渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ガンで闘病中の6歳の子のために集まったライダーたち ~ドイツ~

2022年06月03日 | open



こちら
(フェイスブック限定)


動画サイトでの紹介
がんと診断された6歳の男の子の
ために集まったバイカーたちが
すごかった・・


人工象牙

2022年06月03日 | open

本象牙の先角。

かつて、JOSSのダン.ジェーンズは
言った。「象牙を超える素材は出て
来ない」と。
それが1980年代末期だった。
あれから30年待たずに日本の楽器
メーカーが世界最高の質性の人口
象牙を発明した。
そして、ほんのつい5年ほど前から
その素材が楽器メーカー以外の製品
素材としても流通しはじめた。
 
本象牙は打感が最高なのだが、割れ
に弱い。何もせずとも気温と気圧
変化だけでパリンとクラックが入る
事がある。ビリヤードの先角の場合、
それが目に見えない箇所に発生して
も、撞けば即判る。タッチの違和感
と音に濁音が混じるから。
すぐに感知できる。
 
本象牙。先角は2003年装着。
私のシャフトは殆ど全てに本象牙の
先角を装着していた。
この
シャフトは赤く重いハード
ロック
メイプル、1986年に
シャフト化および元シャフト
からリング移植。
神田淡路亭製。
この象牙先角が数年前に浮いた。
目に見えないどこかが。


凄腕リペアショップおすすめの
人工象牙に交換。


ネジを切り装着接着。








カッターで水平出しをする。
旋盤よりも信頼できたりして(笑
というか、接着のための均し。
回すだけではダメ。真ん中が削れ
ないから。ワイパーみたいにする。


タップ下部も平面出しをして載せて
隙間が無いか目視する。
さらにカッターの刃の背を立てて
光が漏れていないか確認してする。


よい塩梅。


瞬間接着剤で押圧して接着。
プチッという音がするのを必ず確認
するのがポイント。


完全に乾いたら、コンクリの上など
に垂直自重落下させて音を確認。
この時、澄んだ金属性の音がすれ
はOK。少しでも濁っていれば、
最初からやり直し。慣れたらまず
失敗は無い。


削り出しに入る。
使うのはオルファの黒刃。


縦にザク切り。


少し周囲を残して外周をカット。


桂剥き素材完成。


外周削りの桂剥きをして行く。


これもコツがあるので、慣れる事。
刃物は動かさない。人差し指の
背にシャフトを当てて固定。
この方法は1986年からやっている。


完了。


平ヤスリでタップ先Rをつける。





 
軽く叩いて叩き締め。
キンキンと音がする。
シャフトは空中に浮かせて持つ事。


完了。


磨きに入る。


ポリッシュ終了でタップ装着完了。


これは別シャフト。
手作業でこれくらいの精度は出る。
自分でやれば、誰でもできる。
ただ、多くの人はやらないだけだ。
やらなければできない、何事も。

 
人工象牙。
撞くと思ったよりも硬い感触だ。
削った感じは粘りがあり、本象
牙よりも遥かに柔らかい。
重量は本象牙よりもかなり軽い。
柔らかそうなのに、
玉を撞くと
カッキーンという快音
がする。
不思議な素材。トビは異様に
少ない。なんだべ、これは。
そうだ。この音は甲子園の高校
野球(笑
金属バットのヒットの音。
ただ、本象牙とはかなりいろいろ
なとこが違います。

チョークの置き方(追記再掲)

2022年06月03日 | open



フィリピン人のビリヤード選手は
腕の如何は関係なく、チョークの
塗面を下にしてテーブルのレール
に置く事をよくやる。
そのため、レールがチョークまみれ
になり、手が非常に汚れる。
その汚れた手でラシャの上でレスト
を組むのでラシャの布も汚れまくる。
結果、ラシャ上で滑る部分と汚れで
摩擦抵抗が大きくなる部分が点在し、
テーブルコンディションがどんどん
トリッキーとなり悪い状態になる。
プレーヤーがそうした状態を作る。

一方、欧米および日本・韓国・台湾
の選手はチョークの塗り面は上に
して、チョークのラッピングコート
部分を下にしてテーブルに置く。
飲みかけのコップをさかさまにして
テーブルに置くような事はしない。






アメリカ人選手でも時々チョーク塗り
を下にして置くこともあるが、それ
間違えた動作のようであり、暫く
してチョークを使うときには塗り面
上に置きなおしたりしている。
また、大昔のプレーでは米国でも

塗り面を下にするシーンもあるが、
良くないことは良くない。
たとえ世界チャンピオンでも、宜しく
ない事は宜しくない。


チョークの置き方に規則は無いが、
テーブルマナーとしての問題かと
思う。
いくら玉入れが上手な世界チャンピ
オンであろうとも、テーブル汚しの
習慣は世界的作法としてはやめた
ほうがいい。
フィリピンなどの習慣で欧米では
考えられない程のテーブルマナー
の不存在が挙げられる。
鉄道線路上や路上不法占拠で屋外
テーブルでバクチ玉をやるのが
ごく当たり前の国がフィリピンで
あるので、作法も礼儀もあったもの
ではない。
手につけるパウダーをそのまま
テーブルのレール上にドバッと
盛り塩のように置いてそれに手を
べったり着けて玉突きをする。
台上のクロス(ラシャ)などは
すぐにドロドロのデロデロにな
る。

フィリピン出身選手は、その本国
でのバクチ習慣を世界大会にまで
も持ち込む。
要するに、玉入れが上手いだけで、
世界的なビリヤード参加選手と
しての何たるかについては無頓着
なケースがプールプレーヤーには
多くみられるケースもある。残念
ながら事実だ。

その一つの象徴的な件が、台を汚す
事について何も感じないチョークの
置き方に現れている。

プライベートにおいても、フィリピン
人玉突き者は非常にマナーが悪い。
来日しても非公式戦では相手が撞く
前にポケットの所に
わざと立ったり、
チョーク粉を
穴前にわざと落とし
たり、台に
腰掛けたりする。これは
実体験した。

フィリピンではそうした事は普通
なのだろうが、フィリピン以外の
世界では通用しない。
エフレンさんは個人的には人柄も
良くマナーも悪くはないが、有名
選手であっても最低マナーの者も
何人かいる。


アメリカでも偽物ミネソタファッツ
ルドルフ・ワンデロン(1913-1996)
がいた。
スポーツマンではないバクチ
打ちなので、マナーなどは最悪だった。

映画『ハスラー』(1961)公開以降
に勝手に
あれは自分がモデルだと
名乗り出
したニューヨークのペテン
師。

それまではNYファッツと名乗ってい
たが、映画が人気が出るやニック
ネームをミネソタファッツに変更
してそれをネタに金稼ぎをし始めた。
『ハスラー』原作者のウォルター・
テビスは生涯この男が言うのは事実
無根であると主張し続けた。
また、キャラクタは映画のファッツ
とはまるで別物で、口汚い言葉を
吐き、素行も悪い目立ちたがり屋の
バクチ打ち興行行商人だった。

一度も公式大会では成績を残して
いないが、世界チャンピオンだった
ウイリー・モスコー二(1913-1993)
を終生勝手に
ライバル視して悪口
雑言の限りを
尽くした。そして
エキジビションで
ウィリーと対戦
カードを興行師に
組ませて対戦する
が、ワンデロンは負け続ける。

その試合中でも口汚い放送禁止
用語でわめき散らし、会場の観客
に喧嘩を吹っかけて「文句あるなら
金を賭けてみろ。俺はこんなに
持っている」と札束をちらつかせ
声高にわめき続ける。

途中ウィリーが試合中だと止めに
入ってもお構いなしで罵詈雑言を
やめない。ウィリーが撞く番に
なっても台の周りをうろうろする。
日本語のウィキは「ミネソタファ
ッツ」について『映画ハスラー』の
項で誤った記載が
されており、映画
『ハスラー』は
ワンデロンがミネ
ソタファッツの
モデルであるかの
ように書いて
いるが、それはワン
デロンが
勝手に言い出してそれを
ネタに
金になるからと触れ回った
事実
に踊らされているのであり、
誤認による誤記だ。

英語版ではワンデロンについては
事実関係が記載されて
いる。
『ハスラー』原作者は死ぬまで
ワンデロンはミネソタファッツ
とは無関係と主張し続けた。
だが、捏造でっち上げの嘘が
事実であるか
のように世間では
誤認が定着してしま
った。
言ったもん勝ちの卑劣な言動が

まかり通っている。
また、あまりの個人的な誹謗中傷
によってウィリー・モスコー二ら
は裁判まで提訴していたし、ウィ
リーの妻は終生ワンデロンを嫌い
抜いていた。徹底的にただ口汚く
わめきちらして他者をずっと誹謗
中傷し続ける男だったからだ。
そしてそれをネタに金を集める。

しかし、アメリカは興行師の金主
が仕切る国なので、ワンデロンが
どのような形であれプールを広く
人々に知らし広めたとして
殿堂入り
させてしまっている。

試合中のスポーツマンとしての
マナー違反として、相手が撞く
際に言葉を発する事が挙げられる。
これはルールブックにも記載され
ている禁止事項だ。
世界チャンピオンになった米国の
アール・ストリックランドも国際
大会の試合中に、彼の癖の独り言
をずっと言い続けていたため、
審判から「黙ってください。でな
いと退場です」と何度か注意され
ている。
国際大会ではルール上、スポーツ
マンシップにもとる行為は即退場
(その試合だけでなく大会参加
そのものが禁止。会場から叩き
出される)という規則になっている。
プレーでは、玉を入れる気がなく
わざと別玉をセーフティ以外で撞い
たりしたら即
退場。穴前残りの
9番や10番の点玉を途中でわざと

撞いて落としてフットに戻させ
たりする行為は即退場案件となる。
だが、スポーツマンではないニセ
ファッツのワンデロンはそうした
類の行為を平気でやっているのが
映像
記録にも残されている。
非常に態度が悪質だ。

つまり、ルールも何も無視する
バクチ打ちなのか、スポーツ選手
であるのか、の違いだ。

贋物ファッツの態度は以下の試合を
見てもらえばよく分かるかと。
映画『ハスラー』の中でのミネソタ
ファッツ(ジャッキー・グレースン)
のキャラクタは知的で物静かな紳士
であり、かつ、撞球の腕は抜群だ
った。人的資質のキャラからして
別物であるの
に、ただデブだから
とあれは俺を
勝手に映画に使った
と勝手に言い
出して名前まで変えて
小銭稼ぎを
するようになったのが
ワンデロン
だった。

ナインボールではブレイクナイン

無し、フロックは認めないコール
ショットルールで対戦している。
また、この番組は両者の主張を

公正に収録している。
Minnesota Fats vs Willie Mosconi 
Legendary Match




ピアノ

2022年06月03日 | open
 
自宅にて(イムアラムールを)

高校1年で親と別居して生まれ
育った東京で住んでいた狭い
部屋にはピアノがあった。
白鍵はすべて本象牙のピアノだ
った。
その部屋はピアノと勉強机と
備え付けのベッドだけ。
それでも充分に快適な空間だった。
今、本象牙のピアノは新規には
現実的には事実上作れない。
それはそれでいいと思うし、それ
がいいと思う。
 
ピアノはアップライトのほうが
雑音が入る
ので私は好きだ。ハン
マーが弦を叩
く時の動きの音
がする。
それはまるでアコースティックギ
ターでコード進行の時に出るあの
キュッという音が音色の一部にな
っているような感覚で楽しめる。
アップライトピアノは音も派手過
ぎずに柔らかい。
生ギターでいうなら、ハカランダ
のドンシャリ系がグランドピアノ
で、マホガニーギターのメロウ
音がアップライトピアノみた
いな
感じ、かな。
よくわからないけど、そんな
感じはする。
音の世界は面白い。

象牙先角

2022年06月03日 | open
 


象牙先角は不具合が出たら順次
人工象牙に交換するようにして
います。
本象牙って、意外と気温や湿度
に弱いのよね。浮いたりする事
もある。
この2本はTADの象牙先角だから

まだまだ不具合は出ませんが。

リペアショップ・マエストロさん
おススメの
米国タイガー社が開発
した人工
象牙。
見た目は本象牙新品によく似て
います。削った感じは本象牙と
は異なるプラ感あり。ネリッと
している。本象牙はカリカリ。



撞き味は本象牙とは異なります。
なんというか象牙の微妙なソリ
ッド感のあるタッチではなく、
ダイレクトにスティッフな感触。
音も違う。
本象牙はクォーンという音だ
けど、タイガーはキューンと
いう音質。
でも名前が良いからいい(笑)。
マエストロさんは、確かな仕事
でキューを仕上げてくれる凄腕
のリペアショップです。


ナイフ

2022年06月03日 | open


ナイフにいろいろあるけれど、
この世で一匹!平面ナイフ(笑
(50代以上でないと解らない
テーマソングネタ)
 
このG.サカイリリースの古川モデル
は、めちゃくちゃカッコいい。
愛刀のうちの一口。




これ眺めてるだけで、ウイスキー
が進む。


 
トラウト&バードなので、使う場所
はこんなとこね。あと本渓流。
鱒がいるとこだから山岳渓流ね。
このキャンプ場は20数年ほど前に
毎週行った。手作りキャンプ場で、
ここでは多くの人たちとの交流が
あった。


これは、ここのグランドオープン
当日だ。
フライフィッシング愛好家や米
兵たちが集まって賑やかだった。
私は積雪中のプレオープンにも
呼ばれたが、その時は米兵とゲ
レンデみたいなのを作ってソリ
遊びをした。
米兵たちは鼻のある雪だるまを
作ってはしゃいでいた。
この画像のハットが私。カーキ
のジャケットがフライフィッシ
ングの師匠。ここの管理人だっ
た。
管理人さんとはこの何年か前から
個人的な友人でもあった。

この画像はネットで拾ってきた
ものだ。
この時、私は左腰に大型ナイフ
を差している。佐冶武の7寸剣
鉈である。
持ってるのわからないでしょ?
ここのキャンプ場から道に出る
と、「隠し持った」ことになる
違法携帯に該当するので、この
まま公道に出るのは❌だ。
 
この佐冶剣鉈は、ここで結婚式
をやったフライ仲間のパーティ
ーの時に、牛の丸焼きをスライ
スするのに大活躍した。消毒し
てから。
食べる人が自分でロースターの
上で丸太刺しになっている子牛
の身を削ぐのだが、他に用意さ
れたナイフではなく、いつの
にか私が参加者用に貸し出した
佐冶剣鉈の前に長蛇の列が出来
た。
他に用意されたナイフよりも抜
群に切れたからだろう。
並ぶ人に理由を尋ねたら、「こっ
ちのほうが切れるから」との事
だった。
私がブレードの刃を研ぎ上げて
刀身を清拭したものだ。
その佐冶剣鉈は大切に使っていた
が、東京から広島に出張に来た
会社の同僚が気に入って「くれ」
言って強引に持って帰ってし
まった(笑)。
 
この素晴らしいニジマスが釣れ
る人造湖のあるキャンプ場は、
経営者の杜撰な放漫経営により
現在閉鎖。廃墟となっている。
管理人や従業員にも賃金未払い
が1年以上続けられた。無数の
ログハウスを建築した大工の棟
梁にも未払いのまま。
素晴らしい場所だったが、経営
の中身はひどいものだった。
ここで働く従業員の人たちは頑
張り屋の良い人たちばかりだっ
たが、全員が悲惨な目に遭った。
この広大なエリアを一部改造して、
サバゲフィールドにする計画も
あったが、それも頓挫した。
オープンから暫くは、来客も多
く、地元TVやフライ専門誌にも
大きく取り上げられたのだけど
ね。
一番苦労したのは従業員たちだ。
 
この場所で、私は鍛造刃物の焼き
入れ会を開いたりしていた。
その2001年の焼入れ会の参加者
とは、今も友人としての関係が
続いている。それどころか、
二輪
士としての同志だ(笑

アウトドア活動ではナイフは必携
だ。
単なる好き嫌いの趣味を超える。
野外においては、何丁ものナイフ
携帯する。用途に応じて使い分
けるのだ。
 
フライベストを着用した時には
必ずこれを持つ。釣り糸や小物
カット用。
これは杉原渓童さんのカスタム
ナイフだ。
ブレードの長さは小指ほどだが、
とても使い勝手がいい良いナイフ。
物凄く切れる。ハンドルはストー
ンのようだ。









このアイダ・ハンドスケルペル
も気に入っていたが、未使用の
まま九州の親友に進呈した。
同じ二輪同志会の仲間の綿貫
マイクは私より10センチ以上
背が低いが、この同志会の男
は私より20センチ以上背が
高い。身長2m近くある。イー
ストウッドより背が高い。
愛車は1700ccのV-MAX。その
マシンがまったくでかく感じな
い(笑)。使う刀は二尺八寸。
それを脇差のように抜く(笑)。
文武両道のこえぇ奴。スキン
ヘッド。ナイフとキャンプの人。
日本刀の愛刀は正真トッカツと
正真古刀兼元。他にも幕末裁断
銘の正真物等何口も持ってる。
うちの刀剣会の人間でもある
古武術と現代格闘技の達人。
ちなみに綿貫マイクの愛刀は
正真古刀同田貫上野介。


なお、私の愛刀は斬鉄剣小林康宏。
蔵刀のうちの主差料は古三原だが、
それでは当然斬術稽古はやらない
し、斬切には用いない。『子連れ
狼』の「寒到来」の編のように
古刀三条小鍛冶宗近を使うような
場面でない限り。
だが、もし時代が違っていて登城
の際には三原を腰にした事だろう。
主脇差は大永年間の二王。


私のオービスのフライベストは
現在冬眠中だ。夏だけど(笑
最近では冬眠中の積雪が万年雪
になりつつあるよ(笑)。

私は世界組織FFF(フェデレー
ション・
オブ・フライフィッシング)の
正式メンバー
である。本部アメ
リカ合衆国モンタナ州
ボーズ
マン。
ボーズマンてのは釣り師にとって
は良い地名じゃないよな〜(笑)。

抜刀斬術、撞球、西洋式毛鉤釣。
すべて共通するものがある。
それは得物の使い方。
操作操縦においては、二輪競技
走行における、とりわけ2スト
マシンのスロットル操作にも
通じる。
すべての共通要諦は一つ。
それは、「手の中(うち)」。
力ずくだと何もできない。

ネジ山

2022年06月03日 | open


ビリヤードキューのジョイント
ネジにはさまざまな種類がある。
私はインチ径の5/16-18山の2分
5厘のネジが一番好きだ。
理由は、それはインチネジとして
一般的に広く出回っていて認知さ
れてきたネジだから。アメリカで。
締め物の多くに5/16-18山が使用
された。
ビリヤードのキューの連結も然り。

だが、1960年代のある時からある
作者が独自性主張の為にあまり工
業界でも使われていないネジを使
用し始めた。それが5/16-14山の
3分5厘のネジだった。18山と太さ
は同じで1インチあたりのピッチが
14の幅広になったネジ。
一般的な14山は太さ9ミリの7/16
だ。5/16で14山は特殊ネジだ。

その有名な作者が5/16-14を使う
ようになったら、まるでプール
キューは5/16-14山が標準である
かのような流れになった。
私はそういうのは好きではない。
その流れに逆らうように今現在で
あっても18山を使い続けるメウチ
やTADなどのメーカーもある。
5/16-14こそが実は産業界では特
殊なのであって、5/16は18山が
ポピュラーなのだ。
だが、5/16で14山が出てきたら、
俺も俺もと別な特殊ネジを使う
流れが多く出て来た。
連結ネジで性能などは変わらない。
変わるのはジョイントの構造に
こそある。
だが、14山登場により、多種多
様なネジにすれば独自性が出る
かと思ったのか、特殊ネジ装着
事象が多発した。
今現代ももその流れの先っぽに
ある。

特定の流れができて、それに人
々がドドッと流れて、それがあ
たかも新しい、あるいは古くか
らの標準のスタンダードである
かのような顔をするのは私は大
嫌いなのだ。どんな分野でも。
まるで、薩長のイモと串団子が
あたかも自分らが天下の長である
かのような顔をするような、そう
した流れややり口やそれらに靡く
有象無象が大嫌いなのである。
明治が始まって、旧江戸の新東京
で偉そうにしてる警察の事をマッ
ポと江戸っ子は呼んだ。それは、
薩摩っぽのイモどもという意味
だった。
その江戸っ子のレジスタンス的な
気概は大好きだ。

私はビリヤードキューのジョイント
ネジは、18山が好きなのである。
「これからはこれぜよ」でやりゆう
は好かんきに。
「これからもこれぜよ」が好きなの
である。
特に道具に関しては尚更。
鍛冶鎚は一千年変わっていない。
そういうのがいい。

ノーマルスタンダードソリッドとハイテク ~キューのシャフト~

2022年06月03日 | open

ビリヤードキューのシャフトは、
いわゆる日本でノーマルシャフ
トと呼ばれている物は英語で
は「オリジナルシャフト」と呼
ばれる事が多い。(カスタム
キューの場合)
私はソリッドと呼ぶが、これは
ハイテクシャフトの中空構造に
対して構造を表した呼び方で、
直訳すると「無垢」だ。
ただ、ハイテクシャフトには貼

り合わせのべニア構造もあるの
で、総合してソリッド+スタン
ダードの呼称で概念表示する
事が私は多い。
私はノーマルシャフトという呼
び方はあまりしない。

無垢造のシャフトについてそう
いう呼び方をするのならば、ハイ
テクシャフトはアブノーマルシ
ャフトと呼ぶのが妥当になって
しまうからだ。


ハイテクが良いかスタンダード
ソリッドが良いかは、完全に

好みによる。
ハイテクやカーボンが何が何で
も優れているという感覚を持っ
ている人がいるとしたら、それ
はあまりにも目が昏い。

また逆にソリッドがすべてに
おいて卓越していると過信する

人もまた然り。物事を解ってい
ない。

キューのシャフトの両者には
両者の特質があり、どちらも
メリット・デメリットがある。


両者による手玉の動きは全く異
なる。

ソリッドは、野球で例えるなら
ば、変化球を投げればすべて
変化球になるようなシャフトで
ある。

一方、ハイテクシャフトは、す
べて直球にしかならないが、打
者がバットに当てた時には、全
部跳ね返り方が異なる球になる、
というものに近い。
これらは物理的にそうなので、

その現象を何ぴとたりとも否定
できない。
ハイテクシャフトは真横を撞い
てもほぼ手玉がほぼ直進する。

ソリッドシャフトは真横を撞く
と撞いたほうと逆に手玉がずれ
て進行する。いわゆるトビ。
なので的玉に手玉が当たる厚み
に人間が補正をかけて軌道を予
め予測する。

この時のズレを業界ではトビと
呼び、補正行動を見越しという。

ハイテクシャフトには球の重な
りの見越しはほぼ要らないが、

手玉に回転をかけた場合は的玉
は歯車の原理で横にずれるので、
その的玉の軌道についての見越
し補正が必要になる。
ソリッドだろうがハイテクだろう

が、見越しは絶対に必要だ。
「ハイテクシャフトはトビが少な
いゆえに見越しがいらない」と
か言うプロやアマが結構いるが、
物事を解っていない。手玉に
横トビが少なくとも、イングリッ
シュが乗っていれば先玉はズレる。
結果としてそれの見越しが必要
になる。キューというものはどの
キューであっても、人間による
補正行動無くしては的玉を入れ
る事は不可能だ。ポンポコ玉入れ
だけしていれば巧者と思っている
アマやプロに限って、物事の物理
について考察を深める知的活動
を放棄している人間が多い。
そういう人間は、いくら試合に
強くとも一代で終わり。物事の
道理を頭脳で理解していないの
で、次世代の後進の指導にあたる
事は不可能だ。物事を自分が解か
っていないから人に説明や教育
ができないからだ。学識無き者
が教師にはなれないのと同じ。
知の伝達ができない者は指導者
にはなれない。知性が無いから
だ。当然、知的活動などはでき
ない。いくら玉を入れたり当て
たりしても、歴史の中での人間
社会の構成員としての実のある
功績は作れない。

もう一つ違う動きは、ソリッド
シャフトは手玉が的玉と当たった

時の分離角度は大きく開いて割れ
る動きをするが、同じ撞点の

同じ水平撞きの場合、ハイテクシ
ャフトは大きく開いて割れずに縦
に鋭角に分離する。

これは押し球でも引き球でもそう
なる。

一見ハイテクシャフトのほうが
キューが利いて切れているように

見えるが、そういうことではない。
切れとは別な現象の問題。

一般的な水平押し撞きで撞くと
このような割れの違いが出る。
ハイテクシャフトだからキュー
が切れるのではない。この割れに
ついてはキュー切れとは別次元の
現象を指す。

これは一般論であり、ソリッド
シャフトでも、ハイテクシャフ
トのような軌跡を描くシャフト
を作ることはできる。
また、撞き方次第でハイテクシャ
フト軌道をソリッドシャフトで
出すことも可能だ。
結論的には、ソリッドシャフトの
ほうがハイテクシャフトよりも
玉の出し方のバリエーションが
多いために多種多様な玉筋を得る
事が可能だ。これは物理的に。
しかし、それはキューの動きと
効能を知悉しきっている上級者
によってしか実現できない。
その「割れない撞き方」は、上級
者は知悉しており、ソリッドシャ
フト遣いの上級者は通常の押し玉
と割れない押し玉を使い分けてい
る。
世界のトッププロたちが今でも
ノーマルソリッドスタンダード
シャフトを多用している選手が
多いのは、そうしたソリッドには
守備範囲が広い優位性があると
いう物理的なキューの現象を知り
抜いているからだ。

だが、「新製品」を年中発売して
大衆に消費させないとならない
企業の広告塔になっているプロは、
キューの選択権は無い。資本の
紐付きとなるからだ。
ゆえに、プロの中には本当はTAD
を使いたいのに、選手活動の資金
を得るために泣く泣くメーカーの
新商品を使い続けているプロも
多くいる。「今度のシャフトは
とても良い」というお決まりの
宣伝文句を口にしながら。ゴルフ
道具のように。
それは、資本、企業というものが
スポーツに関与する限り存在する
「スポーツの健全性の捨象」に
も繋がる社会問題であり、キュー
の性能の良し悪しとは別次元の
問題だ。
だが、その別次元である資本の論理
を「道具の性能の如何」であるか
のような虚飾を弄して大衆に金を
消費させるのが企業の目的なので、
人間はよく目を見開いて社会構造
の真実の姿を見抜かないとならない。
例え相手が国家であろうと、巨大
資本であろうと、人間は「洗脳」
されてはならない。被洗脳による
鳴動集団行動はとても危険だ。

また撞き方の効果を助長するもの
として、ソリッドシャフトの場合
は、キューのシャフトのテーパー
も大きなファクターとなる。
テーパー次第でほぼハイテクシャ
フトと同じ手玉の軌跡を描くソリ
ッドにさせる事も可能だ。
かといって、それは入れが強い事
に直結するかかというと、そうい
うことではない。入れは別な次元
とファクターに関することだ。
「ハイテク=入れの強いキュー」
とか思っている人間や解説をする
業界人も多いが、てんでそれは
見当違いの不見識だ。
シャフトの構造のキモは、あくま
で手玉の動きをどのようにさせる
かという違いがテーパーや内部
構造により現出するだけの事で
ある。

ハイテクシャフト系の動きが好き
でソリッドシャフトが好きならば、
そのように動くテーパーとそれな
りの撞き方を知ればよいだけだ。
シャフトはソリッドもハイテクも、
テーパーがかなり重要なシャフト
の動きの要素を占める。コンマ
ミリの違いで大きく打球性能が
変わる世界。シビアだ。
これと同じく、フライフィッシン
グのロッドも、ごくほんの0.0幾つ
のテーパーの違いで、ロッドアク
ションが大きく変わる。当然、
それは釣果に繋がって行く。だか
らロッドメーカーは各社ともテー
パーを命としているのである。

キューを作る人間、それを使う
人間にとってはシャフトのテー
パーは命なのだが、キューとい
うものは販売しているので、
そのデータは非公開ではない。
ただし、「使用者が削り込んで
自分のテーパーにする」ために
最初から太めのシャフトにして
出荷するケースもあるので、そ
のあたりは見極めが必要だ。
カスタムキューのシュレーガー
やアダムのGBシリーズなどは
そうしたシャフト群に類すると
いえるだろう。