再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

電力間競争の幕開けか?

2013-08-08 12:30:15 | ニュース
一昨日の新聞報道によると、中部電力が新電力(特定規模電気事業者:PPS)の代表的な一社であるダイヤモンドパワー(DP)を買収するようだ。

DPは、わが国における電力小売自由化制度の開始に合わせて、2000年春に誕生したわが国で最初のPPSとして大変有名な企業である。

またDPの親会社は三菱商事であり、その資金力と営業力を活かして、わが国の電力小売自由化を常にリードしてきた会社でもある。

その会社を中部電力が買収とは、一体どういう狙いなのであろうか。

先のねじれ国会の終盤で、2020年に向けた電力改革法案が採決されず、一旦は改革が頓挫したかとも危惧されたが、先般の参議院議員選挙で与党が大勝し、ねじれも解消されたことから、やっと電力改革も前に進むのかと期待が膨らんできた。

おそらく秋の臨時国会にて、電力改革法案は通り、その後2016年を目処として家庭部門まで含んだ小売の全面自由化となり、2020年までには発送電分離にまで到達することになるのだろうか。

さまざまな既得権益者からの反対攻勢は強まりつつあり、決して余談は許さないものの、やっと電力改革が前に動き出しそうなのは確かである。

そのような情勢の中で、原発比率が低いことが幸いして今一番元気な中部電力がPPS買収を買収するということは、いよいよ自分たちの供給領域を超えた電力販売のビジネスを仕掛けるのかと期待してしまう。

現状の制度でも、各電力会社がその領域を超えて顧客を獲得することはできることになっているが、なぜかほとんどその実績はない。

予定調和的にそれぞれの既得権益を侵さず守るという保守的な考え方が蔓延している電力業界において、電力間競争の時代の幕開けとなるべく、果たして今回の動きが確実な風穴を空けることになるのか。

今後の動きについて、大いに注視していきたいものである。