偽装中なのかは不明です。

「潜水艦がいます」と船内アナウンスがあったので、
撮影しても大丈夫でしょう。

すぐ近くの浮きドックに、もう一隻潜水艦がいましたが、
ネットが張られて、外からはよくわかりませんでした。



海上保安庁巡視船『せっつ』

第五管区(神戸)所属の『つがる』型巡視船です。
竣工から30年以上経過しているんですよね。

いつもは艦尾から撮影していますが、今回は船首から左舷を撮影。
このアングルも海上からでないと撮影できません。

<<おわり>>

しらせ(二代目) その2

2017-10-15 21:46:00 | 船ネタ
一般公開午後の部が開始されたので手荷物検査の後に乗船
します。



タラップ。

『海上自衛隊 砕氷艦 しらせ』と記されています。

『しらせ(2代目)』(以下、2代目と表記)は、
文科省国立極地研究所所属、南極地域観測隊の輸送と研究の
ために建造されました。

そのため建造予算は文科省からとなっていますが、向かう場所が
場所だけに運用は海上自衛隊が行っています。

海自所属艦艇なので、海自は”砕氷艦”と呼んでいますが、
予算を計上している文科省は”南極観測船”などと呼んでおり、
そのように報道するマスコミもみられますね。

ちなみに国交省傘下の海上保安庁も2隻の砕氷船
(『そうや』『てしお』)を所有しています。



別のタラップから左舷に乗船。
海上自衛官の方々が出迎えてくれます。
他の海自艦艇と同じです。



浮き輪。

”砕氷艦”と書かれています。

乗船してから左舷通路を歩いて後部の飛行甲板に移動。

通路は一般の自衛艦艇よりも幅が広い。
これは前甲板と後部甲板の間をフォークリフトが通行できるように
しているためです。



飛行甲板後部、艦尾に掲げられた自衛艦旗。
風がないのでこんな状態。

後ろは神戸大橋です。ポートライーナーが走っていました。

格納庫内では出店や”制服着て写真を撮ろう!”イベントを
していたので、飛行甲板は人で混雑していました。



なので格納庫上の管制室を撮影。

管制室の後ろ、左右に見えるのが後部デッキクレーンです。

飛行甲板には搭載機のCH101は展示されていませんでした。

一月ほど前の8月17日に訓練中に横転事故起こしたのは
関係なく、艦艇一般公開では展示されないのでしょうか?

代わりに(?)と言ってはなんですが、
スノーモービルが展示されていました。



スノーモービル『しらせ1号』

ヤマハの”RS Viking Professional”というモデルだそうで。
(リンク先は平成24年3月のもので、このモデルかどうかは
不明です)

4サイクル水冷3気筒、973ccエンジン搭載。

2代目には4台搭載されているそうなので、1~4号がある
ということですね。

これも文科省予算で購入でしょうね。

エンジンやオイルはメーカー特製の南極仕様なのでしょうか?

飛行甲板を離れて右舷通路を歩いて行くと・・・



『しらせ』コンテナです。

2代目には煙突と後部格納庫の間にコンテナセルガイドが
設けられ、左右舷合わせて56個のコンテナを積むことが
できます。

なお、2代目に搭載されるコンテナは12FTコンテナで、
JRなどの鉄道コンテナと同じ規格。
なので56個も積めるのでしょう。

ちなみに国際規格(ISO規格)では20FTと40FTです。



前部甲板。

左舷側の前部デッキクレーンの先端と貨物倉の蓋(?)。

南極に行くには荒れ狂う暴風圏を突破しなくてはならず、
このように頑丈でないとだめなのでしょう。

この後、ブリッジに上がります。

<<続く>>

しらせ(二代目) その1

2017-10-15 10:25:00 | 船ネタ
生駒山をウロウロした翌日は神戸港に向かいます。

9月24日(日)、神戸埠頭第四突堤で砕氷艦『しらせ』の一般公開が
6年ぶりに行われたのです。

事前申し込み(応募多数の場合は抽選)だったのですが、何となく
応募したら当選。
家族で観に行きました。

指定されたのは午後の部。
正午前に現地着。
公開開始前でしたが、岸壁までは誰でも入ることができたので、
まずは岸壁へ。

『しらせ(2代目)』(以下、”2代目”と表記)とご対面。



第一印象は『でかい』

艦橋が高く艦首寄りにあるからなんでしょうかね?

艦の全長は138mで艦幅は28mなんで、以前舞鶴で見た
補給艦『ましゅう』よりも小さいのです。

ちなみに十字型したマストの交差部には白い箱形の構造物が
ありますが、これは上部見張所。

南極で氷を砕きながら進むときに、ここから確認や観測をして
指示を出すらしいです。



岸壁からみるとこんな感じ。

上部構造体が大きい。
ここにはブリッジの他、乗員の居住区や観測室や研究施設や公室や
食堂やらがあるそうです。

ブリッジはかなりの高さにあることがわかります。

どれだけ高いかというと・・・



ターミナルの『ようこそ!神戸へ』(和訳)の文字看板と、
ブリッジ後方の甲板がほぼ同じ高さなのです。

さて、もう一度艦首を見てみます。



葡萄色(?)とオレンジ色の境目付近が喫水線。

艦底から120cm付近ですね。
通常の喫水は92cmとのことなので、最大積載で120ということ
でしょう。
ちなみに満載排水量は20370tです。

喫水線付近から下の部分は耐氷帯(アイスベルト)と呼ばれる
部分。

海氷帯を行く船なので、かなり強い海氷圧力や氷加重が局所的に
加わるため、耐氷帯付近の外板は分厚く強固に作られています。

2代目の耐氷帯にはステンレスクラッド鋼が使われています。

「なんぞや?」と言われても専門でないので分かりませんが、
鋼板の表面に全体の厚さの約1/10のステンレスを合わせて
圧延された鋼板だそうです。

これを採用することで、防食性能向上と海氷や積雪との摩擦係数
の低減をはかることができるそうです、

先代は氷海塗料を使用していましたが、めちゃ剥離するので
毎年補修が必要でした。

さて、喫水線の上に丸い穴がいくつもあります。
これは散水装置のノズル。

ノズルから散水することで、海氷や積雪地帯を進むときの
船体との摩擦抵抗を低減させ、砕氷能力を向上させることが
できます。

砕氷船、氷海を進むときは前進しながら氷を割って
進むのではなく・・・



こんな感じで進むのです。(スラミング砕氷)

このときに散水すると砕氷能力が向上するわけですね。

艦首に傾斜がついているのも、氷に乗り上げるためなのです。

<<続く>>

コ1型

2017-10-09 11:30:00 | 金失ネタ
連休中のネタ。
連休といっても9月の方で、この10月の方ではありません。

9月23日に生駒市富雄に墓参りに行った帰りに寄ったのが
生駒山麓公園。

去年、たまたま訪れたのですが、娘達が遊具にハマり今年も再訪。

遊具で遊ぶ娘達の見守りは@嫁に任せて、私はふらりと散策。

見に行ったのがこの車輌。



ここにあるのが近鉄生駒鋼索線で活躍していた
コ1形「いのり」。


この車輌は昭和3年(1928年)11月に製作され、平成12年(2000年)
2月末に引退するまで、実に81年ちょいもの間活躍していました。

塗装は登場当時のものでしょう。
晩期は2色ツートンカラーだったはず。



山上側の正面。
前照灯が上を向いているのが分かるでしょうか?
ケーブルカーの特徴ですね。

ミラーが曲がっているのは、誰かが乗ったから?



横から。
波形の木製ホームが設けられています。
ドアは開放状態で自由に内部に出入り可能。

屋根のパンタグラフ、昨年来た時は写真右側の方がたたまれていた
のですが、今は上がっています。

化粧直ししたようで、その時に上げたのでしょう。

ちなみに現役の時は小さいパンタグラフが4基載ってました。



外吊り式の扉。

そんでもってリベット打ちの車体。
昭和初期製の戦前車輌ですね~。



車内。
ケーブルカーなので床が傾斜しています。

座席は板張り。痔持ちにはつらいです。

天井には扇風機が・・・。

冷房車が当たり前となった今ですが、冷房がない車輌には
こうして扇風機がありました。



運転台。
車体には動力はないので、じつにシンプルな運転台。
扉の開閉スイッチとブレーキなど、必要最小限しかありません。

ケーブルカーの運転は、山頂側の駅にある運転室で行われます。



山下側の正面。

山上側と違って端に雨樋があります。
金色に塗られているのが雨樋。

こちら側が下になり、屋根からの雨が全てこちら側に
流れてくるので雨樋があるのです。
山上側にないのも納得です。

こちらが山下なので前照灯が下を向いているのが分かります。



今では子供達の遊び場となっていますが、この車輌は近代産業遺産に
登録されており、定期的に保守整備が行われているようです。
昨年と比べると塗装が新しくなってました。

末永く保存して欲しいものです。

現役時代のコ1形の写真、ググればいくつか見つかるので
興味ある方はお調べください。


◆信貴山上に鉄道があった?

生駒ケーブルを調べていたら、信貴山上の鉄道についての記事
見つけました。

信貴山のケーブルカーとは別に、山頂に鉄道があったとは
知らなかった。

ちなみに鉄道車輌は、鋼索線の軌道を利用して山を上がった
そうです・・・。



生駒山周辺には近鉄の前身となる大阪軌道のデボ1形が保存
(放置?)されているなど、
鉄ネタ的にディープな場所なのかも知れません。