今日は最初に謝っておくが、書いている内容は「自信がないので、誰か本当のことを教えて下さい」という内容である。
先日から気になっていたのだが、安倍総理がIOC総会で行ったプレゼンの中で、「Let me assure you the situation is under control.」と発言していた。最初聞いたとき、「そりゃないだろぉー」と感じたし、実際に、日本のマスコミはこぞってこれを叩きまくっている。バツの悪いことに、その直後に東京電力の担当者がこれを否定するような発言もあり、安倍総理のことを「嘘つき!」呼ばわりする輩が非常に多くいるのが現状である。私は、安倍総理程の人であれば事態も理解できている筈だし、何でこんなことを言ってしまったのかと不思議に思っていた。何となく思い込みで納得したのは、プレゼン原稿は誰かスタッフに書いてもらったもので、英語の意味することを良く理解もしないでIOC総会では読み上げてしまったのか・・・とも思った。
しかし、今日の産経新聞に「英語だからできる? 安倍首相のヒソヒソ話」という記事があった。どうも、安倍総理は英語が堪能らしい。経歴を見ても南カリフォルニア大学で政治学を専攻(中退)していた経歴もあるし、家柄的には外務大臣だった父親の影響もあり、英語についてはかなり自信がある方なのだろう。まあ、英語のプレゼンを聞いた限りでは、流暢な英語とは違うと思うのだが・・・。
少し横道に逸れたが、この話からすれば、安倍総理は100%納得して「Let me assure you the situation is under control.」と発言していたことになるから、これは何を意味するのかと考えてしまった。ところが、話は前後するのであるが、下記のサイトに答えがあった。
ぼやきくっくり9/11放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”テキスト起こし
つまり、報道ではこれを「完全にコントロールされている」と言っているが、「under control」の意味は「状況は“統制されている”ことを保証します」という意味で使われているということだそうだ。最初にこの記事を読んだとき、「確かにその通りだ。しかし、『統制されている』とも訳せるが、ニュアンス的には『コントロールされている』というニュアンスではないのか?」という疑問も湧いてきた。では、日本のマスコミと青山繁晴さんのどちらが正しいことを言っているのだろうかと興味を持ち、少しばかり「under control」のニュアンスを調べてみた。すると、面白いことが分かった。以下に二つの例を示すので皆さんにも判断して欲しい。
==========================
映画フレーズつまみぐい「ベストキッド(1984) under control」
Daniel's mom: Don't worry. It's all under control.
ダニエルの母:心配なさらないで。すべてすぐ解決できることですわ。
一目ぼれした女の子アリとのデートにこぎつけたダニエルは、母親の運転するオンボロ車で彼女を迎えに行く。すると車は、よりによって彼女の豪邸の前でエンスト。でも、ダニエルの母親は慣れた様子で車を押しながら、いぶかしげに見守るアリの両親にこう声をかける。事態は収拾・管理できる範囲内にあるという意味。物事の進行状況を聞かれ「問題ない」と答えたい時や、トラブル発生時に、「大丈夫だ」と言って周囲の不安を払拭したい場面によく使う。『アナスタシア』(97)では、“I've got it all under control.(すべて任せておけ)”というパターンで登場。『アビス』(89)では、落ち着くよう言い聞かせるシーンに、“The situation is under control.(対処できる状況だ)”というセリフがある。なお、「抑制・監視下」という強い意味もある。反対のフレーズは“out of control”。
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The Free Dictionary
「under control」
manageable; restrained and controlled; not out of control. (*Typically: be ~; bring someone or something ~; get someone or something ~; have someone or something ~; keep someone or something ~.) We finally got things under control and functioning smoothly. The doctor felt she had the disease under control and that I would get well soon.
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ひとつ目はご存知の映画「ベストキット」の1場面で、傍から見れば決して安心できる状況ではないのに、トラブル下にあるのは見ての通りだが「事態は収拾・管理できる範囲内にある」という意味で、「深刻に考えるには及ばない、十分に対処できると信じてもらって差し支えない」というニュアンスを醸し出すのに使える言葉の様である。また、ふたつ目の例文の中でも、「the disease under control」との記載があり、「確かに”disease”であるのは間違いないが、対処可能な状況下にあり、やがて良くなる」というニュアンスが感じ取れる。安倍総理のプレゼンに焼き直せば、「汚染水の問題は確かに問題と認めるが、我々はそれに既に取り組んでおり、やがて収束に向かうと確信しているから心配には及ばない」というニュアンスが伝わってくる。
だとすれば、少なくともこの「under control」に関してはマスコミの報道の方が「誤報」であり、安倍総理の方が正しいということになる。東電の技術者が答えたことは決して矛盾はしておらず、「本当に、完全に制御できていると思っているのか?」と聞かれるから、「そこまでには至っていない」と答えるのであって、「現時点で対処済みの手法、ないしは今後の対応における手法によて、この問題は収束に向けて安定化する方向にあると思っているのか?」と、安倍総理の発言に忠実な質問をすれば、「その様に考えております」との返事が返ってくるはずである。その辺のところを、上手くトラップをかけたのか、自分がトラップに引っかかったのかは分からないが、「誤報記事」を書くに至ったということの様に私は感じている。
勿論、最初に断わったように、私は英語は苦手な部類なので、正確なニュアンスをネイティブの人との会話の中で把握している訳ではない。だから、私のコメントも間違っているかも知れない。だからこそ、本当のところを知りたいと思っているのである。
ちなみに、先ほどの青山繁晴さんの解説にもあるが、安倍総理の発言の中の殆どは事実を事実として語っているにすぎないが、「汚染水の影響は、港湾内0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」のくだりの部分だけは勇み足のように見て取れるというのは私も同意する。ただ、この部分も安倍総理の意図するところは少し違うところにあるのかも知れない。例えば、安全に稼働している世界中の全ての原発においても、その安定的な稼働状況の中で、ある程度の放射性物質の放出は行われており、最近話題のトリチウムなども、除去不可能な物質であるがために濃度的に基準値を満たしたものを海に放出しているという事実があるという。しかし、これを称して「放射性物質が原発内にブロックできていない」とは誰も言わない。散々、核実験を行った中国などの周りでは、自然界に相当量の放射性物質が存在し、その様なバックグラウンドと比べてネグれるレベルの放射性物質に関しては、ブロックの範囲内と考えているのかも知れない。実際にはトリチウム以外の物質も含まれているので微妙だが、何処かにIAEAなどの何らかの国際的な基準があり、その基準に照らし合わせたときに「ブロックされている範疇」と言うのであれば、その定義に沿って判断すればこれも嘘ではないのかも知れない。勿論、その基準の妥当性が問題なので、あまり一般的でない基準を勝手に採用してはいけないのであるが、実際、下記の様な専門家もいるのは事実である。
ロイター2013年9月14日「福島第1原発の汚染水処理問題、放出準備に着手すべき=米専門家」
別に、一人の専門家が言ったことを鵜呑みにする必要はないので議論してもらえば良いのだが、日本国内にはバイアスがかかり過ぎた両極端の人がいるので、中立的な立場も人々をアメリカやEUやロシアなど(少なくとも中国、韓国は除く)から招聘し、色々と議論をしてもらえばよいのである。最終評価はその後でも遅くはない。
概していえば、安倍総理の発言は決して悪意のある嘘ではなさそうだし、議論の余地のある内容は含まれてはいるが、韓国の証拠に基づかないネガティブキャンペーンに対抗し、風評被害を避けるための発言という位置づけも勘案すれば、少なくとも誰かに後ろ指を指される筋合いはないと考えるのがフェアな評価ではないかと思う。
違っていれば、そのご指摘をお願いしたい。
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先日から気になっていたのだが、安倍総理がIOC総会で行ったプレゼンの中で、「Let me assure you the situation is under control.」と発言していた。最初聞いたとき、「そりゃないだろぉー」と感じたし、実際に、日本のマスコミはこぞってこれを叩きまくっている。バツの悪いことに、その直後に東京電力の担当者がこれを否定するような発言もあり、安倍総理のことを「嘘つき!」呼ばわりする輩が非常に多くいるのが現状である。私は、安倍総理程の人であれば事態も理解できている筈だし、何でこんなことを言ってしまったのかと不思議に思っていた。何となく思い込みで納得したのは、プレゼン原稿は誰かスタッフに書いてもらったもので、英語の意味することを良く理解もしないでIOC総会では読み上げてしまったのか・・・とも思った。
しかし、今日の産経新聞に「英語だからできる? 安倍首相のヒソヒソ話」という記事があった。どうも、安倍総理は英語が堪能らしい。経歴を見ても南カリフォルニア大学で政治学を専攻(中退)していた経歴もあるし、家柄的には外務大臣だった父親の影響もあり、英語についてはかなり自信がある方なのだろう。まあ、英語のプレゼンを聞いた限りでは、流暢な英語とは違うと思うのだが・・・。
少し横道に逸れたが、この話からすれば、安倍総理は100%納得して「Let me assure you the situation is under control.」と発言していたことになるから、これは何を意味するのかと考えてしまった。ところが、話は前後するのであるが、下記のサイトに答えがあった。
ぼやきくっくり9/11放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”テキスト起こし
つまり、報道ではこれを「完全にコントロールされている」と言っているが、「under control」の意味は「状況は“統制されている”ことを保証します」という意味で使われているということだそうだ。最初にこの記事を読んだとき、「確かにその通りだ。しかし、『統制されている』とも訳せるが、ニュアンス的には『コントロールされている』というニュアンスではないのか?」という疑問も湧いてきた。では、日本のマスコミと青山繁晴さんのどちらが正しいことを言っているのだろうかと興味を持ち、少しばかり「under control」のニュアンスを調べてみた。すると、面白いことが分かった。以下に二つの例を示すので皆さんにも判断して欲しい。
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映画フレーズつまみぐい「ベストキッド(1984) under control」
Daniel's mom: Don't worry. It's all under control.
ダニエルの母:心配なさらないで。すべてすぐ解決できることですわ。
一目ぼれした女の子アリとのデートにこぎつけたダニエルは、母親の運転するオンボロ車で彼女を迎えに行く。すると車は、よりによって彼女の豪邸の前でエンスト。でも、ダニエルの母親は慣れた様子で車を押しながら、いぶかしげに見守るアリの両親にこう声をかける。事態は収拾・管理できる範囲内にあるという意味。物事の進行状況を聞かれ「問題ない」と答えたい時や、トラブル発生時に、「大丈夫だ」と言って周囲の不安を払拭したい場面によく使う。『アナスタシア』(97)では、“I've got it all under control.(すべて任せておけ)”というパターンで登場。『アビス』(89)では、落ち着くよう言い聞かせるシーンに、“The situation is under control.(対処できる状況だ)”というセリフがある。なお、「抑制・監視下」という強い意味もある。反対のフレーズは“out of control”。
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The Free Dictionary
「under control」
manageable; restrained and controlled; not out of control. (*Typically: be ~; bring someone or something ~; get someone or something ~; have someone or something ~; keep someone or something ~.) We finally got things under control and functioning smoothly. The doctor felt she had the disease under control and that I would get well soon.
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ひとつ目はご存知の映画「ベストキット」の1場面で、傍から見れば決して安心できる状況ではないのに、トラブル下にあるのは見ての通りだが「事態は収拾・管理できる範囲内にある」という意味で、「深刻に考えるには及ばない、十分に対処できると信じてもらって差し支えない」というニュアンスを醸し出すのに使える言葉の様である。また、ふたつ目の例文の中でも、「the disease under control」との記載があり、「確かに”disease”であるのは間違いないが、対処可能な状況下にあり、やがて良くなる」というニュアンスが感じ取れる。安倍総理のプレゼンに焼き直せば、「汚染水の問題は確かに問題と認めるが、我々はそれに既に取り組んでおり、やがて収束に向かうと確信しているから心配には及ばない」というニュアンスが伝わってくる。
だとすれば、少なくともこの「under control」に関してはマスコミの報道の方が「誤報」であり、安倍総理の方が正しいということになる。東電の技術者が答えたことは決して矛盾はしておらず、「本当に、完全に制御できていると思っているのか?」と聞かれるから、「そこまでには至っていない」と答えるのであって、「現時点で対処済みの手法、ないしは今後の対応における手法によて、この問題は収束に向けて安定化する方向にあると思っているのか?」と、安倍総理の発言に忠実な質問をすれば、「その様に考えております」との返事が返ってくるはずである。その辺のところを、上手くトラップをかけたのか、自分がトラップに引っかかったのかは分からないが、「誤報記事」を書くに至ったということの様に私は感じている。
勿論、最初に断わったように、私は英語は苦手な部類なので、正確なニュアンスをネイティブの人との会話の中で把握している訳ではない。だから、私のコメントも間違っているかも知れない。だからこそ、本当のところを知りたいと思っているのである。
ちなみに、先ほどの青山繁晴さんの解説にもあるが、安倍総理の発言の中の殆どは事実を事実として語っているにすぎないが、「汚染水の影響は、港湾内0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」のくだりの部分だけは勇み足のように見て取れるというのは私も同意する。ただ、この部分も安倍総理の意図するところは少し違うところにあるのかも知れない。例えば、安全に稼働している世界中の全ての原発においても、その安定的な稼働状況の中で、ある程度の放射性物質の放出は行われており、最近話題のトリチウムなども、除去不可能な物質であるがために濃度的に基準値を満たしたものを海に放出しているという事実があるという。しかし、これを称して「放射性物質が原発内にブロックできていない」とは誰も言わない。散々、核実験を行った中国などの周りでは、自然界に相当量の放射性物質が存在し、その様なバックグラウンドと比べてネグれるレベルの放射性物質に関しては、ブロックの範囲内と考えているのかも知れない。実際にはトリチウム以外の物質も含まれているので微妙だが、何処かにIAEAなどの何らかの国際的な基準があり、その基準に照らし合わせたときに「ブロックされている範疇」と言うのであれば、その定義に沿って判断すればこれも嘘ではないのかも知れない。勿論、その基準の妥当性が問題なので、あまり一般的でない基準を勝手に採用してはいけないのであるが、実際、下記の様な専門家もいるのは事実である。
ロイター2013年9月14日「福島第1原発の汚染水処理問題、放出準備に着手すべき=米専門家」
別に、一人の専門家が言ったことを鵜呑みにする必要はないので議論してもらえば良いのだが、日本国内にはバイアスがかかり過ぎた両極端の人がいるので、中立的な立場も人々をアメリカやEUやロシアなど(少なくとも中国、韓国は除く)から招聘し、色々と議論をしてもらえばよいのである。最終評価はその後でも遅くはない。
概していえば、安倍総理の発言は決して悪意のある嘘ではなさそうだし、議論の余地のある内容は含まれてはいるが、韓国の証拠に基づかないネガティブキャンペーンに対抗し、風評被害を避けるための発言という位置づけも勘案すれば、少なくとも誰かに後ろ指を指される筋合いはないと考えるのがフェアな評価ではないかと思う。
違っていれば、そのご指摘をお願いしたい。
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前のコメントでも紹介されているように、警察ものや災害もののTVドラマなどで良く出てきます。
この発言は前半と後半に分けられ、後半が話題になっているわけですが、前半の意味としては「私が言うんだから嘘じゃありません」、後半の意味としては「手に負えない状況にはなっていません」「状況が暴走している、といったことはありません」「なんとか手を打っています」というようなことです。
まあ、初動の対応を終えた段階で、最悪の事態を回避したなかで言うのには妥当な表現だと思います。
上のリンクはアメリカのネット・ニュース・サイトに書かれた福島の記事です。
タイトルは「Fukushima danger 'under control' – Not!」を管理人さんの感じるニュアンスで訳せば”福島の危険は対処できている、嘘だ!”って感じでしょうか。
これだと、制御はできてないけど対処はしてるっていうことも嘘だということになって、福島は何の対処もできていないってことになっちゃいますよね。制御できていないよりもさらに日本はひどい状況だってことになっちゃいます。そこまでは突っ込むことはないと思うのでやはり意味としては「制御下」ととられているということだ思います。
念のためにいっておきますとこのWDNはサヨク系ではなく保守系のニュース会社のようです。
バラカン氏は反原発の立場の人ではありますが、それを差し置いても英語圏の人の中にはやはり「制御下」と聞く人はいると思えます。
素直に「コントロール下にある」という意味なら連日のように汚染水の漏れる情報は出ない。制御不能の何物でもない。これは英語の語学的問題ではなく言語自体の意味の問題である。「コントロールしようとしている」というのなら正確な意味とは言える。要するにIOCは欺瞞されたのか金で沈黙されたのだろう。妙な弁護をしないほうがよい
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