まず、何も言わずに以下の私が捏造する嘘の記事を読んで頂きたい。「」でくくった範囲が捏造記事である。お間違いなく。
【ここから捏造記事】「以前にもO157による食中毒の原因を疑られたカイワレ大根であるが、その後も食中毒や癌の原因の可能性が否定できないことが話題になっている。先日のノロウイルスによる食中毒の事件においても、患者からの聞き取り調査の中でカイワレ大根を食べたとの証言があった。様々な食中毒事件でその原因を疑られるカイワレ大根。この疑惑は食中毒だけでなく、癌発症のリスクも否定できないとの噂に発展している。(某政治団体の)医師○○氏は、先日、団体職員の患者ががんで死亡した際に、その死因にカイワレ大根が関係している可能性があることを訴えている。その死亡した職員の家族は、『主人はカイワレ大根に殺された』と訴えており、医師も『政府はカイワレ大根による癌発症のリスクについて隠匿しているのではないか?』と訴えている。」【ここまで捏造記事】
さて、これだけの捏造記事を読むと、流石に無茶苦茶なことを書いているとお叱りを受けるかも知れない。これだけのことを、「捏造記事」との断り書きを書かずに書いたら、誰かから訴えられてもおかしくはない。それだけの数の読者がいるかどうかは横に置いておけば、このブログが炎上して、ブログを閉鎖しなければならなくなるかも知れない。しかし、この様に誰もが疑らない原因は、記事がターゲットにしているのが「カイワレ大根」だからであり、この記事のターゲットが「放射線」となると話は違うようだ。もう少し言えば、「食中毒」や「癌」が「放射線被ばく」「甲状腺癌」「白血病」に置き換えられると、あまり根拠などなく「可能性が否定できない」レベルの内容を大々的に、さも事実ではないかと誤解を与える様な風評被害拡大キャンペーンを展開しても、多くの人がその報道に免罪符を与えてしまい、横槍を入れるのに躊躇するようである。
何を言っているかと言えば、下記の記事である。
Global Energy Policy Research
「原発事故、福島で甲状腺がんは増えていない — 報道ステーションの偏向報道を批判する・上」
「ゆがんだ情報をなぜ拡散するのか? — 報道ステーションの偏向報道を批判する・下」
これは、テレ朝の報道ステーションが東日本大震災から3年目の先月3月11日の放送で、「甲状腺がんが原発事故によって広がっている可能性がある」という内容を放送したことに対する批判記事である。これはジャーナリストの石井孝明氏の記事であり、私のブログでも何度か引用させて頂いたことがある。例えば、「公平公正な松江市教育委員会のメッセージに気が付かない大新聞社の誤解」や、「事件の一面だけを見る危険さ(「復興庁幹部の愚かな発言」から)」などで引用させて頂いている。詳細は記事を読んでもらうとして、テレ朝は明らかに意図をもって偏向報道をしており、そこで登場する医師なども(上記の捏造記事では「某政治団体」と書いたが実際は)「中核派」のお抱えの医師だそうで、かなり偏った意見を持った人々を登場させている。科学的なデータの読み方は恣意的な悪意があると天と地ほどの差を生じ、例えば「甲状腺がんの発症例は全国では100万人に1~2人」であるのに対し、福島県では「27万人の甲状腺診断調査が行われた中で、33人の甲状腺がんが発見された」と言われると、素人であれば「原発に起因する甲状腺がんが激増している」と結論づけられそうである。しかし、ここには明らかなトリックがある。全国で「100万人に1~2人」というのは甲状腺がんの検診などを受けていない人を含めた数であり、甲状腺がんは進行が遅く致死率も低いため、実際に検診を受けた27万人の中にごく初期の甲状腺がんが疑られる患者が多く見られたとして、それは統計的な対応関係として比較できるものではない。その辺の統計処理がなされた上での報道であれば分からないでもないが、報道は全て「可能性も否定できない」という口調でなされており、そんなことを言うならば「カイワレ大根が癌の原因となる可能性を完全には否定できない」と言うのと大差ない。せめて、「統計的には有意な差として認められる」ぐらいのことを言える程度まで詰めてから言って欲しいが、こと「放射線」に関しては、デマを吹聴しても怒られないという風潮が存在している。しかし、その異常さを理解できない人でも、私の捏造記事を読めばその無茶ぶりは分かるはずである。根拠のあるリスクを指摘するなら分かるのだが、如何わしいバイアスのかかった証言者と承知で「怖い怖い詐欺」のインタビューをして垂れ流す様は異常としか言いようがない。
この「怖い怖い詐欺」はいつしか特定秘密保護法案、集団的自衛権やTPPなどに置き換えられ、その真の怖さとその背景を定量的に議論することなく、イメージ戦略だけで突き進むことに繋がっていく。根底にあるのは全て同じで、反政府的な姿勢を貫くことが正義だと勘違いしている様である。それは、戦時中に多くの国民を戦場に追いやるのに加担した自分の罪深さに対する懺悔の気持ちによるのだろうが、結果として逆に振れ過ぎる振り子が新たな被害者を生むかも知れないことには気が付いていない様だ。
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【ここから捏造記事】「以前にもO157による食中毒の原因を疑られたカイワレ大根であるが、その後も食中毒や癌の原因の可能性が否定できないことが話題になっている。先日のノロウイルスによる食中毒の事件においても、患者からの聞き取り調査の中でカイワレ大根を食べたとの証言があった。様々な食中毒事件でその原因を疑られるカイワレ大根。この疑惑は食中毒だけでなく、癌発症のリスクも否定できないとの噂に発展している。(某政治団体の)医師○○氏は、先日、団体職員の患者ががんで死亡した際に、その死因にカイワレ大根が関係している可能性があることを訴えている。その死亡した職員の家族は、『主人はカイワレ大根に殺された』と訴えており、医師も『政府はカイワレ大根による癌発症のリスクについて隠匿しているのではないか?』と訴えている。」【ここまで捏造記事】
さて、これだけの捏造記事を読むと、流石に無茶苦茶なことを書いているとお叱りを受けるかも知れない。これだけのことを、「捏造記事」との断り書きを書かずに書いたら、誰かから訴えられてもおかしくはない。それだけの数の読者がいるかどうかは横に置いておけば、このブログが炎上して、ブログを閉鎖しなければならなくなるかも知れない。しかし、この様に誰もが疑らない原因は、記事がターゲットにしているのが「カイワレ大根」だからであり、この記事のターゲットが「放射線」となると話は違うようだ。もう少し言えば、「食中毒」や「癌」が「放射線被ばく」「甲状腺癌」「白血病」に置き換えられると、あまり根拠などなく「可能性が否定できない」レベルの内容を大々的に、さも事実ではないかと誤解を与える様な風評被害拡大キャンペーンを展開しても、多くの人がその報道に免罪符を与えてしまい、横槍を入れるのに躊躇するようである。
何を言っているかと言えば、下記の記事である。
Global Energy Policy Research
「原発事故、福島で甲状腺がんは増えていない — 報道ステーションの偏向報道を批判する・上」
「ゆがんだ情報をなぜ拡散するのか? — 報道ステーションの偏向報道を批判する・下」
これは、テレ朝の報道ステーションが東日本大震災から3年目の先月3月11日の放送で、「甲状腺がんが原発事故によって広がっている可能性がある」という内容を放送したことに対する批判記事である。これはジャーナリストの石井孝明氏の記事であり、私のブログでも何度か引用させて頂いたことがある。例えば、「公平公正な松江市教育委員会のメッセージに気が付かない大新聞社の誤解」や、「事件の一面だけを見る危険さ(「復興庁幹部の愚かな発言」から)」などで引用させて頂いている。詳細は記事を読んでもらうとして、テレ朝は明らかに意図をもって偏向報道をしており、そこで登場する医師なども(上記の捏造記事では「某政治団体」と書いたが実際は)「中核派」のお抱えの医師だそうで、かなり偏った意見を持った人々を登場させている。科学的なデータの読み方は恣意的な悪意があると天と地ほどの差を生じ、例えば「甲状腺がんの発症例は全国では100万人に1~2人」であるのに対し、福島県では「27万人の甲状腺診断調査が行われた中で、33人の甲状腺がんが発見された」と言われると、素人であれば「原発に起因する甲状腺がんが激増している」と結論づけられそうである。しかし、ここには明らかなトリックがある。全国で「100万人に1~2人」というのは甲状腺がんの検診などを受けていない人を含めた数であり、甲状腺がんは進行が遅く致死率も低いため、実際に検診を受けた27万人の中にごく初期の甲状腺がんが疑られる患者が多く見られたとして、それは統計的な対応関係として比較できるものではない。その辺の統計処理がなされた上での報道であれば分からないでもないが、報道は全て「可能性も否定できない」という口調でなされており、そんなことを言うならば「カイワレ大根が癌の原因となる可能性を完全には否定できない」と言うのと大差ない。せめて、「統計的には有意な差として認められる」ぐらいのことを言える程度まで詰めてから言って欲しいが、こと「放射線」に関しては、デマを吹聴しても怒られないという風潮が存在している。しかし、その異常さを理解できない人でも、私の捏造記事を読めばその無茶ぶりは分かるはずである。根拠のあるリスクを指摘するなら分かるのだが、如何わしいバイアスのかかった証言者と承知で「怖い怖い詐欺」のインタビューをして垂れ流す様は異常としか言いようがない。
この「怖い怖い詐欺」はいつしか特定秘密保護法案、集団的自衛権やTPPなどに置き換えられ、その真の怖さとその背景を定量的に議論することなく、イメージ戦略だけで突き進むことに繋がっていく。根底にあるのは全て同じで、反政府的な姿勢を貫くことが正義だと勘違いしている様である。それは、戦時中に多くの国民を戦場に追いやるのに加担した自分の罪深さに対する懺悔の気持ちによるのだろうが、結果として逆に振れ過ぎる振り子が新たな被害者を生むかも知れないことには気が付いていない様だ。
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