再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

新しい温暖化防止の枠組みをどうすべきか?

2007-05-31 14:47:13 | コラム

本日の日経新聞「経済教室」で立命館大学の佐和隆光先生が、来週の独サミットに向け、「新しい温暖化防止の国際的な枠組み」について、大変有意義かつ示唆的な論文を発表されました。

京都議定書の二大欠陥とも言われてきた「米国の離脱」と「途上国の削減義務がないこと」に関して、ポスト京都では、必ず世界全体が排出削減行動へ参加できるようにすべきである。特に、途上国でも巨大排出国である中国やインドを枠組みに参加させることが、両国の排出削減事業に対する経済的なインセンティブを高めることになるという指摘は、ビジネス戦略上も注目に値する。

なぜなら、国際的な枠組みに入ることで、認可の難しいCDM(クリーン開発メカニズム)から、JI(共同実施)とできることによって、二国間の交渉にゆだねられるからである。つまり、中国やインドなどは、CO2排出権の売り手国として、経済的に外貨を稼ぐ絶好のチャンスであり、一方、わが国は省エネ先進技術と知見を活用して、両国のような排出余地の大きなフィールドで、より大きなビジネス展開が期待できるというもの。

まさに、日本と途上国のWin-Winの関係が成り立つ。環境と経済の両立実現には、欠かせない戦略思考ではないだとうか。


分散型ウィンドファームはいかが!

2007-05-29 13:48:46 | コラム

「ちりも積もれば山となる」

一つ一つは小さくても、何本も集まれば、大きな風になるのでは。

小型風車を全国に設置していけば、大型風車に負けない「分散型ウィンドファーム」になるのではないでしょうか。

ゼファーとファーストエスコの協力により、CO2大幅削減の切り札として、「分散型ウィンドファーム」が実現することになりました。

ご興味のある方は、ぜひともご相談ください。

分散型ウィンドファーム構想説明書:「rev4.pdf」をダウンロード

ゼファー(http://www.zephyreco.co.jp/main_news.htm

ファーストエスコ(http://www.fesco.co.jp/


連載企画:FESCO十年の歩みを振返って(1)

2007-05-27 05:01:31 | 連載・FESCO十年

FESCO誕生

十年ひと昔。株式会社ファーストエスコ(以下、FESCO)が誕生して、丸十年が経過した。その十周年創立記念日である本日から、十年の歩みを振返ってみたい。

当初の志・想い・理念・戦略が何であったのか?

それらは十年の間に実現できたのか、はたまた未完のままなのか、変質してきたのか、などなど、さまざまな角度から振返ることとしたい。

1997年5月27日、コンソーシアムによる一年半の苦闘の末、日本で最初の独立系ESCO事業者であるFESCOが生まれた。

個人株主10人と民間企業8社による共同出資会社というユニークな船出。コンソーシアムのリーダーとしてやってきた私が初代の社長に就任した。

社長という立場がどういうものか、その後、コンソーシアムのリーダーとは全く違うということを身をもって実感することになる。ただその時は、「ESCO事業への想いの強さ」だけは、誰にも負けないというプライドだけが支えの「大海原への船出」であった。

その後の航海の軌跡をしばらくの間、心静かにつづってみたい。

まさに、それが私自身の「原点回帰」!

エネルギー・マネジメント―ESCO、ESPの潮流 エネルギー・マネジメント―ESCO、ESPの潮流
価格:¥ 945(税込)
発売日:2003-06

なお、創業前一年半に及ぶコンソーシアム時代の苦闘についてご興味ある方は、以下に示す拙著「エネルギーマネジメント」の第二部を参照いただきたい。


リーダーシップへの覚悟とは?

2007-05-26 06:51:57 | コラム

昨日、安倍総理のビジョン「美しい星50」について書いた。

私も、地球全体の温室効果ガス削減に向けて、日本こそがリーダーシップを取るべきだと思う。また、その資格と責任も十分にあると思う。

「国益」という言葉が良く使われるが、私はこの言葉があまり好きではない。世界中の国々が自らの「国益」を主張し始めたらどうなるのか?まとまるはずがないのでは。

この「国益」を超えて、「地球益」の次元で具体的に行動できるか?その覚悟が地球環境問題の解決に向けたリーダーシップに問われるであろう。

3つの心構えを提示したい。

「オープン・リソース(資産・資金)」

「オープン・ナレッジ(知恵・智慧)」

「オープン・マインド(精神・志)」

わが国が世界に向けて、より大きな器を示せるか?リーダーシップを取れるかどうかは、その覚悟次第であろう。


安倍総理が「美しい星50」表明 !

2007-05-25 17:40:44 | ニュース

昨日24日に安倍総理大臣が、ポスト京都をにらんだ地球温暖化対策に世界全体の参加を呼びかけるビジョン「美しい星50」を公表したと、本日一斉に報じられた。

(http://www.asahi.com/politics/update/0524/TKY200705240397.html)

2050年までに全世界のCO2などの温室効果ガスの排出量を現状から50%減させることを世界共通の目標としようというもの。京都議定書の最大の欠点でもある米国や中国・インドなどの不参加を克服し、すべての主要排出国が参加できる枠組みを提唱した点で注目に値する。

国際的にあまり自己主張しない日本としては、思い切ったビジョンの提言であり、地球環境問題への対処に向けたリーダーシップを取るという覚悟の表れでもあろう。

私としては、まずはこの国の姿勢を大いに評価したいと思う。また、一国民として、多少なりともエネルギー問題をテーマにしてきた者としても、このビジョンの具体化に向けて何ができるか、真剣に考えてみたい。

国内的にも国際的にも、もっともっと大きな動きになっていくことを期待したい。

環境問題でこそ、日本が世界のリーダーシップを取るべきだということは、私も常々主張してきたが、リーダーとしての資格を得るためにも、来年2008年から始まる京都議定書の第一約束期間の国際公約(90年比6%減)を何としても守りたいものである。

そのためにも、省エネESCO事業者が奮起せねば・・・!