バイオマス発電を活用した電力小売事業への展開
岩国ウッドパワーの経験と知見を基に、さらに2基のウッドパワー事業を手掛けた。岩国に遅れること半年から一年で、白河ウッドパワー(福島県白河市・http://www.fesco.co.jp/swp/index.html)、日田ウッドパワー(大分県日田市・http://www.fesco.co.jp/hwp/index.html)の事業化に着手した。そして、岩国が2006年1月、白河が2006年10月、日田が2006年11月と営業運転を開始した。
ウッドパワーからの電気は、CO2フリーの環境付加価値を持った貴重なものである。このような電気をどう販売していくか。独立系発電事業者(IPP)として、電力会社に卸売するだけでは、おもしろくないだろう。電力自由化の中で、FESCOとしても総合エネルギーサービス会社となるためには、電力の小売能力もぜひ持ちたい。
そうした発想の下に、電力小売事業への進出を検討し始めたのは、2004年の春ごろ、創業から8年目あたりであり、結論として自前で特定規模電気事業者(PPS)になろうということになった。
当時は、原油価格も比較的安定しており、電力小売をやる場合にどうしても必要となる化石燃料系の発電所(調整電源と呼ぶもの)をFESCOとしても自前で持つべきだと判断した。
その後、数年間で原油価格が高騰する状況があり、結果としてこの経営判断は正しくなかったことになるが、それはあくまで結果論である。
一方、CO2削減が世界中の要請として高まるなか、原子力発電が見直され、電力自由化論議も一時の勢いを失っている。
こうした予想外の状況の変化の中で、FESCOとして今後PPS事業をどうしていくのかは、今後の大きな経営課題となるであろう。
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