身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

8月11日は三ッ池公園で水生植物の自然観察会

2018年07月22日 13時39分27秒 | 篠原園地
2018年8月11日は10時から、神奈川県立三ッ池公園で水生植物の自然観察会があります。
主催は三ッ池公園を活用する会で、私は講師として呼ばれています。

依頼を受けて行なう特に大きな自然観察会ではそうするようにしているのですが、今回は事前に配布資料を作成しています。
これは下見でどのような生きものが見られたかを記録しておく意味もありますし、活動記録にもなります。

仕事の傍ら、休みの日に少しずつ作ってきた資料が、つい先ほど完成しました。
後はほぼ、当日を待つのみです。

湧き水や水路、水田など多様な水辺環境の消失とともに、そこに生育する水生植物も姿を消してきました。
三ッ池公園にはどのような水生植物があるのか、それが自然の中でどんな役割をしているのか、自然観察会をとおして学習していきたいと考えています。

ぜひご参加ください。







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菊名池公園の自然と生きもの展2018年版

2018年07月11日 18時47分54秒 | 篠原園地
7年前の2011年夏、菊名池公園プール建物内にて「菊名池公園の自然と生きもの展」を行なわせていただきました。

菊名池公園は現在、大きく池・広場・プールで構成されていますが、元々は全てが一つにつながった大きな池で、昭和40年代に大半が埋め立てられて現在の姿になったからです。
それ以後、ヒメガマという水生植物が少しずつ増え広がって茂みをつくったり、それを拠り所として水鳥が生息したりするようになりました。

町なかではなかなか見られないようないろいろな生きものたちも見られ、池の周囲は緑も多いです。
2011年の展示終了後、ご覧いただいた方から「菊名池(菊名池公園)って、こういう展示会ができるほど、いろいろな生きものたちがいて、歴史や変遷のある池なんですね!」とご感想をいただきましたが、全くそのとおりなのです。
こうした菊名池(菊名池公園)について、お伝えしていきたいと考え行なわせていただいたものです。


2011年に行なった「菊名池公園の自然と生きもの展」

実際にやってみて、プールの建物内は激しく気温が上昇するため、菊名池の水中に生息する在来の小型魚介類を水槽飼育にて展示するのは、容易ではないことが判明しました。
このため水槽展示は行いませんが、今年は7年ぶりに「菊名池公園の自然と生きもの展」を行なわせていただくことになりました。
展示内容については、いろいろと改善したい点はありますが、来年再来年に向けての課題にしたいと考えています。
ただ、菊名池公園(菊名池)について体系的にまとめた貴重な資料だということには変わりないと思います。


水槽展示は行いませんが、今年2018年、7年ぶりに「菊名池公園の自然と生きもの展」を行なわせていただくこととなり、
先ほど準備を終えました。
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「里山ガーデン」には考えさせられます

2018年04月27日 22時47分52秒 | 篠原園地
「里山ガーデン」には本当に考えさせられます。
どうしてこんなことが「良い」こととして進められているのかが、理解困難なのです。

緑、自然環境の保全というのは大切な課題で、緑の変遷や現状、将来のあるべき姿など、十分に議論を重ねた上で実施していく必要があります。
「里山ガーデン」(及び「里山ガーデン」的な緑化)は、このような手順を経て実施されているとは感じられないのです。
ですが、行政内にも優秀な人はたくさんいるはずですから、疑問を投げかける人、間違った点を指摘する人もいかたと思われます。
すると市役所内も何かどこかがおかしいのではないか。そうした賢明な意見を無視したり、そういう意見を持つ人を排除したりと、力関係でねじ伏せて進めているのではないかとも想像してしまいます。

繰り返しになりますが重要な課題ですので、有識者、環境問題や自然環境保全に明るい人などによる議論を重ねる必要があるかと思います。
市を上げてやっていることに反論をするのは少々勇気のいることではありますが、私も自然環境保全に関わる人間として、自分なりの考えをここで少しずつ述べさせていただきたいと思います。
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スミレ13種

2018年04月01日 08時26分26秒 | 篠原園地
自然観察会に参加。
川崎の町なかと野山で見つけた、日本の野生スミレ13種です。
先生、一緒に参加された方、間違いがありましたらご指摘ください。

この時期は多くの人々がサクラの花見をするのですが、スミレの花も春にしか見ることができません。
見逃すとまた来年まで待たなくてはならなくなります。

同じ野山でも、その中の日当たり状態や土中水分などの違いで、多種多様な環境にそれぞれ色々なものが生育していました。
町なかに咲いていたスミレも、他の昆虫たちの力も借りながら力強く生き抜こうとしているのでした。


ノジスミレ


タチツボスミレ


アオイスミレ


ナガバノスミレサイシン


ツボスミレ(ニョイスミレ)


種までわからなかったスミレ


ニオイタチツボスミレ


ヒゴスミレ


コスミレ


マルバスミレ


ヒメスミレ


スミレ


アケボノスミレ
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愛犬との思い出・・・変わる街並み

2018年03月25日 13時06分06秒 | 篠原園地
最近、家族の夢をよく見ます。
父母はもちろん、愛犬も出てきます。
愛犬は18年ともに過ごしたフジがよく出てくるのですが、先日は5年間しか一緒にいることができなかった愛犬チカが出てきました。
これは?!と思い立ち、よく愛犬と歩いた散歩道を久しぶりに一人で歩いてみることにしました。
以前は、愛犬と散歩をしながら道で見られる緑を楽しんでいたからです。

以前と変わらない風景で、色々な野草たちが見られる土手のある場所も残ってはいましたが、すっかり街並みの変わってしまった場所もありました。
立派なアカガシが生えていた場所もなくなりました。
ホタルブクロが生えていた土手も、キランソウやキンミズヒキの生えていた土手もなくなっていました。
相続税などの問題で、中小規模のマンション化をしたり、土地を売り戸建ての住宅地化されたりする私有地が多いようです。
その際、昔から色々な木々や野草たちの生育した土手なども失われ、緑が減っていっています。
代わりに後から木や花を植えても、それは元あった種類の植物とは異なるもの。つまり単に緑が減っているというだけではなく、地域に昔から生育してきた植物が消滅していっているのです。


写真:このように昔から地域に生育している色々な野草たちが生えている土手(私有地)も残ってはいましたが・・・


写真:この辺りは農地で土手も残っていたのですが、このように消滅。コンクリートの擁壁に変わっていました。
土木技術が発達してきたためか、近年ではこのように垂直の擁壁を立てて、その上に家を建てます。
昔ながらの野草たちが生えるスペースは一切残りません。


写真:この場所は以前は左側の土留めはなく斜面となっていて、そこにウグイスカグラやモミジイチゴが生育していました。


写真:この両側にも土手が残っていて、ドングリを成らすアカガシやコナラが生育していて、木漏れ日の差し込む緑のトンネルとなっていました。

私有地なので、その所有者に何も言うことができないことはわかっています。けれども、大変残念な気持ちがあることには変わりありませんし、環境問題として緑の減少や生物多種多様性が失われていっているということも間違いありません。
このような状況の中、県や市が所有し管理する公園などの土地に、こうした木々や野草たちを残していこうとしなくて、一体どこに残していこうというのでしょう。
都市的環境は拡大し、すでに市街地となっているところでも、このように隙間に残されたような小さな自然さえもがなくなっていきます。
地域の緑、昔から生育している郷土の植物を守っていく機能を持たせることも、公園などの公共地における重要な役割だと私は考えます。


土手に生育する昔ながらの野草たち(1)クサボケの花


土手に生育する昔ながらの野草たち(2)ワレモコウの芽吹き

自分が育った町で、幼少期から親しんできた小さな自然たちが消滅していっている様子を見るのは悲しく、つらいものです。
自然なんて町になくていい。昔から生えていた木や野草なんて、そんなものいらない。それより整然とした街並みや綺麗なガーデンの方が良い。・・・そんな風潮の中で、地域に昔から生えていた樹種や野草を!と訴えていくのは決して容易ではない道のりになるかとは思います。
それでも、自然の生きものたちが地域で滅んでいくのを少しでも防ぎ、野外にあって当たり前の小さな自然環境と親しめる場所を残していこうとすることは、かつて日本人が持っていた自然と共存していく心を次世代へとつないでいくことでもある、とても大事なことだと考えています。

最近家族の夢をよく見るのは、たとえつらいことや悲しいことがあっても、自分らしく生き生きと元気に暮らしていってほしいという、スピリチュアルなメッセージと感じています。
実は今まで、植物たちの消滅したことに気づいていた場所もあったのですが、つらく悲しい思いをしたくないと、そばを通ることを避けていたのです。
けれども、そんなに縮こまっていては全く、元気で生き生きとは言えませんね。
臆さず、自分のできることを一生懸命やっていこうと思います。
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私の大好きな春の花(2)・・・モミジイチゴ

2018年03月23日 07時54分15秒 | 篠原園地


写真は野生の木苺の一種、モミジイチゴ。葉がモミジのようということで、この名があります。
身近に食べられる実の成る野生の木苺が生えていたら、私はステキだと思うのですが。
かつては雑木林に普通に生えていた植物なのですが、そんなモミジイチゴさえ、昔と比べると姿を見かけることが少なくなってきました。

モミジイチゴはサクラのと同じ時期に、白い可憐な花を下向きに咲かせます。
バラ科で、茎にはトゲがあります。
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篠原園地にも生育していたウグイスカグラ

2018年03月22日 21時24分54秒 | 篠原園地
ウグイスカグラは篠原園地にも生育していました。


まずここ。
この柵の設置のため、なくなりました。


それから、ここ。
写真の左の辺りに生えていたのですが、以前写真の右のように伐採木を置かれ、その下敷きになってなくなりました。

ウグイスカグラなんてどこでも生えているという人もいます。
神奈川県という広い範囲では山林の多く残っている地域もあるので、そちらの方には生えているでしょう。
横浜市内でも、四季の森公園などのように、いたるところに何本も生えているような公園もあります。
そういう場所もあるからといって、どこでも生えているというのは大違いです。
隣接した白幡池公園にも、近隣の菊名池公園にも岸根公園にも生育していないのですから。

会下谷公園にも、大きな株のウグイスカグラがたった1本、奇跡的に残っているだけです。
私は会下谷のウグイスカグラの実から種子を採取し、それを蒔いて育てていますが、実がなるほどにはなかなか成長しません。
一度消滅させた野草を復活させるのは、決して容易なことではないのです。

篠原園地にはほかにも、以前には生えていたのに今は確認できなくなった植物があります。
秋に黄色く小さな花を咲かせるキンミズヒキ、コバギボウシの仲間、ホタルカズラも確認できなくなってしまいました。
このようにある場所のある植物を滅ぼしてしまうことは、悪いことではあっても決して良いこととは言えないと思います。


何年か前に園内に作られた道路。
この道路ができる前、ここには山菜で有名なタラ、コバギボウシなどが生えていました。
道路ができた後はアカメガシワという樹木が育ってきており、タラも復活してきていました。
しかし、一部のタラを除いて一掃されてしまいました。
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大きな木を1本切り倒すのは高層ビルを1棟壊すようなもの

2018年03月13日 15時03分56秒 | 篠原園地
最近、大きな木が、近所の至るところで切り倒されるのを見て、僕は心を傷めています。
これらの大きな木は昔から生えていて、親しみのあるものだったからということが一番なのですが、他にも理由はあります。

まず、大きな木は大径木といって、開発行為等の際の保護対象となるということがあります。

二つ目・・・大きな木は小さな木や草花と比べて、葉の量がちがいます。
大きな木が1本あるだけで、それだけ大きな木陰をつくってくれます。
環境問題としてヒートアイランドが指摘される中、木陰をつくってくれる大きな木はありがたいものです。

三つ目・・・大きな木にはその梢に野鳥たちがやってきます。
小鳥たちもこの緑陰に身を隠したり休んでいたりするのでしょう。
巣を作って子育てする場合もあるでしょう。
枝で何かエサをついばんだりもします。
エサはその木の実かもしれませんが、そればかりではありません。
枝の幹や葉についた虫をエサにしているのです。

四つ目・・・つまり野鳥ばかりでなく、野鳥のエサとなるような虫たちも樹木を利用しているのです。

大きな木は、大きな木陰をつくって直射日光を遮り、初夏から秋の強い日差しを和らげてくれます。
そして野鳥から昆虫まで、いろいろな生きものたちが利用しているということなのです。

大きな木を1本切り倒すのは、高層ビルを1棟壊すようなものです。
ただ木が切り倒されるというだけでなく、その木を利用していた様々な生きものたちも利用できなくなってしまうということなのです。
その中には新しい居場所を見つけられずに死に絶えてしまうものもいるでしょう。

確かに森林の更新というのは、必要な場合もあるかもしれません。
でも、小さな木がこの大きな木の代わりを果たせるようになるには、一体何十年かかるのでしょうか・・・。
だから森林に関しては、一度に広範囲に、またたくさんの木を切り倒さないでほしいと思います。




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11月26日にどんぐりを使ったクリスマスリース作りの活動をしました

2017年11月27日 18時12分47秒 | 篠原園地
毎回、篠原台町自治会主催で行っている篠原園地の自然観察会。

室内に入ることのできる人数に限りがあるこため、町内以外のお知らせは控えさせていただいていましたが、今回は篠原台町自治会事務所にて、どんぐりを使ったクリスマスリース作りを行いました。

この企画は昨年初めて行なったのですが、こした機会でないと色々な種類のどんぐりにふれあう機会がないという気づき、またどんぐりでこんなに立派なリースができるとは思わなかったといった感想があり好評だったため、今年も行なうこととしたものです。
今年は14名の参加があり、どんぐりやその他の木の実を使って各自思い思いにクリスマスリースを作っていました。

詳しいお話は、また後日少しづつしていくつもりです。


工作をしつつ、どんぐりの帽子の部分を指に乗せ楽しむ。

今年参加の14人分のクリスマスリース。



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次回の活動は今週末です

2017年08月03日 14時46分59秒 | 篠原園地
二つ前の記事でお知らせしたとおり、今度の活動は篠原園地で「夜の自然観察会 ~セミの羽化を観察しましょう~」を行います。
篠原台町による主催ですが、台町以外の方でもご参加できます。
この機会にぜひ、神秘的なセミの羽化の観察を体験してください。


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真夏の夜の神秘的な自然の様子

2017年07月12日 11時21分18秒 | 篠原園地
前回記事で、来月8月5日に行う予定の ~夜の自然観察会~セミの羽化を観察しよう~ を紹介させていただきました。

セミの羽化は夏にしか見ることのできない神秘的な自然の様子ですが、本当は夏にはほかにも神秘的な自然の様子を見ることができる季節なのです。
カラスウリとスズメガもその一つ。
こうしたものたちがなかなか見れないのは、私たちが人工のものに囲まれてばかり過ごして、移り行く自然を感じながら過ごすということをしなくなってしまったら。
そしてその中で、こうした自然の中に住む生きものたちの生息環境を壊してきてしまったからです。

篠原園地では、昨年の秋にカラスウリを実を確認しています。
もし刈られたりしれいなければ、以下の写真のような光景を見られるかもしれません。
写真は8年前の8月に撮影したものです。


夕暮れ時。
暗くなる直前の時は、カラスウリの花はまだつぼみです。


それが暗くなり始めると同時に、花は咲き始めるのです。


暗くなるとともに開花も進んでいきます。


すっかり暗くなったころ、カラスウリの花も満開になります。


カラスウリの花が満開になると飛んで来る昆虫がいます。
これは一つ上の写真の真ん中やや左寄りを拡大したもの。
写真の上の真ん中に昆虫が飛んでいるのがかわります。


この昆虫はスズメガの仲間。
あちらこちらに咲くカラスウリの花を移動し、空中静止しながら蜜を吸うのです。


カラスウリは筒のようになった花びらの奥に蜜があり、スズメガのような夜に活動し(昼間に活動するスズメガの仲間もいます)、長いストローのような吻(口)をした昆虫でないと蜜を吸うことができません。
カラスウリは雌雄異株。スズメガは蜜を吸う際に花粉を付け、雄花へと運んでくれるのです。
カラスウリはそれで、秋に赤い実を実らすことができます。

このように、花は人間を喜ばすために咲くのではありません。(それもあるかもしれませんが、それが主体なのではありません。)
昆虫に蜜を与え、その代わりに花粉を運んでもらって結実するために咲くのです。

このように支えあう生きものたちの関係。
僕は、ただ花を見るよりも、こうした花と昆虫の関わりを見る時の方が、より自然の美しさを感じます。
自然観察をするときに大事なことだと思う一つは、それが人間がつくったものではない、奥深さや神秘性のあるものだと実感することです。

朝がきて夜がくるという惑星としての地球の動き。それに合わせて夜に咲くカラスウリの花。そこに現れるスズメガ。
こうした姿こそが地球であり、地球の生きものたちなのだなぁと感じさせられます。
そして、人間もまた同じなのではないでしょうか。




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2017年8月の活動予定

2017年07月12日 10時10分58秒 | 篠原園地


次回の活動は8月5日(土)夜7時から、夜の自然観察会 ~ セミの羽化を観察しよう ~ を行います。
篠原台町自治会主催です。

真夏になると鳴き出すセミ。
セミの鳴かない夏なんて信じられないくらい、セミは夏にはいなくてはならない存在です。

何年もの間、地中で幼虫として暮らし、とうとう地上に出て成虫になって、そして鳴き出すのです。
幼虫が成虫へと羽化する時間は夜暗くなってから。
篠原園地の森のこちらでも、あちらでも、向こうでも・・・何匹ものセミの幼虫が木の幹などにつかまって動かなくなると、その背中が割れ、中からセミの成虫が出てくる様子が観察できます。
その神秘的な様子をぜひご覧ください。

ここで観察の際の注意点です。
・セミは暗くなってから羽化します。
明るい光を当てると影響を与えてしまうので、懐中電灯は電球色のものをお持ちください。
・蚊取り線香などは昆虫すべてに害を与えます。
カ(蚊)がいるかもしれませんが、蚊取り線香やそれに類似するものは使用しないでください。
セミにも害を与えてしまいます。
・セミを捕まえないでください。
セミが自然環境の中で、どのように生きているのか、その一部として羽化の様子を見るのが目的です。
捕まえたりせず、セミが自分の意志で動くのを観察しましょう。

以下は過去の同観察会の様子です。


2014年8月

2015年8月

2016年8月

2016年8月

虫1匹の周りにこれだけの人が集まります。
それは自然観察の中でも特に、このセミの羽化は人の心を揺り動かすからだと思います。
たった1匹の昆虫でも、一生懸命に生きているということ、この観察会から感じ取っていただけるものと考えています。



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僕の願い

2016年12月25日 06時38分12秒 | 篠原園地
花はなぜ咲くのでしょう。
それは人を喜ばすためではありません。
チョウやハチなど昆虫たちに蜜を与え、その代わりに花粉を運んでもらうためです。
花粉を運んでもらい、その植物は実を成らせます。

では草木は、どうして実を成らすのでしょう。
それは人にだけ食べられるだけではありません。
動物や鳥たちに実を与え、その代わりに種子を運んでもらい、糞とともに排出されて、
そこで芽吹くためです。

僕はただ花が咲いているのを見るよりも、花の蜜をチョウやハチが吸っていたり、
小鳥が木の実をついばんでいたりする様子を見る方が、より自然の美しさを感じます。

(今日はクリスマスということもあり、特にこういう言い方をしますが)
それは動植物たちのこうした与え与えられるという関係の中に、
神の創った(生んだ)自然の摂理というものが感じられるからだと思います。

そして、実際に自然の中で本物の花や昆虫、木の実や鳥たちを見てふれて、
このことを多くの人に感じてほしい・・・。
それが僕の願いです。


画像は今年僕が初めて作ったクリスマスリースです。
ドーナッツ状に繰り抜いた段ボール紙の台紙にドングリや松ぼっくりを貼り付けました。
(お粗末様です)
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8月6日朝10時からの活動

2016年08月02日 23時13分28秒 | 篠原園地
8月6日の土曜日、朝10時から岸根公園内の篠原池で、「自然観察会とゴミ拾い」を行います。篠原池の生物保護区内に入り、生きもの観察をしながら、ゴミ拾いも行うという内容です。
動きやすく汚れても良い服装で軍手を持ってお越し下さい。

この活動を行うのは久しぶりになります。
行うようになったきっかけは、もうずいぶん前になりますが、篠原池の近くにある菊名池で、生きものたちが壊滅的になってしまった出来事があったからでした。
この時、コイ(錦鯉)のことばかりが話題になりましたが、本当に危機に陥っていたのは、モツゴ(クチボソ)、トウヨシノボリ、スジエビ、テナガエビといった在来の小型魚介類たちだったのです。

こんなことが起きないように篠原池の自然観察とゴミ拾いを行います。
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6月19日のこと

2016年07月30日 05時48分08秒 | 篠原園地
6月19日。この日は記念すべき日でした。
5月21日に篠原台町の子供たちに書いてもらった樹名版が完成。
それを愛護会の活動で取り付けたのです。


5月21日の樹名版作成(書き込み)の様子


この樹名版が仕上がってきました!
上の写真が木の幹にくくりつける高木用のもの、下の写真が低木や草花用の杭打ち型のものです。


隣接地の宅地造成が進んでいるこの10年くらいの間、篠原園地ではそれに伴うように木々が伐採されたり、その影響で園地内で希少だった植物も消失してしまったりしました。
それは樹名版が付けられておらず、花期以外は何の植物かわからなかったため大事にされてこなかったということもあるかと思われました。


ゴミ拾い草刈り作業も含め、これだけの自治会の人々が集まりました。


今回、園地で見られる主要な高木、低木に樹名版を付けたことは大きな進歩です。
また公園では通常、草は定期的に刈り取られてしまうので、草花にも樹名版を取り付けたことはそれにプラスしての進歩と言えます。
いろいろな植物について、花期や結実期以外でも何かがわかるようになりました。


取り付けを行なった6月19日には、ちょうどチダケサシの花が咲いていました。
例年、花が咲く園地の草地の前に刈り取りが行われていたので、これまでチダケサシの花が見らることはなかなかありませんでした。
これからはもう、そんなことはもうないと思います。

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