再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

省エネ規制が厳しくなります!

2007-08-27 13:23:58 | ニュース

このところ、連日、省エネルギー関係の話題が新聞紙上を賑わしておりますが、本日も日経新聞三面に「省エネ規制・企業ごと適用」という見出しで、国の省エネ規制の強化方針が発表されました。

今回の規制強化のポイントは、端的に言えば、今まで「事業所単位」で規制していたものを「企業単位」にするといものです。

それによって、何が変わるか?

例えばコンビニを経営する企業は、今まではコンビニ1ヶ所単位では、規模が小さいために規制対象外であったものが、全国にフランチャイズ展開するようなチェーン企業の場合は、全部のコンビニのエネルギー使用量を合算すると、当然規制対象に入ってくるということになります。

このような考え方は、私もいろいろな場で今までも主張してきたものでもあり、大いに歓迎したいと思っております。

これで特に省エネ成績の悪い小規模な業務系施設において、経営サイドは省エネ配慮を進めなくてはならなくなります。なにせ法律によって規制されるわけですから、無視するわけにはいきません。

ESCO事業者にとっては、これもまた大いなる追い風となります。

今年は、十年前の京都会議の時と同様に、省エネESCOの一年になることでしょう。


FFESCO十年の歩みを振返って(14)

2007-08-26 09:44:50 | 連載・FESCO十年

FESCO成長戦略の基本コンセプト(1)

                                 

FESCOというベンチャー企業の特徴は、コンソーシアムという活動を通じて生まれたことであろう。

したがって、私も創業者ではあるものの、この企業のオーナーではなく、設立当初から会社の所有と経営ははっきりと分離されていた。

ただ私のリーダーとしての最大の喜びは、コンソーシアム活動を通じて、またその後のFESCOでの事業活動を通じて、さまざまな人との出会いであった。それらの人々は、必ずしも私への賛同者ばかりではなく、時として強烈な批判者も含まれる。この喜びが苦しい時も私を支えてくれたエネルギーの源泉であった。

私はこうしたコンソーシアム経験を経たことが影響したのか、FESCOの企業規模を拡大していく上でも、基本的にはいろいろな人や企業とのネットワークを重視していきたいという思いが根底にあった。

世の中の環境・エネルギー問題を解決したい、省エネや新エネを世の中に普及させていきたい、などなどと熱い思いを持っている方々や企業と無限のネットワークを創っていけないだろうか。

そしてそのネットワークの中核的存在として、FESCOが成長していきたいという漠とした夢と希望を持っていた。その思いの炎は今も心の中で燃え続けている。

「FESCOのファンになってください!」

これがFESCO成長の基本コンセプトを表現した心からの言葉である。


ESCO事業保証制度ができました!

2007-08-24 14:28:32 | ニュース

本日の日経新聞で発表されましたが、経済産業省が省エネ設備の導入を進めるESCO事業者のための保証制度を創設する方針を固めたようです。

記事では、「保険制度」となっていますが、実は「保証制度」というのが本当のところです。ESCO事業者は、自らの資金調達によって、顧客の省エネ改修を代行するのが主業務ですが、大きな事業リスクの一つに顧客の倒産という事態があります。つまり、代行した省エネ投資が回収できなくなるというリスクです。

特に、顧客が非上場企業のような場合には、経営状況が分かりにくく、たとえその顧客の省エネの余地が大きくても、ESCO事業者として思い切って投資をすることができないことがままありました。

今回の保証制度があれば、そうした顧客でも、ESCO事業者として安心して省エネ投資を進めることができ、本来の省エネ・CO2削減が一層進むというものです。

ますますESCO事業者には、追い風の事業環境が整いつつあると思います。


電力ピークに対する切迫感 !

2007-08-22 16:32:02 | チャット

今日もまた暑い!!!

東京電力管内は、ここ数日相当危機的な状況のようです。

先日、東電のある方に聞いたお話ですが、東電関係のビルや子会社等では、供給力不足が懸念されると強制的にエアコンを停止しており、結果として先日の猛暑日は室温が33℃まで上がったそうです。

安定供給責任を負っている電力会社ならではの涙ぐましい努力に、何も知らないで涼しいところに居る者として、もっと感謝しなくてはいけないのかもしれません。

原発が一ヶ所止まるということは、大きなことなのだとあらためて感じると共に、もっとこうしたわが国エネルギー供給の脆弱性を国民全体で認識しあわないといけないのではないでしょうか。

環境問題の原点もこうした人間同士の共有意識をいかに醸成するかにかかっているのだとあらためて思いますし、そのことが最も難しいことでもあるのでしょう。


FESCO十年の歩みを振返って(13)

2007-08-19 11:00:47 | 連載・FESCO十年

FESCOの資本政策は成功したか?(3)

第4回と5回目の増資は、第5期目の業績において単年度黒字化を達成できたこともあり、比較的円滑に進めることができた。前者は約7億円弱、後者は最終的に16億円という巨額の資本を集めることができた。

特に、第5回目は上場を1年後に目指すという明確なメッセージによっておこなった増資であったので、日本のベンチャーキャピタル市場の特徴をよく表わした状況を実体験できた。

つまり、第5回目は、ほとんどがベンチャーキャピタル(VC)の引受であり、ゆきなだれ式にVCからの投資のオファーを受けた。当初は、8億円ほどを予定していたが、結果として2倍の16億円になった。

VCの在り方が、本当にこれでいいのかと、単純な疑念も心には浮かんだが、まだ先の見えない第3回目増資が30万円/株であり、先のかなり見えた第4回目が36万円/株、第5回目が50万円/株という設定から考えると、VCが投資リスクとの兼ね合いからアーリー・ステージ投資よりレイター投資に集中するのも、ある種やむを得ないのかもしれないとも思う。

これらの増資資金は、バイオマス発電所や電力小売用の発電所建設へ充当することを目論んだものであり、発電ビジネスの宿命でもある大きな資金重要が前倒し的に発生し始めたころでもあった。

こうした明確な資金需要に対して、上場を前提としたVC資金で調達したことが本当に良かったのかどうか、議論の分かれるところであろう。いずれにしても、VCは上場後1年以内には株を手放すことが前提であり、発電事業のような比較的長いスパンの投資回収を目指す事業モデルとは、そもそもマッチしないのである。

これも結果論ではあるが、「事業の性格」と金に色はないというものの「資金の性格」とを十分に吟味した資本政策が重要であるということを実感することとなった。

上場までのFESCOの資本政策は成功したのかという問いについては、その各時点の局面ではやむを得ない選択をしてきたと思うものの、同時にさまざまな反省点と課題を残したものであった。