渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

フィフティーンボール

2022年06月15日 | open
 


ポケットビリヤードについて
なんですけどね。
アメリカのビリヤードは、最初
イギリス調で赤白玉をポケット
台に落とすゲームだった。
それが15個のカラーボールに
19世紀末期に発展した。
メイスというオールのような
道具の柄の部分で突っつく事が
流行り出して、やがてオールの
ヒレ部分が無くなって棒だけに
なった。それがキューの登場。
1860年頃にはメイスよりもキュー
のほうが人気が出た、というよう
な記録がアメリカに残っている。

アメリカンポケットは最初は
ローテーション種目が競技され
ていた。
それと隠し玉のケリープールの
バクチ玉。
そして、1900年代に入ってから
ストレートプールやエイトボール
の種目が発明された。
ストレートプールはポケットビリ
ヤードの王様と呼ばれるが、登場
は存外遅くて、今から100年程前
のシカゴあたりだった。
この14.1(フォーティーンワン)
ラックコンティニュアス=ストレ
ートプールという種目は選手権
大会なども開かれてポッケの主
競技となった。同時期に発生した
エイトボールやナインボールは
どちらかというと「遊びの賭け玉」
という位置にあった。
1960年代初頭までは全米では
ストレートプール=プールの代名
詞だった。
1961年公開の超名作映画『ザ・
ハスラー』ではこのストレート
プールが競技種目だった。

だが、テレビが普及してから事情
が変わった。
14.1ラックは一人のワンプレーが
長すぎるのだ。視覚的に興行性が
高いとはいえない。
そこで、テレビ放送向けに急遽
注目されたのがスピードゲームで
あるナインボールだった。
9個のボールだけを使い、9番を
点玉として決めたラック数を
取り合う競技。
1ラックはマスワリ=ブレイクラン
アウトすれば早ければ1分台、遅く
とも7分もあれば1マスが終わる。
どんどん次の場面になるので、
これはテレビ放送や観客興行的に
はぴったりのゲームだった。
1986年公開の映画『カラー・オブ・
マネー』ではこのナインボール
のみが行なわれた。1961年の前作
では場末の玉屋でナインボールの
5-9ゲームもしょぼい掛け金の賭け
玉で行なわれていたが、25年後

にはナインボールオンリーだ。
実際に世界大会などもナインボール
が主体となっていた時代だった。
日本での1987年に始まる戦後の
第二次ビリヤード
ブームでも、
ビリヤードといえば
ナインボール
という位にナイン
ボールの種目が
主流となって行った。


ところが、ナインボールだとマス
ワリが出過ぎてワンサイドになり
やすい欠点がある。
そこでどんどんルールが改正され
てきた。1987年からでも数えきれ
ないほどのルール改正だ。
結局、マスワリが出にくいテンボー
ルが現在のトーナメントの主流と
なった。すべてコールショットで
フロックも認めない、という種目。
ところが、そのテンボールでさえ、
現代ではマスワリ量産時代に入っ
て来た。

一人稽古していてふと思いついた
んですけどね。
あくまで自分の練習課題として
やっていて。
ボールを15個使って、15番を点玉
とするフィフティーンボールに
したら、マスワリ率も下がって
交代回数も増えるし、途中経過の
スリリングなテクニックの応酬も
見られて楽しいのではなかろうか、
と。
なぜこれまでアメリカンポケット
では15個全部を番号順に落として
最後の15番のみ点玉とする種目が
存在しなかったのか不思議だ。
エイトボールは8番のみが点玉だ
し、ローテーションは15個のボール
が平等ではなく点数は番号がその
まま点数となっていて持ち点に
先に達した者が勝ちというゲーム
だ。
だが、ナインボールと同じ形式で
テンボールがあるならば、いっそ
フィフティーンにしたら、点玉
までにたどり着く途中の台上は
大渋滞なので、ナインボールや
テンボールなどの単純ゲームとは
異なって、まるであたかも14.1
ラックのような
正確で繊細で高度
なテクニック
が選手には要求され
る事になる。

15個のボールを全部取り切りマス
ワリをするのも、これまたナイン
ボールやテンボールのブレイク
ランナウトよりもずっと困難だし
貴重だ。
簡単な事よりも困難な事のほうが

スポーツにおいては価値がある。
体操競技やフィギュアスケート

なんてまさにそれだよね。
どんどん難易度が高い事を選手が
実現させる事が競技の主体となって
いる。
それはある意味、スポーツの本質、
人間の能力の限界への挑戦として
位置づいている。
対戦競技においてもそれが主軸に
あると思える。
野球でも投手が150km/hオーバー
の球を投げるのは松坂大輔がデビュー
当時には驚異的だった。
それが松坂はデビュー戦で155km/h
を出して三振を取った。スーパー
スターのウルトラプレー。
そうしたものがスポーツには絶対
に必要だと感じる。
今では野球の投手は時速170キロに
達するところまで来ている。
フィギュアでも四回転がトップ
選手の常識になってきた。
ポケットビリヤードも、テンボール
がありきたりの展開で飽和状態で
あるならば、フィフティーンボール
にすれば究極かと思う。
中国が英国式を参考に考案した超
難易度が高いチャイニーズエイト
などは、そうした「スポーツの限
界性」への挑戦という目的意識
に依拠したものだと思われる。

フィフティーンボールが正式種目
にならないかなぁ・・・。
15番のストライプの色が地味だっ
たら15番だけ金色にして金玉に
するとかしてさ(笑)
まさに金的、という感じで(笑)

トップ画像は、私が考えたフィフ
ティーンボール競技の並べ方です。
番号順に全部落としを狙うので、
ボウラードよりも難易度が格段に
上がります。
ボウラードは慣れれば230点アップ
は恒常的に出るので、さらに難易度
を求めるゲームとして考えました。

これはエフレン・レイズさんの
エピソードにヒントを得ました。
彼は日本のプロ試験のボウラード
(90年代当時)をいくらやっても
160点位しか出
なかった。
「日本のプロってこんなゲームで
200点以上を3回出さないとプロに
なれないなんて、皆さん凄い実力
なんだねえ」と言っていた。
でもエフレンはルールを間違って
いて、番号順に全部落としていた
のよね。
どの玉から入れてもいいという
本当のルールを知って「なんだぁ」
と笑いながらやったら何度やって
も300点満点(笑)。
そのエフレンの実話のエピソード
から思いついたのがフィフティーン
ボールです。
私は結構昔から一人稽古ではやって
いた。



メイプルにもいろいろある ~キューのシャフト材~

2022年06月15日 | open
 

 
私が持っているキューで、
ビンテージカスタムキューを除けば
一番良いシャフト材がこれ。
小さなバーズアイが点在している。

赤木は経年変化で飴色に変色する。
大抵は黒ずんでくるのが一般的
なのだが、質の良い物は飴色に
なってくる。


この個体のシャフトが頗る動きが
良い。ほんとに。
TADやランデ等を除けば一番の個体
だ。見掛け倒しではなく、見ただけ
で一見して普通じゃないと外見上も
判るが、実際に撞いてみると驚きの
違い。
良い物は本当に良い物だ。たまげる。


凄腕

2022年06月15日 | open



 

CRAzDIA

・・・工芸開発制作・・・The creation of crafts design・・・ ~since 2001~・・・

CRAzDIA

 


この人、半端ないすよ。
キューのリペアの腕の良さでは現在
国内随一の腕と思われるSさんや
あるいは工房Mさんたちがいらっ
しゃいますが、この方はまた別な
面で凄すぎる。
こうしたモノヅクリの世界、時々
このように頭一つ抜き出ている
どころではない非凡な人が現れる。
尤も、芸術や文学やスポーツの世界
でもそうなのですが。
このサイトは記事をずっと読んで
いるだけでぐいぐい引き込まれます。


快調シャフトと先角

2022年06月15日 | open
このシャフトと先角、快調なり。




 
手玉自在系シャフト。
赤木ノーマルソリッドスタンダード
シャフト。
個体を輸入した。
タップは着け替えた。
まだ撞き締め段階なので本調子で
はないが、タップの相性と感触は
悪くない。
ただ先角はABSなので、LBMに
交換したい。
シャフト本体はボトルネックで
押圧こすりをしてもっと目を詰ま
らせたほうが良いかも知れない。
野球の木製バットのチューンナッ
プのような方法で。

瀬戸内海

2022年06月15日 | open


友は陸(おか)を走り、海を行く。
瀬戸内海は波なく穏やかに見え
るが、流れは急だ。川の流れの
ように潮が進む。
そのため、古代にはその潮の流
を利用して畿内から九州を結
ぶ航路が拓けた。
もし倭国統一の過程で記紀にあ
るように「東征」があったとし
たら、瀬戸内海の潮の流れを最
大に利用した事だろう。

<環境庁のサイトから>
瀬戸内海の海水は、太平洋等の
外海とは紀伊水道、豊後水道
及び関門海峡を経て交換され
ている。 また、瀬戸内海は
汐の差が比較的大きく、東部
海域で1~3m、西部海域では
3~4mに及ぶ。 この潮汐差
と幅の狭い海峡が多いため、
潮の干満に応じて数ノットの
潮流を生じ、渦潮が見られる
ほど潮流の速い海峡が各所に
点在する。




メープルシロップ

2022年06月15日 | open


メープルシロップは「森の真珠」
と呼ばれるらしい。



真珠はバケツで採られます(笑


メイプル

2022年06月15日 | open


メイプル(メープル)は建材やいろ
いろな物に使われる。
ボウリングのレーンやピン、ビリ
ヤードのキューも定番だ。
 
友人が、赤木が良いとよく云われ
るけど、種類が違うの?
と尋ねる。
なんかね、部位が違うみたいよ、
と答える。あと、それプラス産地
も、と。


木の種類ではなく、心持ちの部分。


心持ちはある無しあり。




今、かつての50年前のような良材
は少なくなって来ている。
なぜかというと特定地域で産出
した良材が底をついたからだ。
合衆国北東部。
良質な材は、日本の歴史では戦国
時代あたりに芽が出た樹木だという。


メープルの季節ごとの色合いの
変化は美しい。


 
メープルが好きだ。
メーテルは好きではない。


コルトウッズマン

2022年06月15日 | open


コルトウッズマン。
この機種は息が長かった。
1930年代に生まれ、1970年代まで
製造された。バージョンは4世代程
ある。
また、派生機種もいくつか製造され
た。
日本では劇画や映画作品等で登場し、
マイナーながらもマニアックな人
たちにファンが多い。

コルトウッズマン実銃。
ワイルド飛葉ちゃん仕様(笑




赤木

2022年06月15日 | open


赤木のシャフトは動きが良い。
やっぱ、白木さんより赤木さん
だよね。


セブンの軌跡

2022年06月15日 | open



やっぱりアンヌがめちゃくちゃ
いい。


タップ交換

2022年06月15日 | open


タップ交換をした。
これはカッターの刃で桂剥きした
段階。
ここから平ヤスリ一丁でヘッドを
成形して行く。

成形後。
この後に平ヤスリタイプのタップ
ドレッサーで整形して造形は完了。
あとは、唾着けてティッシュで回
し磨きをする。加熱してキュッキュ
と音がするまで。
革の側面は光り輝く。
唾液が嫌な人はケミカルを使うと
良いが適切な知識が必要。
水は駄目。むしろ牛乳のほうが光
るが、靴磨きから多くの知見を得
る事ができる。

タップ接着時に先角保護の為にテ
ープをコンマミリ先角先端から下
げて巻くのだが、その「テープ巻
き」は私が考案した。詳細ノウハ
ウページで20年ほど前に解説した。
それはとてつもない反響を呼んだ。
ある日、都内で初対面の人と撞い
ていたら、タップ交換の話題にな
り、「もの凄く参考になる解説
サイトがあるんですよ」と言う。
えー!そんなのあるんだ!と思っ
て訊いたら私のサイト(笑
そんなことが別々の場所で何度
もあった。
中には、私自身のサイトだと言っ
ても、「えー?そうなんですか?」
と信じない人も何人かいた。
まあ、事実を事実として認識しな
い、できない人は世の中多いので
どうでもいいんですが(笑
どうして俺が身長164でハゲなの
かと(笑
先日、その悪所を見た友人が笑っ
てました。彼は身長165なのです
が「俺よりあんたは10センチ近く
高いんちゃうけ?」と。
いや、そんなにない。おいらは
背丈は173.ナンボや。
あと、「レースもやった事ない、
とか笑えたわー。俺、あんたの
走行ビデオ見てるし。筑波のも。
あんたの奥さんもピットにいた
のも映像で見てるし。ヤマハの
レーサーで走ってましたやん。
俺、見たんやから。
こいつら、何も知らんと出鱈目
ばかり並べて誹謗中傷したがる
ねんな思ったわ。
頭おかしいで、あいつら。てか
よほどチビでハゲな奴が書いてん
ちゃう?」と(笑
頭おかしいかどうかは知りません
が、まあ、ある事ない事ではなく、
無い事無い事を作って並べて人を
侮辱、揶揄、誹謗中傷するのが
生き甲斐の連中なのだから、人間
社会の外(と)の物です。人に非ず。
それを鵜呑みにしてる連中も同類。

現在、ネットでは多くの人たちが
同じような細かい手法部分で、
タップ交換の手技をあたり前
ようにやっているのが、何だか
笑える。まんま、私の解説サイト
の流れなので。
何だか、ベレー解説サイトページ
の時みたい。
いや、嬉しい笑い。まあ、昔、私
のやり方が雑誌にも取り上げられ
たのだけど。
35年前にはテープ巻きをする人な
どはいなかった。
また、カッターの刃での隙間灯り
漏れ確認による水平確認などする
人もいなかった。
カッターの刃は刃部や平地でなく、
背の部分で確認するんですよ。
そこが定規のようにまっつぐが
出ているから。
カッターの刃先は使うと減ったり
微細に欠けているので、刃先を
水平確認のスケールにするのは✖️
です。
また、平地などは反るから定規代
わり物差しにするのは駄目。
カッターの背を満遍なく当てて
水平を確認します。
あと、タップも紙やすりで削るの
ではなく、カッターの刃を立てて
ワイパー動作で水平を出すほうが
正確な平面を出せます。
紙やすりでの平面出しは急ぎの
時ですが、カッターの刃立てで
タップを削るほうが絶対的に正確
な平面が出せる。
これも、そういう技法でやってい
る人はまだ少ない。
タップも先角もカッターの刃で
平面を出します。
すると旋盤削りのような平面が
出せる。

ちなみにテープは接着後に即除去
が正解。
はみ出した接着剤が固まるとワヤ
になります。
尚、はみ出して先角とタップの間
に固着した接着剤も、実は刃物で
桂剥きで除去する。カッターの刃
で。
そこで必要なのは目。
老眼だと刃物での繊細な切り取り
操作はできません。
私は間もなく62歳ですが、幸いに
して老眼がほぼ出ていない。
めちゃくちゃ細かい点も裸眼で
くっきり見えます。
だから日本刀の刀身の熱変態の
働きがよく見える。つまり、刀
がよく見える。(日本刀界では、
その表現は意味が違いますが)

ところが、遠くは外傷性仮性近視
なのでよく見えません(笑
それでも裸眼で0.6はあるのです
が、免許書き換えは条件が眼鏡使
用と眼鏡使用なしが行ったり来た
りです。書き換え事に違う(笑
多分裸眼OKの0.7の境目あたり
なのでしょう。

ビリヤードの時は、遠くの玉の
シルエットはまったく見えません。
でもボコボコ入る。それはなぜか。
理由は二つあります。
それは、まず、ビリヤードという
のはキャロムもポケットもライン
で見る、という事が一つ。
あと一つは、ポケットの場合、
遠い玉は的玉が穴に近いんです(笑
向こうの穴に。
手玉と的玉の重なりで見るのでは
なく、ラインで見ればほぼ100%
的玉は入ります。
マスワリが出るのは、手玉をネク
ストに出して次玉に寄せるから。
手玉と的玉が近いとシュート率は
飛躍的に上がります。

そして、ビリヤードというのは、
ポケットの場合、シュート力頼り
の玉撞きをすると、技術力が下が
ります。いろいろな状況に応じた
玉筋の玉が撞けなくなる。
これほんと。

俺って、身長164のハゲなんだ
ってさ(笑)。
友人から聞いて初めて知ったぜ。
俺もそんな身長だとは自分でも
知らなかった(笑)。