再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

社員の成長を願う!

2012-09-30 09:39:54 | コラム
今週から2週間ほど、毎年恒例となった社員の皆さんとの個別面談を行う。

すでに9月1日より、会社は6年目に入っており、このような機会も古い社員とは早くも5回目となる。

また、毎年新しい人も入社いただいており、その方々とは初めての面談となる。

今年は14名との面談となり、それなりの時間を費やすことになるが、できれば自分が社長を務めている間は、この制度を続けていきたい。

酒を飲みながらの場などでの会話ではなく、正式な業務として面談を行うということは、ある意味真剣勝負の場である。

私としては、社長と従業員という立場を超えて、人間対人間として、お互いに心と心をぶつけあって切り結ぶ場としたい。

決して、いたずらに緊張した場を演出するつもりはなく、むしろリラックスした中にも、お互いに本音で話ができるように心がけたい。

まずは、相手の話にしっかりと耳を傾けることである。

先期での業務上の実績と失敗を含めた各自の総括を聞き、今期で失敗をどう挽回し、会社の成長にどう貢献したいと考えているかなどをしっかりと聴きたい。

その上で、こちらがその方に日頃から感じていること、つまりその方の強み(良い点)と弱み(良くない点)をしっかりと伝えることである。

特に、弱み(良くない点)、改善して欲しい点を伝えるところが大切である。

言われる方からすれば、私の指摘が的外れだと感じ、心の中で反発を感じるかもしれない。

それでも、自分自身の信念に基づいて、その方に情熱を込めて伝える義務がある。それが言いにくいことであればあるほど、はっきりと伝えるべきであると思っている。

「相手の成長を支える」

言い方を間違えると、時として相手の心やプライドを傷つけることになるかもしれない。しかし、そのことだけを過剰に恐れて、遠慮しているようでは、リーダーの役をなしているとは言えない。

むしろ、相手にとって言われることが辛いであろうことこそ、はっきりと信念を持って伝えること。これこそがリーダーの役割である。

相手の成長を心より願う。そして、その方の成長をしっかりと支えつつ見守る。

特にベンチャー企業のような小規模組織の社長の最大の役割は、このことに尽きると言っても過言ではない。

なぜなら、少数精鋭でしか、厳しいビジネスの世界で生き残ることはできないのであり、その少数の社員一人ひとりの成長こそが、精鋭として一人前になってもらうことこそが、唯一会社の成長につながる狭くて細い道なのだから。

よし、明日からの面談は、気合いを入れていくぞ!



電子メールの功罪

2012-09-23 11:37:55 | チャット
電子メールなるものがビジネスの世界に登場して、どのくらい経つのだろう。少なくとも20年以上は昔になるのだろうか。

今ではこのツールなくして、日々の業務はまったく考えられないほど、ビジネスの日常に組み込まれている。

われわれは電子メールによって、さまざまな効率化や生産性の向上を達成することができ、経済成長にもつなげてきた。

一方、この便利なツールによって、失われていく大切なものもいくつかあるということを特に最近実感している。

それはなにか。

人と人とのコミュニケーション力・会話力の喪失。

このことが最近、最も気になっている。明らかに問題だとも思う。

匿名でなくても、例え実名であったとしても、相手に自分の考えを伝える手段として、電子メールは、とても気軽にできる。

手書きの手紙となると、とても億劫になるし、電話では相手が不在の場合、連絡が取れない。

電子メールであれば、いつでもどこでもどこからでもどんなことでも、簡単に送っておける。それも一度に多数の人に同時に同じことを伝える時、極めて有用であると感じる。

電話というツールも携帯が日常化したことにより、いつでもどこでも相手にアクセスできる。ただ電話の場合は、特に携帯の場合は、相手が今どういう状態にあるかはまったくお構いなしとなるので、「今大丈夫ですか?」と最初に問いかけるのが最小限の礼儀となっているが。

人と人が心を触れ合わせるような必要がある時には、実はこの電子メールは役に立たないはずであるが、どうもその切り分けの常識的な線引きラインが知らず知らずうちに失われていくようである。

やはり、重要な話をする場合に、面と向かって、相手の目を見ながらが必須である。そんな場面はビジネス上でも、日常でも多々あるはずであるが、ついつい便利さにかまけて、電子メールで済ませてしまっていないか。

これによって、本来最も大切な人と人との触れ合いによる切瑳琢磨の機会を喪失し、結果として、自分自身のコミュニケーション力や会話力というビジネス上、最も重要なスキルを習得する機会を失っていないか。

確かに、人と面と向かって話をするのは、その話が込み入った問題であればあるほど、それなりの心の準備と精神のエネルギーが要るものである。

しかし、そのエネルギーを蓄えた心の準備を怠ることで、実は失うものも大きいのだということに気づかねばならない。特に、ビジネスの世界で生きていこうとする人には、気をつけてもらいたい。

便利なものを活用し、社会を効率化する。これはすばらしいことではあるが、同時に、その便利さによって、自分自身の心の鍛錬の機会を失うこととなるならば、結果として大きな損失ではないか。

キィーボードをたたく前に、もっと勇気と覚悟を持って、人に直接語りかけたいものである。

そこには電子メールでは絶対に生まれない大きな果実が待っている。

ただ時として、その果実はとても苦いものや辛いものとなるかもしれないが、それこそが自らの心と精神の成長につながる良薬となるのである。

ビジネスマン・ビジネスウーマン諸氏よ!

電子メールに頼らず、もっと人に語りかけようではないか!



革新的エネルギー・環境戦略の決定

2012-09-16 11:38:49 | ニュース
先週9月14日の金曜日、政府により「革新的エネルギー・環境戦略」が発表された。

所謂、3.11後の日本のエネルギー政策の神髄・根幹をなすものとして、この度の戦略は位置づけられる。

この戦略の柱として、以下の3点が提示された。

1. 原発に依存しない社会の一日も早い実現
2. グリーンエネルギー革命の実現
3. エネルギーの安定供給

また、この三本柱を実現するために、「電力システム改革」を断行するという。

第一の原発については、すでにマスコミ等で喧伝されているように、「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」としている。

ここで注目点は、「ゼロ」という文言が入ったことである。

また、電力改革として、「市場の独占を解き競争を促すことや、発送電を分離することなどにより、・・・」と、こちらも初めて正式な文言として、発送電分離が提示された。

これらの点については、さまざまな賛否両論があろうが、現政府としての一つの見識であると評価したい。

ただ問題は実行力・実現力である。

原発ゼロや発送電分離も含めた大改革を今の政府にできるのか。となると、なんとも心もとない。それどころか、どうせ「近いうち」の解散総選挙で民主党政権が倒れれば、こうした改革案は、白紙撤回されるのではないかと危惧せざるを得ない。

すでに自民党総裁候補の5人とも、原発ゼロには反対を表明している。電力改革などは、あまり話題にも出されない。決して、尖閣問題よりも電力改革問題の優先順位が低いとは思わないが。

いずれにしても、エネルギー政策というのは、国の根幹であり超長期的な視線と覚悟で取組むべき課題である。政権交代の度にコロコロ変わるようでは、まったくお話にならない。

これが民主主義という最悪かつ唯一の意思決定システムの性とも言うべきか。

この点だけを言えば、中国のような一党独裁国家の方が国益に叶った一貫政策を容易に進めることをできるかもしれないが。それも詮無きこと。

原発への依存度を下げるべきであるという点は、おそらく大半の国民的な合意は得られているのではないか。ただその時間軸と割合軸が多種多様であるが、そのこと自体はあまり大きな問題ではない。

電力改革は、絶対に成し遂げなければならない大きな課題である。抵抗勢力は、まだ相当手強いが、今のシステムにはあまりにムダが多い。部分最適かもしれないが、狭い小さな国で全体最適を目指すべき。

むしろ、われわれ一人一人が日々考え行動していく指針は、この国全体の安全・安心・健康をどうやって維持していけるか。

そのために社会全体のムダを少しでも省きつつ、経済のみならず社会全体の効率化と成長をどう担保していけるか。

その国民全体が向かうべき方向性だけは、決してぶれることなく、勤勉な日本人が必死で努力していけば、必ず明るい未来は開けるものと今は信じて地道に進むこととしたい。



ベムス(BEMS)の効用

2012-09-08 10:35:37 | チャット
ベムス(BEMS)と言っても、まだ知名度は低い。Building Energy Management Systemの略語でBEMS(ベムス)と言う。

要はビル・施設のエネルギー管理システムのこと。

これもまだ知名度は低いが、今、このBEMSを国を挙げて導入促進している。つまり、国は導入時の補助金を準備して、施設オーナー・管理者・利用者に呼びかけている。

では、ベムスを入れると、施設オーナー、管理者、利用者にどんな良いことがあるのか。

これも一口で言えば、即効的に電気料金が安くなることである。

日本の顧客はこれだけではなかなか信用しない。では、どうやって電気料金が安くなるのか、納得しないと先に進まない。

電気料金低減の原理は極めて単純明快である。

電気料金は基本料金と従量料金の2つから成る。ベムスは、主にこの基本料金を下げるために、電気使用のピーク(kW・デマンド)を抑える役割を果たす。所謂、デマンドコントロールである。

ただベムスの効用は、実はこれだけではない。基本料金の低減は、ほんの一部である。むしろ、ベムスによって、エネルギー使用状況がほぼリアルタイムで「見える化」され、これによって現状の使い方の適性度が判断できる。ムダ・ムラも良く見えるようになる。

通常は、基本料金を決める契約電力にある程度の余裕を持たせているものであり、この裕度をもっと厳しく設定することも簡単にできる。

また、予想もしていないところで電気を使っていたり、いくつかの主要機器を同時に運転し、あえてピーク(デマンド)を高く設定していたり、などなど、実に多くのコスト削減につながる気づきを得ることができる。

これはまさにわが国の誇る現場力の賜物であり、その現場力を十二分に発揮するためにも、「見える化」は必須なのだ。

さらに、もっと中長期的な視点でのベムスの効用がある。この効用が実は最大かもしれない。

今後、日本のエネルギー政策は、原発再稼働がますます難しくなり、さらにある時点までには原発依存をゼロまたは最小化することが進められるであろう。

そうなるとどうなるか?

ますます電気の受給状況は厳しくなり、電力会社の経営を圧迫していく。近い将来、日本の電力会社も欧米並みにもっと木目の細かい時間帯別の料金制度(リアルタイム・プライシング)を導入せざるを得ないだろう。

つまり、30分毎に電力単価が違うということである。当然、昼間のピークは、現状の2~3倍の単価になり、深夜などは今よりももっと安くなるだろう。ピークや深夜以外でももっと細かく単価設定がされる。

そうなると、電気の使い方をもっと賢くすることで、つまり、単価の低い時に多くの仕事をし、高い時にはできるだけ電気の使用を抑えることで、電気料金を大幅にカットするとができる。

そのような対応をできるようにするためには、電気の使用状況をリアルタイムで監視しつつ、適正な設定や制御をしていくことが必須となるだろう。

さらに、この電気を買うこと(買電)のみならず、これからは自ら電気をつくること(発電)、電気を貯めること(蓄電)、電気を売ること(売電)を複合させることで、最も安くまたはCO2を最も出さないようにするには、買・発・蓄・売のバランスをどうとって運用していくか。

このためにも、ベムス(BEMS)は必要不可欠な基本ツールとなるのである。

以上のようなベムスの短期、中長期で見た時の効用を正しく理解したならば、今直ぐにも導入決定をすることに何の躊躇いがあろうか。ましてや、この1年余りには、政府の助成金も用意されているのだ。

われわれのようなエネルギーサービス業を志す者が、もっともっとこのベムス(BEMS)の正しい効用をしっかりとお客様にご理解をいただくき、普及拡大させていく努力をしていくべきであろう。まだまだわれわれサイドの努力が足りない。

そして、その地道な歩みこそが、この国のエネルギー環境の健全かつ効率的な発展につながるものと信じて。



6年目の決意

2012-09-01 10:54:28 | コラム
本日9月1日は土曜日で非営業日ではあるが、今日から当社・株式会社ヴェリア・ラボラトリーズは創業後6年目、2013年8月期・第6期に入る。

第6期の開始に先立ち、この会社の創業者としてあらためて決意表明をしておきたい。

その前に、まず私がなぜこの会社を5年前に創業したのか。

この会社は私にとって、二度目のエネルギーベンチャー創業である。

一度目は、こちらも創業社長として10年努め、運良く世の中の流れにも乗り上場も経験した。

ただ上場企業を経営するだけの知見、能力、胆力の無さから、多くの関係者にご迷惑をかける結果となり、極めて不本意ながら、危機的な状況下で会社を去らねばならなかった。

この時の無念さと自分の無能さへの怒りは、5年以上経った今でもまったく沈静化することはない。それどころか、むしろ怒りの炎は青白くも激しくなっている。

あの時のどん底の精神状態から、自分自身をどう立ち直らせるか。見失った自分をどう取り戻せるか。そして、自分をいつも支えてくれた家族をこれからどうやって守っていくのか。

そうした苦悶の半年間を経て出した結論が、もう一度だけ創業に挑戦してみようというものであった。そして、この無謀な考えに賛同してくれる仲間にも恵まれた。

もう一度だけ、自分の納得のいく会社を作ってみたい。創業者として、自分の志が後世に残るような企業にしたい。数々の失敗や反省を基にして、今度こそ全社員が明るく楽しく、かつ厳しい日常の仕事を通じて、お互いが成長し合える場を作ってみたい。

そして、創業と経営の実践を通じてのみ、私に貼られた社長失格のレッテルを多少なりとも払拭したい。

さて、今日より当社の新年度・第6期が始まる。

昨日8月末までの第5期の後半・下期は、当社にとって新しい事業分野であり、かつ当社が本業として取組むべき「BEMSアグリゲーター事業」の構築に注力してきた。

しかしながら、どんな新事業でも同じだろうが、なかなか最初の立上げに苦戦しているのが実情である。

創業初期につきものの「ベンチャー死の谷」。創業から6年目にして、二度目の渓谷を迎えている。何度もくぐり抜けてこそ、一人前の会社になるものだと理屈では分かっているが、その実際の場に立つと日々その恐怖心との闘いとなる。

今日から始まった第6期の前半・上期が、当社にとって、というよりも再チャレンジ中の経営者としての正念場となる。間違いなく30年あまりの私自身のビジネスマン人生のすべてを掛ける半年間と覚悟する。

背水の陣の一番後方にどっしりと構えて、明後日3日の月曜日から日常業務に邁進する。

成功の唯一の秘訣は、成功するまで止めないことである。

この格言を信じて、自分を信じて、どんなことがあっても石にかじりついてでも、この事業を成功し、この会社をたとえ規模は小さくてもキラリと光るプロ集団にする。

それこそが、今まで図らずも多大なるご迷惑を掛けた方々、いろいろとお世話になっている方々、一緒に走ってくれている仲間達、そしていつも温かく支えてくれる家族や親族への私ができる唯一の恩返しなのである。