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身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

都市に住む現代人であっても地球への敬意を大切に。 松田 照之

篠原園地での活動

2011年04月16日 06時12分30秒 | その他
東横線白楽駅から、徒歩5分の場所にある神奈川県立篠原園地。
この篠原園地のとなりに、以前は県職員の寮がありました。この建物は老朽化したため取り壊され、さら地になって何年か経っていました。
昨年の春、この県の土地が売却されて一戸建ての住宅地になったのです。
まだはっきりとした計画は公表されていませんが、篠原園地も売却されるような危機が迫ってきました。

そこで、篠原台町町内会が立ち上がり、活動を始めました。

それまで篠原園地では、菊名エコクラブ主催で自然観察会などの活動をしていましたが、
現在では私、松田が自然観察会などの活動の講師として呼ばれる形で、活動を行なっています。

今まで3回、自然観察会を行なってきました。
昨年10月には秋の植物を中心とした秋の自然観察会。
今年の2月には、冬の小鳥たちを中心とした冬の自然観察会。
今回4月2日(土)には、春の自然観察会を行ないました。
そして次回は6月ごろに、初夏の自然観察会を予定。
この頃には野外プールのヤゴ救出も行なうつもりでいます。


篠原台町の町内会のみなさんは、篠原園地の自然や生きものたちに大変関心を持ってくれています。
毎回、熱中しながら本当に楽しそうに自然観察会に参加してくれますし、会話からも守っていきたいという気持ちが伝わってます。
私は地元の自然は地元の方々によって守られるべきだと考えていますが、そういう意味で望ましい姿となっていると感じます。

今後も篠原台町のみなさんに協力して、篠原園地の自然が守られていくように尽力したいと思います。


昨年10月に行った、秋の自然観察会の様子です。
私がビオトープ池の生きものを手に取って説明していますが、みなさん夢中になってご覧になっているのがおわかりになると思います。


近くで見たところです。


何を手に取っているのかというと、これです。クロスジギンヤンマの幼虫です。

とうとう始まるCOP10

2010年10月11日 09時46分48秒 | その他
今年は国際生物多様性年で、しかも第10回生物多様性条約締結国会議(COP10)が日本で行なわれます。

COP10はいよいよ、今日から名古屋で開催されます。
関連した特別番組がNHKで放映される予定となっています。


しかし腑に落ちないのは、世間一般で盛り上がりに欠けることです。

エコという言葉だけは相変わらずよく聞かれますが、
この生物多様性の保全こそが、本当の意味でのエコです。
それなのに国際生物多様性年ということでの世間一般での盛り上がりは
未だにありませんね。


たった今NHKで放映されている特番でも言っていますが、
少なくとも過去の国際会議の場では、みな自分の国の利害のことばかり主張し、
地球環境を守っていこうという熱意が低いという場面も多々見られるそうです。
そこで、国際的な取り決めとはまた別に、
地域地域で自然環境の保全に熱意を持った人が行動を起こしていくほかない、
という結論も出されているのです。

でもこれは、国際的なことに限ったことではありません。
国レベルではもちろん、地方レベルでも、市町村レベルでも、同じことが言えます。
私も地元行政や地域の人々に大して同様のことを感じながら、少数派として活動しています。


生物系の学校を出て、建設環境コンサルタントの仕事も10年ほど経験し、
行政の主催する環境プロジェクトにも参加したことのある経験を活かし、
個人でできる限り、自然観察をしてデータを取り、
それを元に啓発・啓蒙ポスターを作成して掲示したり、
小さな自然観察会を開催したりしていますが、なかなか良い成果は出ません。
私も普段は普通の会社員で仕事が中心の生活しているため、
なかなかコンスタントに活動できないということもあります。

それでも、できる範囲で長続きするよう、やっていくことが大事だと思っています。
これからも、ムリのない範囲でガンバっていこうと思います。



「MOTTAINAI」

2007年04月15日 20時30分30秒 | その他
 今、NHKの「みんなの歌」で「MOTTAINAI」という歌をやっています。

 「MOTTAINAI、・・・それはムダにしない心がけ。」と歌っている歌です。
 私たちの身の回りには色々なモノがたくさんあります。今の時代は戦後の方々が経験したモノのない時代とは反対に、とてもモノの豊かな時代なのだと思います。

 これらの色々なモノをたくさん使用することは、その豊かさを享受することでもありますし、それで豊かな気分になれるということは、確かにあると思います。
 しかしながら、このような豊かさにもメリットとデメリットがあります。
 メリットはもちろん、豊かでモノがなくなる心配をしなくて済むことです。ですが、デメリットはモノがあることに感謝しなくなることなのではないかと思うのです。

 「MOTTAINAI」のココロは、「感謝する気持ち」と言い換えることもできるのではないでしょうか。
 モノがたくさんあり便利な都市では忘れがちですが、私たちがこうして生きていられるのも、私たち人間以外の生命あるものたちや 地球の営みによる支えがあってのことなのです。

 自然環境は、あらゆる面で私たちに恩恵をもたらしてくれています。
 自然から得られる資源というのは、私たちが自然から得ている全てのものです。
 自然環境は、循環する・再生するという特質を持っています。ですから私たちが大切にしながら用いさえすれば、日本古来の農業のように1000年単位で用い続けることができるのです。(過去記事「お正月の環境番組(その2)」を参照してください。)
 しかし大切にせずに、今だけの視点で取れるだけ取ってしまえば、循環や再生ができなくなり、自然は壊れ、そこから資源を得ることができなくなってしまいます。

 昔の人々は直接自然と接しながら暮らしていたので、こうしたことをちゃんと知っていました。農家を営む人の中には、今でも固くこうした暮らしを守っている人もいます。
 「MOYYAINAI」とはつまり、これからもずっと使い続けることができるように、モノがあることに感謝して、大切にしながら使う精神。決して、モノをたくさん使うことがカッコいいことではないのです。

お正月の環境番組(その2)<後半>

2007年01月08日 11時38分27秒 | その他
2日の9時45分からやっていたTBSの「地球新世紀」についての続き(後半)です。
http://www.tbs.co.jp/sin-sei-ki/series02.html


古来からの日本の水田や畑は自然の土や水の循環をうまく利用し、自然と共存したものでした。
2000年前の弥生時代、おそらくその何千年前から構築されてきたと考えられる水田や畑は、大変優れた循環システムで、長年受け継がれ、守られて来ました。
これは同じ場所で何百年、何千年と、永続的に農作物を生産できるシステムだったからです。

このようなナレーターによる説明のあと、ある有機農家の紹介があったのですが、その農家の方から印象深い話がありました。
それは次のようなお話です。

●私たち人間が野菜を作っていると思ったら大間違い。野菜は土が作っている。だから土作りが大事なのです。
●秋から冬にかけて森の木々は葉を落とします。これらの葉が小動物や微生物によって分解され、約100年で1cmの腐葉土を作ると言われています。
●だから、山には肥料などまかなくても木々が育つのです。
●山が100年で1cmの腐葉土を作るのを、人間の力で10年~20年に早めるのが有機農業だと思います。
●有機農業というは山から教わった方法なのです。
●土作りとは人の生き方そのもの。…近くにある資源を活用して、他の場所から来たものに依存しないで土をつくり、その土からできた、自分の住む場所からなるべく近いところでできたものを食べるということ。
これは限りなく永続して循環する世界なので、そういう意味で、人の健康にも地球の健康にも大切なのではないでしょうか。

番組は日本の農業についてまとめた後、さらに深く切り込んで、先ほどのマヤ文明の話に戻りました。

●自然の営みと共生しながら発達してきた、昔ながらの日本の農業を守ることこそ、日本の自然環境を守ることにほかならない。
●また日本は古来、農業という営みの中で独自の文化や芸能を育んできた。自然の恵みに感謝をささげ、豊作を祈って行なわれる祭りや芸能も、その多くは農村に由来する。
●人と自然が対話し共生しながら、その恵みを分かち合ってきた日本古来の知恵、農業。…日本の土と水には古来からの自然との共生の思いがこもっている。
●その知恵や思いを忘れてはならない。マヤ文明も自然との共生の知恵の意味を見失った時、環境のバランスが崩れて崩壊していったのだから。
●日本の環境、地球の環境が健康であるために、水と土の循環を止めてはならない。


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私はこの番組を見て、今まで読んできた何冊かの自然についての本を思い出しました。
中でも、1988年に出版された「自然を守るとはどういうことか」という本があります。
この本が、今の里山ブームの火付け役になったと思うのですが、約20年くらい前から、持続可能なライフスタイルとして日本の里山の暮らし方が着目されてきているのです。

そして現在、いたるところで緑を守る活動が行なわれていますが、自然との共存・共生とはほど遠い活動も見受けられます。
ただ単に緑を守ればいい、ある特定の生きものだけを守ればいいと思って、この番組でも強調されていた”自然の循環”とか、野生の生きものたちの営みを無視しているからです。

しかし、基本を踏み外してはならないと思います。
そういう意味で、この番組を見て、基本を学びなおすことができました。
この番組でも言われていた、水と土の循環などを体感できるように、菊名エコクラブの活動の中に組み入れていこうと思います。


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その他この番組の中では、ケルト民族の聖書に書かれてある循環と共生の世界観を探ったり、自然素材としての土の一面、そして宗教的に用いられる円形の水田(車田)が、日本とケルトで共通しているという内容でしたが、「菊名エコクラブ」の活動とは直接的に関係しないので、省略させていただきたいと思います。



お正月の環境番組(その2)<前半>

2007年01月07日 11時06分47秒 | その他
お正月の環境番組(その2)は、2日の9時45分からやっていたTBSの「地球新世紀」です。
http://www.tbs.co.jp/sin-sei-ki/series02.html


環境破壊によって、地球が危機にさらされている。
崩壊へのカウントダウンを食い止めるには、過去に滅んだ文化から教訓を得ること、そして長く続いている文化から学ぶことです。
かつては水と土との自然の循環を大事にすることによって栄えていたにも関わらず、その循環を断ち切ってしまって滅んだ文明としてマヤ文明が、そして数千年の時を経て現在まで続く文明として、日本とケルトが挙げられる。

このような番組のあらすじが説明された後、「この番組では地球環境の危機を回避していくために、どのような生活や活動をしたら良いかを提言したい。」と司会者の話がありました。


そして番組は本題へ・・・。
日本の原風景、里山。そこは自然と人とが共存した場所でした。
土と水との循環を大切にしていたのです。
ところが、その土と水との循環を断ち切ってしまったがために衰退したのがマヤ文明です。

河川のそばに栄えた4代文明と違って、マヤは雨季の雨に頼っていました。
そのため、雨水を蓄えようと漆喰(コンクリートのようなもの)で巨大な貯水池や水をつくっていたのです。
また、雨乞いをする王の権力を示すために、巨大なピラミッドがつくられました。
そのための漆喰をつくるため、また農地の拡大のために多くの木々が伐採されたのです。
マヤではこれらが土と水の循環と気象の変化を引き起こし、人が生活していけないような環境になってしまったと考えられているのです。
なにか、現代のダムや高層ビルと似てはいないでしょうか?・・・と、非常に気になる司会者から問いかけが・・・。

世界では水の枯渇が進んでいます。
農作物を育てたり家畜を育てたりするのにも水が必要で、そのために大量の水が使われています。
このようにして作られた農作物や家畜の肉をたくさん輸入しているのが日本。
世界の水の枯渇化に日本も加担しているのです。

お正月の環境番組(その1)

2007年01月06日 07時56分33秒 | その他
お正月にやっていた2本の環境番組を紹介します。
1年の初めにこのような番組をやるのは、とても良いことだと思います。



●仲間由紀恵の蒼い地球 ”環境破壊””温暖化”ペンギンたちが泣いている
 1月1日16:00-17:55 テレビ東京
 http://www.tv-tokyo.co.jp/blueearth/

「明けまして、おめでとうございます。今年も私たちは新しい年を迎えることができました。
しかし地球に生きる全ての生きものが、新しい年を迎えられたわけではありません。」
…という仲間由紀恵さんの挨拶で始まりました。

 非常に大雑把な計算ではありますが、今という時代は恐竜たちが滅んで以来の大量絶滅の時代。10分に1種ものスピードで絶滅が起こっていると言われているのです。
 原因は「地球温暖化」が原因で起こっている「異常気象」が大きいですが、
他に「生息地の破壊」「環境汚染」などが加わります。

 特にペンギンは南極圏に暮らすため温暖化の影響を受けやすい動物。
 ペンギンは元来氷の上で暮らします。
 しかし、温暖化によって氷が溶けたことにより、人間が残していった大量のゴミが出現。
 ペンギンたちはゴミの山の中で余儀なく生活しているらしいのです。

 「世界のペンギンをたちの姿とおして、私たちの地球に今、何が起こっているのか、そして絶滅へのカウントダウンをどのようにすれば止められるのか、考えてみたいと思います。」
 という仲間由紀恵さんの語りで、番組の本題へと入っていきました。


 世界各地で、生きものたちが絶滅の危機にさらされています…。
 地球は水と緑の星、生きものたちの星。生命にみちあふれた美しい星のはずです。
 このかけがえのない、大事な大事な地球に、こんなにダメージを与えてしまって、私たち人間はいったい何を考えているのでしょう…。
 そう思うと、とても悲しくなりました。


 しかし、環境破壊や絶滅を防ごうと取り組んでいる人々もたくさんいます。
 こうした人々の取り組みが紹介され、レポーターも取り組みを手伝っていました。


 最後は子供たちが動物園でペンギンの絵を描く様子が紹介され、こんな話で締めくくられました。

 「子供たちのペンギンは、とても生き生きしていて元気そうです。
 しかし現実は残念ながら、そうではありませんでした。 
 急激な環境の変化に戸惑い、必死にもがいていました。
 そして、また、ペンギンだけではありません。
 地球上のあらゆる生きものが、絶滅の危機にさらされています。」

 「今、推定値で10分に一種の絶滅と言われている生きものを救うために、世界各地で様々な取り組みが行なわれています。
 私たちの住む、かけがえのない蒼い地球。
 子供や人を愛するように、もっともっと地球を愛してください。

 子供たちの大好きなペンギンが絶滅してしまわないように、私たちは 何ができるでしょう…。」


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 この番組を見て、決意を新たにすることができました。

 絶滅は私たちの身近でも起こっています。
 菊名・篠原地域でも、過去50年の間に100種ほどの生きものが絶滅(地域絶滅)しているという調査データもあります。

 菊名エコクラブは、これかも、子供たちが地域の自然や自然の生きものたちと親しめるように、これらの生きものたちと生息環境とを、楽しくふれあいながら守る活動を続けていきます。

高尾山

2006年06月05日 17時51分39秒 | その他
6月3日の土曜日、東京都の高尾山を登ってきました。

この日の天気は曇りでしたが、当然のことながら山には雲がかかり、登り始めると雨が降ってきました。
それでも小雨だったため、それほどの苦はなく山頂にたどりつくことができました。

僕の履いていた登山靴は、その名も高尾。スポーツ用品メーカーのナイキが、高尾山登山用に開発した登山靴だそうです。

山頂では自然観察会(ガイドウォーク)に参加。
高尾山の生きものを観察しながら、学ぶことができました

ムサシトミヨの危機

2006年04月07日 07時19分32秒 | その他
 今日の朝NHKニュースで、絶滅が心配されているムサシトミヨという淡水魚が激減していると報道されていました。
 原因のとして考えられるのは生息地である川に生活排水が流されているのに加え、生息環境である水草の茂みが、清掃活動の一環で刈り取られ過ぎているためだそうです。そして、地元での保護のあり方を見直す必要があるだろうと付け加えていました。

 生活排水を流し込んだり、清掃・美化ということで生きものたちの大切な生息環境を消失させるケースは、何もこの事例のように絶滅が心配されている生きものだけではありません。
 全国的に絶滅が心配されるには至らなくても、同じことが原因で、地域レベルで姿を消してしまった生きものは大変数多いはずです。

 特に昔からの自然が残された川や公園などで清掃・美化活動をされている団体の方々には、環境問題はゴミのポイ捨てなどだけではないということや、環境への取り組みは美化だけでないということをご理解いただき、生物多様性の保護も大切だということに早く気づいてほしいと思いました。

 また、大元で河川や公園の管理を行っている行政が、直接公園の管理に関わっている団体などに対し、環境保全に必要な知識や情報を十分に供給することが必要不可欠なのではないかと思います。