けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

安倍的なもの?

2018-07-07 23:15:53 | 政治
既に下火になった日大アメフト事件について少しだけコメントしておく。

腐るほどの報道があるので今さら感が強いが、ズバリと指摘されていた報道を見たことがないので敢えて言っておきたい。ことの発端は、内田監督が相手選手に怪我を追わせることを条件に加害者選手を出場させたのだが、内田監督のリアクションが何ともドン臭く、火に油を注ぐ結果になった。日大の理事会も輪をかけてドン臭く、さらにガソリンを投下して、面白いように炎上した。反安倍陣営はここぞとばかりに「安倍的」なものとして、面白おかしく政権叩きに活用している。まあ、短絡的でパブロフの犬のように、何を見ても「安倍が、安倍が!」と言っている連中に対しては、何を言ってもしょうがないが、普通に考えたら「内田監督も日大の理事会の連中も、何故、あそこまで分かりやすいドツボに自らはまるの?」と思うはずである。今日は、その背景についてコメントしたい。

まず、仮説を立ててみたい。仮に内田監督が、本気であの選手の「分かり易い非合法な反則行為」を期待していたのなら、少なくとも話題に上った時点で罪悪感はあるはずなので、もう少し、申し訳なさそうな言動に終始するはずである。にもかかわらず、彼があれだけ抜けシャーシャーと開き直っていたのには訳があると考えた方が自然である。では、実際に内田監督がどの様に考えて、選手に対してどの様な指示を出していたとしたら辻褄が合うのか?
私の答えはこうである。

内田監督の本音は「相手の選手に怪我を負わせてこい。それも、世間から責められることのないように、あたかも正当なタックルに見せかけて、実際には大怪我を負わせるような、高度なテクニックで潰してくるんだ!」と言ったところだろう。多分、(その他のコーチが意訳して直接的な指示を出していた可能性は大いにあるが)言葉の上っ面だけを取れば内田監督は直接的な非合法なタックルを明示的な言葉では指示していなかったのではないか?と私は予想する。あの選手の2回目の反則はそれに近い、合法的(プレー続行中のタックル)と非合法(プレー停止中のタックル)の紙一重のタックルであった。しかし、合法的タックルではタックルされる側の相手も身構えるので、そう簡単には怪我をしない。普通ならば、そのルールと反則の隙間のようなところを狙うのだろうが、あの選手は強迫観念に刈られて、怪我を負わせる方を優先してしまったのだろう。勿論、まだ若い選手に恐怖を植え付けてそうさせたのだから、悪いのは内田監督の方である。しかし、内田監督からすれば、仮に裁判にでもなったとすれば、「私は直接的な指示をしていないのだから無罪だ!」と思っていたのだろう。流行りの「忖托」という言葉を借りれば、忖托することを半ば強要する形で接しながら、言質は与えないというやり方である。内田監督からすれば、ボイスレコーダでも出てこようもになら彼の無罪が証明されるようなものだから、確信をもって「俺は悪くない。意識的に言葉を選んでいた。」と言い続けていたのだろう。そして、忖托したのは選手自身なのだから、自分で罪を被るには当然だ!と思っていたのだろう。

ここで、ここまで説明すると、反安倍陣営は「やっぱ安倍が悪い」と言うのだろうが、果たしてそうなのだろうか?

例えば、ある野党の政治家の熱狂的な支持者がその政治家の気持ちを忖托して「安倍を排除すべし」「安倍を殺すしかない」と思って殺人未遂を犯したとする。忖托された政治家はその責任をとるべきだろうか?答えはNo!!である。忖托を強要した訳でもないのに、勝手に忖托をされた責任を問うのはおかしな話である。これが通るなら、いくらでも政治家や著名人を失脚させることができてしまう。

では、忖托の強要とはどういうことか?

以前、小沢一郎の秘書が逮捕されて、秘書の一部は有罪となったことがあったが、当の小沢氏は上手く逃げおうせた。非合法なお金の流れは、わざと小沢氏に報告させないようにして、それでいて実際には非合法なことを暗黙に強要していた。幸いにも小沢信者にとっては殉教も止むなしというところだから、絶対に尻尾を割ることはなかった。その暗黙のルールを全ての秘書が共有することで、その(小沢氏を罪に問えないという)完全犯罪が成立する。

内田監督がここまで非情なことを選手に期待していたかはなにも証拠はない。状況証拠的には忖托の強要があったのは選手の証言から明らかであるが、内田監督が直接的な表現で指示したか否かはグレーである。報道による人民裁判ではなく、証拠を前提とする裁判であったならば、(コーチは有罪となる状況ではあると思うのだが…)内田監督が罪に問われることはないのかも知れない。この意味で、日大アメフト事件は「安倍的なもの」ではなく、「小沢的なもの」と言った方が遥かにしっくりくる。
話を安倍政権に戻してみよう。財務省の佐川氏にしてもその他の全ての登場人物にしても、安倍総理が忖托を強要した形跡は皆無である。「私か妻が関与していたら議員辞職する」と言ったから話をややこしくしただけで、あの発言が無かったら誰もここまで引っ張れる話だとは思わないだろう。実際、長々と引っ張っておきながら忖托の強要を裏ずける何かを示すような報道は何もない。仮に安倍総理が上述の「小沢的なもの」を意図しているならば、完全犯罪のために「私か妻が関与していたら議員辞職する」などと言う訳がない。

では何故「私か妻が関与していたら議員辞職する」などと発言してしまったかであるが、これは理由は明確である。新聞やテレビは繰り返し繰り返し「安倍は信用できない!」とネガティブキャンペーンを続けてきた。彼自身の発言の信憑性を高める為に、彼は「私か妻が関与していたら議員辞職する」と言ったのは明らかだ。しかし、性悪説を前提とする野党や既存マスメディアにとって、これほど好都合な発言はなかった。だから、国益を害することがエンドレスで続くことになる。
テレビや新聞に洗脳されている世代には届かない声かもしれないが、今回の事件を例えるならば、やはり「安部的なもの」ではなく「小沢的なもの」という方が正しいのである。

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