西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

ヴァーツラフ・ノイマン

2007-09-02 11:40:35 | 音楽一般
今日は、チェコの指揮者ヴァーツラフ・ノイマンの亡くなった日です(1995年)。
ノイマンは、ヴィオラ奏者として経歴を始めましたが、急遽指揮台に立ち、成功を収めました(同様のコースを歩んだ音楽家としてルドルフ・バルシャイを思い浮かべます)。そして20年以上の長きに渡り、チェコの至宝ともいうべきチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者を勤めました。私は、チェコの作曲家の作品を、ノイマンがチェコ・フィルと組んで録音したものは、これに勝るものはないだろうと多くを集めてしまいました。チェコ・フィルでなく、プラハ交響楽団と録音したドボルザークの「テ・デウム」、これも彼の名演としてあげなければなりませんが。
ノイマンは、一時期請われて東ドイツ(消滅して、現在はドイツに組み込まれている)のライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を指揮していましたが、突如辞任して、チェコに帰りました。1968年8月20~21日のソビエト(消滅して、領土を狭め、ロシア連邦共和国として、91年12月8日に独立(国家成立)する)と東ドイツを含むワルシャワ条約機構(現在解体されて消滅)軍のチェコ侵攻に抗議しての行動です。私は彼のこのような行動に真の知識人としてのあり方を見ます。この事件は、40年ほど前のことでしたが、当時の日本の「知識人」は、ほんの少数を除いて、その名に値しないことが十分分かりました。今もってその状況は変わりませんが。
ノイマンは、マーラーの交響曲を晩年数多く録音しました。これまで聴く機会がないのですが、きっとそこにはマーラーに共感するノイマンのすべてがあるように思います。これを聴かずしてノイマンは語れないように思うこと頻りですが。



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1 コメント

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ヴァーツラフ・ノイマン (泡盛マイスター)
2007-09-29 17:13:26
ヴァーツラフ・ノイマン、すばらしい指揮者でしたよね。
ノイマンは、チェコ出身の作曲家の作品を本当によく取り上げていたんですね。実は、先日、ヴァンハルの『スターバト・マーテル』と『ミサ・ソレムニス』、それにニ長調の交響曲を録音したCDを見つけ、久々の掘り出し物に感動しきりでした。探せば、まだまだ出てくるかもしれませんね。(^0^)/

http://plaza.rakuten.co.jp/awamorimeister/diary/200709290000/
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